Gatsby-62
このサイトは、英語で書かれた物語を一作品、最初から最後まで少しずつ読んでみようという試みです。
取り上げる作品は『The Great Gatsby』です。100年近く前に米国で出版された小説ですが、現代の日本人にも共感したり心を動かされるところが多々あると思います。
ぜひ一緒に、英語の原書を読んでみませんか。
(なお、このコンテンツはその著作者の解釈に基づくものであり、必ずしも正しいとは限らないことをご承知おきください。)
前回まで……さりげなく、まるで来客の一人のような風情で「自分」と同じテーブルに座って、「自分」との談笑を楽しんでいた?らしい、「自分」と同い年くらいの青年が、実はギャッツビーその人だとわかって、まるで狐にでもつままれたような「自分」を前にして、当のギャッツビーはあくまでも優雅に?ゆったりと?マイペースで?「自分」に向き合い?余裕と貫禄すら感じられる?ようでした……さて、せっかく?「自分」がずっと談笑していた?相手こそギャッツビーなのだとわかったのに?何やらいったん席を外す?ようです……残された「自分」とベイカー嬢の間でどんな話が交わされるのでしょうか?……続きをみていきましょう……。
原文はOne More Libraryの『The Great Gatsby』を使用します。
第62回の範囲は、39ページ末尾から18行目から40ページ9行目まで(When he was gone I 〜から、there isn’t any privacy." まで)をみていきます。
まず、今回の考えるヒントを上げます。
- 39ページ末尾から10行目 Now YOU’RE started on the subject とはどういうことを言っているのか
なお、特に断っていなければ、基本的に次に上げる辞書の訳語や定義・意味に基づいて説明します。
主に使用する辞書
『リーダーズ英和中辞典(第2版)』(野村恵造)(研究社 2017)
『Pocket Oxford English Dictionary (Eleventh Edition)』(Maurice Waite) (Oxford University Press 2013)
『岩波国語辞典(第七版新版)』(西尾実 岩淵悦太郎 水谷静夫)(岩波書店 2017)
それでは今回の範囲をみていきましょう。
① When he was gone I turned immediately to Jordan — constrained to assure her of my surprise.
「あることが起きたとき……それは、ギャッツビーが……ある状態になった……「自分」とベイカー嬢と一緒に座っていたテーブルから離れてしまいいなくなったことだ……「自分」は……向きを変えた……直ちに・早速・直後に……誰の方に向かってかというと、ジョーダン(ベイカー嬢)だ――あることを強いられた・やむをえず・余儀なくあることをした……それは何かというと、断言した・保証したことだ……ジョーダン(ベイカー嬢)に……何をかというと、「自分」の驚き・驚愕だ……」
he は、前回の最後に一言断って中座した?らしい、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
Jordan の後に(and ではなくて)–(ダッシュ)が続いているのは、turned の後で constrained という状態になったという誤解を招きたくないからではないでしょうか?…… turned も immediately でしたのだけれども、constrained の方もそれと負けず劣らず同時に?というか、もしかしたら?むしろ turned よりも早く?先に?constrained の状態だった?かもしれない?のではないでしょうか?……。
her は、Jordan を指すのではないでしょうか?
my surprise は、何に対する驚きでしょうか?――それは、前回、「自分」がベイカー嬢と一緒にテーブルで(偶然?)同席していろいろ話をした?「自分」と年齢が同じか近そうな青年?が、実はギャッツビーだったという事実ではないでしょうか?……「自分」が驚いたことをそばにいるベイカー嬢に断言しないではおさまらなかった?黙ってじっとしていることなどできなかった?ということでは?ないでしょうか?……。
前回、「自分」がギャッツビーに対する不満を、その話をしている相手がギャッツビーその人だとは知らずに気づかずにギャッツビー本人に言ってしまった失態がきっかけで?、ギャッツビーが自らがそのギャッツビーだと「自分」に告げた上で、完璧な?申し分のない?非の打ち所のない?フォローで「自分」を責めることなく?逆に「自分」を招いた主である自らの方こそ悪かった?と謝ってその場を収め?、そしてタイミングよく?かかってきた電話に出るため席を外した?ようでした……そして、そのギャッツビーがいなくなった直後?の様子がこの①で描かれている?ようです……まず「自分」が、もう速攻で?ベイカー嬢に、間違いなく驚いたという気持ちを伝えないでは「自分」の感情が収まらなかった?ようです……衝撃的な?ギャッツビーとの出会いとその登場に?驚きすぎて?テンションマックス?だったり?したかも?しれない?……ただ、あれですよね?ベイカー嬢の方は?ギャッツビーだとわかっていた?のではないでしょうか?……だから、前回もその前もずっと、ベイカー嬢は、「自分」がギャッツビーと話しているなとわかって?思って?いた?ということでは?ないでしょうか?……あ、ギャッツビーだ、とわかっていたけれども?いちいち「自分」に、その人がギャッツビーだとは教えなかった?ようです……ギャッツビー本人を前にして?この人がこの邸宅の主ギャッツビーだ、と言うのは失礼?だったのか、言えない空気?だったのか……まあ、もしかしたら?ああ、ギャッツビーが「自分」の隣りに座ってるな、これで放っといても「自分」はギャッツビーと話ができて、いずれはこの人物がギャッツビーだとわかるだろう、とでも思っていた?のかもしれません……だからなのか?とにかくベイカー嬢は一切?口出しせず?、で、結果、「自分」は恥をかいた?ような……まあ、でも、ベイカー嬢に心惹かれている?「自分」としては、きっとベイカー嬢に責めるような思いは露ほども持たなかった?のではないでしょうか?……まあ、この宴で唯一「自分」が頼りにできる?人でもあるし?……ということで?なんでしょう……もうずっとそばについて見守ってくれてたお母さん?かお姉さん?にでも話すかのように?「自分」がどれほど驚いたか、その気持ちを聞いてもらわなければ収まらなかった?ようです……なんだか、この宴では、ギャッツビーも?ベイカー嬢も?「自分」より大きな大きな器を持っている?という印象を受けませんか?……どちらも?まるで子どものように頼りない?無邪気な?「自分」の保護者目線?に近いようにも?思われませんか?……大きく温かな目でじっと見守り?必要とあればいつでも助け舟を出し?力になり?「自分」が心おきなく楽しめるように?「自分」の気づかない見えないところで?の気配りが?徹底している?……まあ?「自分」だって?たまには?ね?……だから?作者のご褒美?でしょうか?……いや、ベイカー嬢の?ご褒美?でしょうか?……「自分」がデイジーを喜ばせていたから?……ベイカー嬢の大切な?デイジーが a perfect rose とまで評した「自分」だから?……情けは人のためならず?……「自分」がデイジーに向けた真心が?ベイカー嬢から「自分」に報ってきた?……。
② I had expected that Mr. Gatsby would be a florid and corpulent person in his middle years.
「「自分」は……ある状態だった……予期した・予想した・見込んだ……何をかというと……ギャッツビー氏(という人物)は……ある状態なのではないかと……それは、ある状態である……血色のよい・赤らんだ……なおかつ……でぶでぶ太った・肥満した……人・人間・者だ……年齢は……ギャッツビー氏の……中間の・真ん中の……年齢で……」
that は「これから文が続く」ことを表し、expected の具体的な内容を説明しているのではないでしょうか?
Mr. Gatsby と Mr. という敬称がついているのは、前回初めて顔を合わせたギャッツビーではなく、まだ会ったことがなかったときに「自分」が想像していた?ギャッツビーという人物、という意味で使われているのではないでしょうか?
his は、Mr. Gatsby を指しているのではないでしょうか?…… Mr. Gatsby の years 年齢の中でも middle の部分、つまり四十歳前後?ということではないでしょうか?……。
どうやら?「自分」は隣家の大邸宅の主らしいギャッツビーという人物は、こんな人なんじゃないか?と想像していたものがあった?ようです……それが、この②で説明している?らしい、血色のよい・赤らんだ、でぶでぶ太った・肥満した人で、年齢は四十歳前後?なのではないか?と想像していた?ようです……ということは、まさか「自分」と年齢が同じか近そうな青年とは夢にも思っていなかった?のではないでしょうか?……そりゃあ、大邸宅?の主?が「自分」と同い年くらいとは思うわけがない?……しかも、こんなすごい宴まで催して……これだけの大邸宅の主で、なおかつこれだけの宴を催す人物なら、きっと年齢は四十歳前後か、まあそれより上じゃないか?と……で、まあ、その年齢なら、太っていると相場は決まってる?……で、こんな宴を頻繁に催すくらいだから?酒好きじゃないか?と……だから?血色がよくて?赤らんだ見た目なんじゃないか?と思った?のでしょうか?……まあ、その方がしっくりくる?自然な感じがする?でしょうか?……ギャッツビーの体型とか見た目のことなどは前回書かれていなかった?ようでしたが、「自分」と変わらない青年?という印象のようでしたから、この②で説明されている「自分」の想像とはまったく異なっていた?ということでは?ないでしょうか?……。
③ “Who is he?" I demanded. “Do you know?"
【One More Library の原書データでは、"Do you know?" で段落が変わっていますが、Scribner の書籍によれば、段落が変わらないのが正しいようなので、訂正しておきます。】
「『誰か……ある状態であるのは?……ギャッツビーとは……』「自分」が教えてほしいと頼んだ・せがんだ……『あることをするか?……あなたは……それは、知っていることだ……』」
he は、①と同じく、前回の最後に一言断って中座した?らしい、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
you は、「自分」が今話している相手である、Jordan (ベイカー嬢)を指すのではないでしょうか?
Do you know の後には、who is he が省略されているのではないでしょうか?……Do you know who he is? と訊きたいところが、一番訊きたいことである Who is he? だけまず尋ねて、それから Do you know があとづけになっているのではないでしょうか?……(なお、Do you know who is he? という語順にはならないようです……)。
①でまず驚いた気持ちを「自分」はベイカー嬢に伝えて、今度はこの③で、ギャッツビーとは誰なのか?と、まず教えてほしいと頼んでせがんだ?ようです……それから、ベイカー嬢が知っているか?と……つまり、「自分」が尋ねたかったのは、ギャッツビーとは誰なのか、ということも知りたいし、ギャッツビーとは誰なのかをベイカー嬢が知っているか、ということも聞きたいのではないでしょうか?……一応もう、先ほどまで「自分」が話をしていた相手こそ、この邸宅の主で、「自分」をこの宴に招いた張本人だ、ということはわかっているはずですが、それ以外のことは何も知らない?のではないでしょうか?……だから、今「自分」はギャッツビーのことをいろいろ知りたい?何もかも知りたい?みたいな?気持ちなのでは?ないでしょうか?……いや、「自分」と変わらない年齢で、どうしてこの大邸宅の主なのか?……どうしてこれだけの宴を開けるのか?いや、開くのか?……などなど訊きたいことは尽きないのでは?ないでしょうか?……もう疑問だらけ?みたいな?……で、その気持ちが、Who he is? という一言に集約されている?のではないでしょうか?……さらに、そうした「自分」の疑問の数々に答えられるほどベイカー嬢がギャッツビーのことをいろいろ知っているのだろうか?という疑問も同時に湧いている?のではないでしょうか?……その気持ちが、Do you know? という言葉になって表されているのでは?ないでしょうか?……で、知ってるなら、教えてほしい、と……そりゃあねえ……無理もない?……もうきっと、「自分」の頭ん中、ぐるぐるいろんな疑問がヒッチャカメッチャカ取りとめなく渦巻いている?んじゃないでしょうか?……まるで小さい子どもが?どちて坊や?みたいな状態になったような?……そして、このどちて坊や?状態こそ、噂の根源?だったり?するんじゃ?ないでしょうか?……ギャッツビーは、自身が接した相手をどちて坊や状態にするからこそ、いろいろ噂されてしまうのではないでしょうか?……単にギャッツビーの情報がないだけじゃなくて、いろいろ詮索したくなる?詮索せずには収まらない?ような好奇心をかきたてる?ギャッツビーのやり方?あり方?こそが、噂を立てられ広められる原因になっている?……ギャッツビーと初めて顔を合わせた「自分」の経験や心の動きを通して、ギャッツビーが悪口も含めてとやかく言われる、というよりもみんながとやかくあれこれ言いたくなる?その気持ちを読者も教えてもらった?のではないでしょうか?……そうか、なるほど、こういう感じか、と……そして、読者の方々も?早く知りたい?ギャッツビーのこと?いろいろ?……そうですか……では、先へ進みましょう……。
④ “He’s just a man named Gatsby."
「『ギャッツビーは……ある状態である……ただ・単なる……人間・人だ……ある名前である……それは、ギャッツビーだ……』」
He’s は、He is を短く縮めた形ではないでしょうか?……そして、He は、①②と同じく、前回の最後に一言断って中座した?らしい、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
③で畳みかけるように?「自分」が尋ねた?のに対して、ベイカー嬢が答えている?ようです……ギャッツビーは、ただ単なる、ギャッツビーという名前である人間だ?と……なんでしょう?……こういうの、禅問答みたい?って言うのでしょうか?……ギャッツビーってのは、単にギャッツビーって名前の人間だ、と……そりゃそうでしょう……いや、そうじゃなくて、聞きたいのはギャッツビーの情報?いろいろ?で……どうしてベイカー嬢はこんな答え方をしたのでしょうねえ……そんなの、わかってる、って反応が返ってくるのはわかりきっているはず?なのに……ベイカー嬢もギャッツビーのこと、知らないのでしょうか?……「自分」に伝えられるだけの確かな情報がない?のでしょうか?……だから?こういう答え方しかしない?のでしょうか?……それとも?知っていることもあるのでしょうか?……だけど、知っているのに言いたくない?のでしょうか?……それで?もったいつけて?「自分」に教えようとしない?のでしょうか?……じらしますねえ、作者も……絶対、読者もみんな、早くいろいろ知りたいばっかり?のはずなのに……もちろん、「自分」もそのはず?……。
⑤ “Where is he from, I mean? And what does he do?"
「『どこか?……ある状態である……ギャッツビーが……出自・出所は……「自分」が……言いたいのは……加えて……何(の職業)を……するのか?……ギャッツビーは……(職業として)やる・することだ・……』」
he は(どちらも)、①②④と同じく、前回の最後に一言断って中座した?らしい、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
③でギャッツビーについて教えてほしいと「自分」が頼んだ?のに対して、④でベイカー嬢はそっけない?つれない?返事しか返してくれなかった?ようです……それでは「自分」は満足しない?もの足りないに決まってる?……だから、⑤でギャッツビーの出自・出所はどこなのか?とか、ギャッツビーは何の職業をしているのか?とか尋ねているようです……生まれ育った場所はどこなのか?今の収入源は何なのか?ということが「自分」はまず知りたい?ようです……まあ、たしかに where と場所を訊いているようですけれど、本当に知りたいのは、どういう家に生まれて育ったのか?みたいなことではないでしょうか?……「自分」と年齢が同じくらいなのに、これだけの大邸宅でこれだけの大盤振る舞いの宴を頻繁に催しているわけです……そりゃあ、その元手?資金の出所?が気になる?……お金持ちの家に生まれたのか?それなりの裕福な上流階級?の家の出なのか?で、今現在ギャッツビー自身はどうやって収入を得ているのか?今現在の職業だったり?肩書だったり?はいったいどういうものなのか?といったことを知りたい?と……まあ、「自分」じゃなくても?誰でも?そうかもしれない?でしょうか?……それに、前回みたようなギャッツビーのゆとりと余裕のある対応だったり?品を感じさせる雰囲気だったり?気をつけて心を配っていたらしい話し方だったり?などから考えると?そういう想像もあながち間違いでもなさそうな気が?するかも?しれない?……でも、何より?やっぱり?誰でもウェルカムの宴?を催している点が一番気になるところ?でしょうか?……大金持ちはお金が有り余っていて?そういうことをしても不思議はないのかもしれない?……でも、やっぱり?どうして、有象無象のもしかしたら他所では歓迎されざる輩までいっぱい集まってきては飲み上げて騒ぎまくるような?軽くて軽薄でチャラい宴をしょっちゅう?催したりしているのでしょうか?……そこに誰もが引っかかる?のではないでしょうか?……納得のいく答えが欲しい?みたいな?……だから、みんな確かな情報がなくても?でっちあげてでも?ギャッツビーをこき下ろすような噂になろうとも?何か言わずには収まれない?……きっとギャッツビーに接した誰もが?この「自分」のような反応を?示していたのでは?ないでしょうか?……そういう心情の変化とか動きとかをたどって?みんなギャッツビーのことをあれこれ言うようになったのだ、と「自分」の反応を通して、読者もみんなわからせてもらえている?のではないでしょうか?……まあねえ……世間の大半はお金持ちではない?でしょうか?……おもしろいもので?お金持ちじゃない人のことはみんな気にかけなかったり?するんじゃないでしょうか?……たとえば、こんなに、あの人ってどんな家に生まれ育ったのかと詮索したり、職業や肩書が何なのかと一々確かめたりしないんじゃ?ないんでしょうか?……お金持ちじゃなければ、まあ、家にしろ職業や肩書にしろ?大して期待もできない?(妙な言い方ですが)……だけど?大金持ちとなったら?話は全然違ってくる?……特に?その大金?資産?富?の出所が問題?重要?……納得のいく説明をしてもらえるまで?しつこく追究する?問い糾す?詮索しまくる?……たとえ無料で飲み放題食べ放題でご馳走しまっくてもらっていたとしても?絶対に追及の手を緩めない?……怖いですねえ……でも、だから、ベイカー嬢と「自分」が最初にテーブルで同席した、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子と、三人のマンブル氏のように、ギャッツビーが厚意で無料でご馳走してくれるお酒や料理を次から次へと?たらふく飲み上げてたいらげながら?、そのギャッツビーの悪口言いたい放題?になっていた?のではないでしょうか?……三人のマンブル氏はたしかに、積極的に噂話に加わってはいないようでしたけど?――一人は口を開いていたようでしたが、他の二人はずっと黙って聞いているだけ?のようでした――でも、そういう話を止めるわけでもなく、他の話に変えようともせず、そしてそんな話がされているテーブルから離れるでもなく、じーっと、いわば黙認?みたいな?状態のようではなかったでしょうか?……その姿こそ?圧倒的大多数の一般庶民が取る態度の典型?…… mumble という語は、小さい声で何を言っているのかわからないような話し方を表すようです……作者は、この mumble という語で、圧倒的大多数の一般人が取る態度を象徴的に表している?のではないでしょうか?……似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のように、積極的に言い立てる人はもしかしたら?ごく限られた人たちだけだったりする?……だけど、じゃあ他の人たちはこの似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のように積極的に言い立てたりはしていないから、そうした噂話には加担していないのか?、そうやって言い立てる人たちとは違う思いや考えでいるのか?といったら、違う?そうではない?のではないでしょうか?……積極的にギャッツビーの悪口を噂して広めている人たちも、ただ黙って聞くだけ程度のスタンスでいる圧倒的大多数の人たちもみな、一様に、ギャッツビーの金の出所だったり?社会でのポジションだったり?が大いに気になるし?知りたいし?そして納得のいく事実を知るまであくまでも追求し続ける?のではないでしょうか?……この⑤の「自分」が問いかけた言葉は、そうしたギャッツビー以外のほぼすべての人たちの思いを代弁し?凝縮した?ような?ものなのでは?ないでしょうか?……そして、その思いは、読者の方々もみな共有しているのでは?ないでしょうか?……。
⑥ “Now YOU’RE started on the subject," she answered with a wan smile. “Well, he told me once he was an Oxford man."
「『今や・もう……あなたは……ある状態でいる……それは、始めた・着手した・一歩を踏み出した……何でかというと……その主題・問題・題目だ……』ベイカー嬢が……返事をした・答えた・応じた……どんな様子でかというと……ものうい・力のない・弱々しい……笑顔・微笑み・笑った状態だ……『えーと・そうね……ギャッツビーが……話した……私に……以前・かつて……ギャッツビーは……ある状態だと……それは、オックスフォード(大学)の……出身者だ……』」
今回の考えるヒントに上げた箇所が出てきました。
YOU’RE は、すべて大文字で表して強調してあるようです……何を強調しているのでしょうか?――それは、他の人たちと同じように、あなたも、という意味合いで強調されているのではないでしょうか?……この You は、⑤の質問をした「自分」を指すのではないでしょうか?……そして、the subject とは、まさしく⑤の質問の内容そのもの――つまり、ギャッツビーの出自や職業(という問題)を指すのではないでしょうか?……YOU’RE は、YOU ARE を短く縮めた形と思われます……そして、ARE started で、初めて着手して一歩を踏み出した状態になっていることを表しているのではないでしょうか?……⑤の質問をした「自分」は明らかにギャッツビーのことをいろいろ知りたくてたまらない状態になっている?のではないでしょうか?……その姿をベイカー嬢は、YOU’RE started on the subject という表現で表しているのではないでしょうか?……つまり、「自分」が、ギャッツビーの出自や職業という問題に一歩を踏み出した?と……ギャッツビーの出自や職業を知るための一歩をベイカー嬢に⑤の質問をすることで踏み出した?とベイカー嬢は言っている?のではないでしょうか?……要は、「自分」も他の人と同じように、ギャッツビーのことをあれこれ知りたがる?詮索し始めた?わねえ、とベイカー嬢が「自分」に指摘している?のではないでしょうか?……。
she は、今「自分」と話をしている、①に出てきた Jordan(ベイカー嬢)を指しているのではないでしょうか?
he は(どちらも)、①②④⑤と同じく、前回の最後に一言断って中座した?らしい、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
me は、ベイカー嬢の話している言葉なので、ベイカー嬢を指すのではないでしょうか?
⑤の「自分」の問いかけに対して、まずベイカー嬢は、「自分」も他の人たちと同じように、ギャッツビーの出自や職業という問題を知ろうとする一歩を踏み出したわねえ、と指摘した?ようです……そのときの表情?が、ものうい・力のない・弱々しい笑顔・微笑み・笑った状態だった?と……どんな笑顔なのでしょうか?……これって、本当に笑っているのでしょうか?……少なくとも?面白いとかではない?……どちらかというと?苦笑いみたいな?感じに?近い?のでしょうか?……ブルータス、お前もか、みたいな?……いや、ちょっと違う?……でもまあ、あーあ、「自分」も…みたいな?感じ?だったんじゃ?ないでしょうか?……そして続けて、今度はけっこう?まともな?情報を教えてくれた?ようです……それが、ギャッツビーが以前ベイカー嬢に話したところによると、ギャッツビーはオックスフォード(大学)の出身者だ?と……なんでしょう……ベイカー嬢、ちゃんと知ってるじゃないですか……それも、ギャッツビー本人から聞いた話のようです……だったら、最初からそう教えてくれればいいような……どうして、そんな出し惜しみ?したのでしょうか?……それに、この⑥でも、ちょっと間をもたせるというか、言いにくい理由でも何かあるのか?、すんなり、ギャッツビーはこうだ、という話をしたくなさそうな?印象すら?受けませんか?……変なの、どうしてすぐ教えてくれないのよ、みたいな思いが?湧いてくる方も?いらっしゃるのでは?ないでしょうか?……さっさと、本人から直に聞いた情報を教えてくれればそれで済むことなのに……あら?……ベイカー嬢、ギャッツビー本人からオックスフォード(大学)の出身者だと聞いていたのなら、どうして、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子とマンブル氏がいたテーブルでギャッツビーの噂話になったときに、そのことを話さなかったのでしょうか?……そういえば、ベイカー嬢も、ただ黙って聞いていただけ?のようでした……あれ?変じゃないですか?……うーーーーん……悪口の噂話に水を差すのは控えた?のでしょうか?……悪口を言いたがっている人の口をふさぐと面倒なことになるかもしれないから?……不興を買う?とか……そうでなくても、あの似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子は、ベイカー嬢に遺恨でもあるのか?という空気が漂っていなかったでしょうか?……だから?その二人の女子の気持ちを尊重して?余計な口を挟まず?その二人の女子がしゃべりたいことを自由に思う存分気が済むまで話させた?のでしょうか?……だから?知っていても黙って知らん顔していた?のでしょうか?……でも?それなら?「自分」が③で尋ねたとき④のような答え方をしなくてもよかったんじゃないか?という気がしませんか?……ギャッツビー本人からオックスフォード(大学)の出身者だと聞いた、という話を「自分」に伝えるまでに、ずいぶん時間がかかっている?というか、なかなかその話にたどりつかない?というか、どうも?ベイカー嬢は意図的に?その話をすぐにはしようとしていない?ように感じられませんか?……どうして言いたくないのでしょうねえ……不思議ですねえ……それに、ベイカー嬢って、相当?ギャッツビーと親しい?のでしょうか?……だって、ギャッツビー本人から聞いたって……少なくとも?ギャッツビーの方は?ベイカー嬢をかなり?信頼している?のではないでしょうか?……ギャッツビーのように根も葉もない噂が広まるような人物なら自らの出自?にまつわる話を誰にでもしたりはしていないのでは?ないでしょうか?……なんでしょう……ギャッツビーの方はベイカー嬢にある程度?心を許している部分がある?ようです……一方、ベイカー嬢の方は?どうなんでしょうか?……相思相愛というか、お互いある程度信頼し合っているのなら、ベイカー嬢が④とか⑥のような物の言い方をするでしょうか?……ベイカー嬢の方はもしかしたら?ギャッツビーがベイカー嬢を信頼しているほどにはギャッツビーのことを信用していない?かもしれない?のでしょうか?……なんでしょう……ベイカー嬢、「自分」は、まあ、片思い?みたいな?感じ?じゃないでしょうか?……そして、ギャッツビーも?ちょっと?それに近いような?……まあ、ギャッツビーがベイカー嬢に対して恋愛感情を持っているかどうかはちょっとわかりませんが……単なる友人関係?だとしても、ギャッツビーの一方的な片思い気味?の感はあるように思われませんか?……そもそも?ベイカー嬢って、なかなか他人に心を開かない?許さない?ような?……人に厳しい?というか……唯一信じている?のは、もしかしたら?デイジーだけ?かもしれない?ような?……うーーーーん……まあ、全米レベルの大会で?争うくらいのすごい?スポーツ競技の選手のようですから?やっぱり?そういう勝負の世界で生きてる人って?そう簡単に他人を信用したりしない?のでしょうか?……もしかしたら?そうした面もあったり?するのでしょうか?……なんでしょう……ベイカー嬢、人からは信用されて頼りにされるけど?、ベイカー嬢自身は容易には人を信用も当てにもしない?ような?印象も?……それと、ベイカー嬢は、ギャッツビーと親しいと思われたりしたくない?という思いでもあったり?するのでしょうか?……それで?言いたがらなかった?のでしょうか?……なにせギャッツビー、ひどい悪口を言われたい放題?じゃないですか?……そんな悪口言われたい放題の人なんかとは距離を置きたい?……そんな人と親しいなんて思われたくない?……だから?ギャッツビー本人から聞いた話をしたがらなかった?のでしょうか?……まあ、なんにしても、もしかしたら?ベイカー嬢は、相当?ギャッツビーを警戒している?かもしれない?……その警戒心が?④と⑥の言葉になって表れたりしている?のでしょうか?……。
⑦ A dim background started to take shape behind him, but at her next remark it faded away.
【One More Library の原書データでは、A dim background 〜で段落が変わっていないようですが、Scribner の書籍によれば、段落が変わるのが正しいようなので、訂正しておきます。】
「おぼろげな・あいまいな……経歴・生い立ちが……始めた・開始した……何をかというと、形をとる・具体化することだ……あるものの後ろ・背後で……それは、ギャッツビーだ……そうやってギャッツビーの後ろ・背後でおぼろげな・あいまいな経歴・生い立ちが形をとり具体化することを始めた・開始したので、普通に考えると当然そのままそのおぼろげであいまいな経歴・生い立ちが明確な具体的なものになっていきそうなところだけれど、実際には違ってそうはならなくて……じゃあ、どうなったのかというと、あるものがきっかけで……それは、ベイカー嬢の……次の……発言だ……そのおぼろげであいまいな経歴・生い立ちが……(薄れて)消失した・見えなくなった……」
him は、①②④⑤⑥と同じく、前回の最後に一言断って中座した?らしい、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
her は、今「自分」と話をしている相手である、⑥で話をしていた、ベイカー嬢を指すのではないでしょうか?
it は、A dim background を指すのではないでしょうか?
⑥のベイカー嬢の最後の言葉を聞いて、「自分」はギャッツビーの経歴や生い立ちがこういうものだろうか?とおぼろげにあいまいにではあるけれども「自分」の頭の中で?形をとり具体化し始めた?ようです……そうやって、「自分」が、ギャッツビーはオックスフォード(大学)の出身者という情報を元にこういう経歴で生い立ちだろうか?と漠然と想像しだしたところへ、ベイカー嬢がまた何か言った?ようです……そして、そのベイカー嬢の発言がきっかけで、その「自分」のギャッツビーの経歴や生い立ちはこうだろうか?という考えが(薄れて)消滅して見えなくなった?と……「自分」がギャッツビーの経歴や生い立ちはこういうものだろうか?と想像する思考を止めてしまう言葉をベイカー嬢は言った?ようです……前回みたように、ギャッツビーのインパクトはきっと「自分」にはとても強烈だった?のではないでしょうか?……だから、ギャッツビーがいなくなった直後の今も、その興奮が冷めない?のではないでしょうか?……どんな些細な情報でも聞きたいし?どんな情報も「自分」が受けたギャッツビーの印象と結びつけて?いろいろ考えないでは収まらない?のではないでしょうか?……だから、オックスフォード(大学)の出身者、という情報だけを元に、こうだろうか?ああだろうか?という考えだけが勝手にどんどん生まれては繋がり広がっていったり?していたのでは?ないでしょうか?……それもごくごく短い時間で……で、放っておけばいくらでも膨らみ続けていたであろう勝手な想像?が、ベイカー嬢の言葉で止められた?ようです……でも、ギャッツビーの噂って、こんな感じでどんどん生まれては繋がり広がっていったり?したのでは?ないでしょうか?……「自分」一人でも、こんな短時間で、こんなに簡単に妄想?が生まれて広がる?のですから、これが大勢の人にほぼ同時に生じたりしたらどうなるか、想像がつくと思いませんか?……そりゃあもう、凄まじい噂になって当然?でしょうか?……こんな具合で?ギャッツビーの言われたい放題の噂に悪口は生まれていった?のではないでしょうか?……だから?噂を立てられるギャッツビーにも非はある?原因はある?となる?のでしょうか?……ギャッツビーの大多数の人たちとは違う?大金持ちとか特別感?とかカリスマっぽいところ?とか、そうした凡人にはない?特異な点こそが?ギャッツビーがとやかく言われる原因になっている?……前に「自分」は、ギャッツビーがいろいろ噂されるのはギャッツビー自身に原因がある、と言っていた?ようでしたが、もしかしたら?「自分」自身のこうした経験?心の動きを身をもって知ったからこそ?そういうことを言ったのかも?しれません……つまり、「自分」自身もギャッツビーのことをいろいろ詮索し噂しないではいられないような気持ちになった?ということでは?ないでしょうか?……「自分」もそんな気持ちになったのだから?他の人たちもみんな同じようにあれこれと噂したくなるのもわかる?当然だ?と思った?のではないでしょうか?……さて、そうやって、「自分」の妄想が暴走しかけた?ところへ、ベイカー嬢が歯止めをかけた?ようです……ベイカー嬢、いったい何と言ったのでしょうか?……。
⑧ “However, I don’t believe it."
「『けれども・しかしながら……私は……あることをしない……それは、信じる・信用することだ……そのギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者だという話だ……』」
However は、⑥でベイカー嬢自身が最後に話した内容とはまったく異なることをこれから述べることを表していると思われます。
I は、ベイカー嬢の話している言葉のようなので、ベイカー嬢を指しているのではないでしょうか?
it は、⑥の最後のベイカー嬢の言葉、he was an Oxford man を指しているのではないでしょうか?
ギャッツビーの経歴・生い立ちをめぐる⑦の「自分」の想像を止めてしまったベイカー嬢の言葉――それは、ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者だという話をベイカー嬢は信じない、と……どういうことでしょうか?……ギャッツビーは自らベイカー嬢に、ギャッツビーはオックスフォード(大学)の出身者だと話したけれど?、ベイカー嬢はその話を信じない?と言っている?ようです……それはつまり?ギャッツビーが嘘をついていると?ベイカー嬢は思っている?ということにならないでしょうか?……どういうことでしょうか?……ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者とはベイカー嬢には思えない?と……どうしてでしょうか?……何がベイカー嬢にそんなふうに思わせるのでしょうか?……不思議ですねえ……前回みたギャッツビーの姿からすると?別にオックスフォード(大学)の出身者でも違和感はない?ような?……まあ、それも特に根拠があるわけではなくて、ただなんとなく?そんな気がしないでしょうか?……だって、品のある感じで?話し方に気を使って?神?みたいな笑顔まで見せて?別にねえ……逆に、オックスフォード(大学)の出身者と言われても違和感があるような人物像って?どんな感じでしょうか?……まあ、勉学とはほど遠いような?教養とか知性とかまったく感じられないような?……たとえば、軽くて軽薄でチャラかったりすると?えーっ?オックスフォード(大学)?みたいに疑われたりするでしょうか?……ほーっ……そうすると、ベイカー嬢の目には?印象では?ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者とは思えない軽くて軽薄でチャラいところが強く引っかかる?のでしょうか?……うーーーーん……一方で、「自分」の方は、ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者だと聞かされても、へえーっ、そっかー、みたいな感じで?別に何も違和感もなく?すんなり受け入れられた?のではないでしょうか?……だから、⑦で「自分」の想像・妄想がどんどん勝手に独り歩きしだした?のではないでしょうか?……ということは、やっぱり?「自分」も?前回みたギャッツビーの様子からすると、オックスフォード(大学)の出身者と言われてしっくりくる?少なくとも違和感はない?のではないでしょうか?……きっと?たいていの人がそうなんじゃないでしょうか?……だけど、ベイカー嬢は違うようです……いったい、どうしてでしょうねえ……あれ?そういえば、ウィルソン夫人の妹キャサリンも?ギャッツビーに対する不信感?みたいなものを?感じていたような?……それに、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子も、ずいぶんギャッツビーのことを酷い言いようだった?ような……なんでしょうねえ……ぜ〜んぶ、女子じゃないですか?……女子が揃いも揃って?み〜んな、ギャッツビーに疑いの目を向けている?……あれまあ……何かがあるんでしょうか?……女の勘は鋭い?なんて言ったり?するでしょうか?……そういうのって?本当?なんでしょうか?……どうなんでしょう……でも、ギャッツビーという男性は、どうやら?(多くの)女子に?警戒される?警戒心を抱かせる?ようですねえ……どういうことでしょうねえ……これまた新たに?ギャッツビーの謎が?……そこも注目?でしょうか?……。
⑨ “Why not?"
「『なぜ……ベイカー嬢は、ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者だという話を信じないのか?……』」
本来、Why don’t you believe it [he [Gatseby] was an Oxford man]? となるところを、do you believe it を省略して、Why not の二語になっているのではないでしょうか?
⑧でベイカー嬢が、ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者だという話を信じないと言ったのに対して、「自分」が聞き返している?言葉のようです……どうして信じないのか?と……本当に……どうしてでしょうねえ……「自分」だけじゃない?読者もみんな知りたい?聞きたい?んじゃないでしょうか?……。
⑩ “I don’t know," she insisted, “I just don’t think he went there."
【One More Library の原書データでは、"I don’t know," で段落が変わっていないようですが、Scribner の書籍によれば、段落が変わるのが正しいようなので、訂正しておきます。】
「『私は……あることをしない……それは、わかることだ……』ベイカー嬢が……力強く言った……『私は……ただ・それだけだ……あることをしない……それは、思うことだ……ギャッツビーが……行った……オックスフォード(大学)に……』」
I は(どちらも)、ベイカー嬢の話している言葉のようなので、ベイカー嬢を指すのではないでしょうか?
I don’t know の後には、why I don’t believe it [he [Gatsby] was an Oxford man] が省略されているのではないでしょうか?
she は、⑨の「自分」の問いかけに対して答えていると思われる、ベイカー嬢を指すのではないでしょうか?
he は、①②④⑤⑥⑦と同じく、前回の最後に一言断って中座した?らしい、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
there は、⑥でベイカー嬢が話した Oxford を指すのではないでしょうか?
⑨の「自分」の問いかけに対して、⑩でベイカー嬢が答えている?ようです……まず、なぜベイカー嬢は、ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者だという話を信じないのか?という質問に対して、ベイカー嬢はその理由がわからない?と答えているようです……つまり?ベイカー嬢には確たる根拠があるわけではないけれど?でもなんとなく?ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者とは思えない?ということなのでは?ないでしょうか?……そして続けて、ただ、ギャッツビーがオックスフォード(大学)に行ったとは思わないだけだ?と言っているようです……まあ、思わないというより、思えない?のではないでしょうか?……ギャッツビーの何かが?ベイカー嬢には、ギャッツビーがオックスフォード(大学)に行っただなんて、そんなの信じられないわ、嘘よ、みたいに?思わせるようです……どうしてでしょうねえ……だけど、当のベイカー嬢自身が、理由はわからない、と言っているので、お手上げ?でしょうか?……とりあえず、これ以上その理由を探る?手がかりはない?ような?……やっぱり?女の勘?なんでしょうか?……う〜〜〜〜〜ん……なんでしょう……ゴシックの様式の図書室・書庫・読書室で会ったメガネをかけてフクロウの目のようになったでっぷりした肥満した中年の男性が、ギャッツビーがその図書室・書庫・読書室に置いている蔵書の本を見て、ギャッツビーはすごいと驚くと同時に喜んでいた?ようでしたよねえ……その辺りからすると?別にギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者でも全然まったく違和感はないような?……むしろしっくりくる?なじむ?いかにもふさわしい?ような……あれだけゴシックの様式の図書室・書庫・読書室で会ったメガネをかけてフクロウの目のようになったでっぷりした肥満した中年の男性がものすごく?高く評価していたギャッツビーなのですから、十分オックスフォード(大学)に行ってそうじゃないですか?……そして、「自分」も、同じように感じた?のではないでしょうか?……「自分」にはそれらの本の価値とか内容とかわからなかったとしても、どうやらこの邸宅の主らしいギャッツビーっていう人物は、このメガネをかけてフクロウの目のようになったでっぷりした肥満した中年の男性がこんなに興奮して話さずにはいられないほどすごい本を読んだりする人なんだな、みたいな?ことを思っていたりしたのでは?ないでしょうか?……で、その後にこの会話の流れ?なので、ベイカー嬢から、ギャッツビーがオックスフォード(大学)の出身者だとギャッツビーから聞かされたという話を聞いて、さもありなん?ぐらいに思った?のではないでしょうか?……むしろ、そう思う方がごく自然?のような気がしませんか?……それなのに、ベイカー嬢の感じるところ?は違う?と……しかも、根拠もないのに、ギャッツビーがオックスフォード(大学)に行ったとは思わない、という物の言い方は、ずいぶん力強く言っている?ようではないでしょうか?……ここだけを取り上げてみると?なんだかベイカー嬢の方が?とんだ言いがかりをつけているようにも?見えなくも?ないような?……あの人が一流大学に言ってるなんて、そんなの信じられない、みたいなことを、根拠もないのに?胸張って?自信満々で?力強く?断言する?なんて、そっちの方が?そんなことする人の方が?、人としてどうなの?みたいな?人間性を疑われそう?な感じがしないでもないような?……だけど、ベイカー嬢は、その自らの感じるところに100%揺るぎない自信?でも持っている?んじゃないでしょうか?……女子にはこういうところってあったりする?でしょうか?……これって?やっぱり?勘?なんでしょうか?……なんだか逆に、ギャッツビー、いったいベイカー嬢に何やったのよ?みたいな気持ちにもなったりしないですか?……ここまで嫌われる?というか、信用されない?なんて、何かないと、ここまで言われる?でしょうか?……女子のこういうところって?女って怖い?とか言われちゃったり?するでしょうか?……でもこれが?あながちあなどれない?……けっこう?当たったりする?……だから?なおさら?女って怖い?とかって?なったり?する?……さて、いったいギャッツビーの何が?ここまでベイカー嬢の不信?不興?を買ったのか?……そこも一つ注目?でしょうか?……。
⑪ Something in her tone reminded me of the other girl’s “I think he killed a man," and had the effect of stimulating my curiosity.
「『何かが……あるものにある……それは、ベイカー嬢の……(話す・声の)調子だ……思い出させた・気づかせた……「自分」に……何をかというと……あの例の似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子の……「私は……思う……ギャッツビーが……殺した……人を……」という言葉を……そして・なおかつ・同時に……あるものがあった……それは、効果・影響だ……何のかというと……刺激する・活性化する……「自分」の……好奇心・興味・関心・せんさく好きを……』」
her は、⑩の言葉をしゃべった、ベイカー嬢を指すのではないでしょうか?
the other girl は、第55回に出てきた、あの例の似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子を指すのではないでしょうか?
I は、the other girl を指すのではないでしょうか?
he は、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
⑩でベイカー嬢は力強い声で?ギャッツビーがオックスフォード(大学)に言ったとは思わない?思えない?と言っていた?ようでした……その声の?話す?調子に何か感じるものが?「自分」にはあった?ようです……その何かが、ギャッツビーは人を殺したのだと思う、という言葉を「自分」に思い出させた?ようです……そしてなおかつ同時に、その何かが、「自分」の好奇心・せんさくしたくなる思いを刺激する効果・影響があった?ようです……⑩の言葉を力強い調子で話した?らしいベイカー嬢の声?とか話し方?とかに「自分」が感じた何かがきっかけで?、そういえば、ギャッツビーは人を殺したのだと思う、と言っていた女子がいたなあ、と思い出した?、と同時に、ギャッツビーに対する好奇心が刺激され?ギャッツビーのことを詮索したくなる思いに拍車がかかった?ようです……つまり、ギャッツビーの噂話をいろいろ?思い出し?、同時に「自分」自身もますますギャッツビーのことを知りたくなった?ようです……ということで?「自分」も?その他大勢の人たちと同様に?ギャッツビーの謎解きに巻き込まれた?加わった?ようではないでしょうか?……まあ、ウィルソン夫人の妹キャサリンにも、ギャッツビーが信用できないような話を「自分」は聞かされていた?ようですし、やっぱり?女子が?次から次へと?ギャッツビーに対する不信感を露わにしている?という印象は否めないのでは?ないでしょうか?……だけど?「自分」個人の印象は?別にギャッツビーがそんなに悪い奴には見えない?し思えない?のではないでしょうか?……だからこそ?そのギャップが?余計ギャッツビーへの好奇心をそそる?のではないでしょうか?……えらい女子に嫌われてるなあ……だけど、そんな悪い印象じゃなかったけどなあ……いったい、どうしてそんなに敵意や嫌悪感むき出しって感じなんだろうなあ……不思議だなあ……で、ギャッツビーのことをもっとよく知れば?その疑問の答えも見つかるんじゃないか?と「自分」は思ったりした?かもしれない?……ということで、ここまでの感じでは?ギャッツビーって、男子にモテる?評判良かったりする?……なぜか、女子にウケが悪い?……う〜〜〜〜〜ん……神?かと思うような笑顔とか、品のある身のこなし?とか、気を配った話し方?とか、どれも女子ウケも良さそうなのに……不思議ですねえ……どうしてでしょうねえ……う〜〜〜〜〜ん……文章を読むだけでは?文字を追うだけでは?わからない?感じ取れない?何か?でもあるのでしょうか?……う〜〜〜〜〜ん……ベイカー嬢やキャサリンに聞きたいような……だけど、聞いても、きっと言葉では説明できない?んでしょうねえ……ああ!こういうところが、本はもどかしい ⁉ ……ギャッツビーに会えれば一番手っ取り早いんでしょうけど、物語の中の人物ですからねえ……読む側としては、ただ想像する以外に手立てがない?でしょうか?……あ〜〜〜〜!知りたいっ ‼ ……。
⑫ I would have accepted without question the information that Gatsby sprang from the swamps of Louisiana or from the lower East Side of New York.
「「自分」は……あることをしただろうと思う……それは、ある状態になることだ……何かというと、受け入れる・信用することだ……あることをしないで……それは、疑問に思う・質問することだ……ある情報を……具体的には何かというと……ギャッツビーが……(急に)現れた……どこからかというと……沼・湿地・湿原だ……どこのかというと……ルイジアナ州だ……あるいは……どこからかというと……南部の……イーストサイドだ……どこのかというと……ニューヨーク市だ……」
that は、「これから文が続く」ことを表し、the information の具体的な内容を説明しているのではないでしょうか?
Louisiana は、米国南部にあるメキシコ湾に面した州のようです……全体に低地が多く、湿地が広がっているようです……ニューオーリンズとか都市もあるはずですが、ここでは鄙びた田舎?というイメージで使われている?のでしょうか?……。
the lower East Side (of New York) は、低所得者層が多く住んでいる地区のようです……ここでは大都会の貧民街?というイメージで使われている?のでしょうか?
この⑫では、「自分」は、ギャッツビーが、ルイジアナ州の沼・湿地・湿原から急に現れたとか、ニューヨーク市の南部のイーストサイドから急に現れたといった情報を、疑問に思うことなく、受け入れて信用しただろうと思う?と言っているようです……おそらく例えとして?ギャッツビーの出自が、ルイジアナ州の湿地だとか、ニューヨーク市の南部のイーストサイドだとか、もし聞かされたとしても?その話を疑うことなくそのままうのみにしただろう?と言っている?のではないでしょうか?……つまり、ギャッツビーの出自に関しては、どんな話を聞かされても、へえーっ、そうなのか、と疑わずに信用してしまいそうな状態だった?と言っている?のではないでしょうか?……なんでしょう……ギャッツビーと実際話をした印象が?どんな出自でもその可能性もあるかもな、と思わせるようなものだったのでしょうか?……ギャッツビーには、いかにも都会生まれとか田舎育ちとか、そういう特定の典型的な特徴みたいなものがなかったのでしょうか?……というより?ギャッツビーなら何でもあり、みたいな?印象だった?のでしょうか?……貧民街で生まれ育った?って言われれても納得いくし?、独特の?文化?とか風土?とかある地方の出だ?と聞かされても違和感ないし?、とにかく?ギャッツビーならどんな過去があっても?驚かない?……そういう空気?というか雰囲気?というか、そう感じさせる何か?がギャッツビーにはあった?のでしょうか?……この⑫の言葉は、そうしたことを伝えようとしているのでしょうか?……う〜〜〜〜〜ん……ギャッツビーに対する不信感でいっぱいの?女子たちが言いたい放題言ってるし?、「自分」としてはそうした女子たちの言葉も決して軽んじたりないがしろにしたりはせず?、ギャッツビーがそうした女子たちに言わせている何か(うさんくさい?不穏な?もの)も考慮に入れると?、結果?ギャッツビーってのは何でもあり?かもしれない?という結論にでも?至った?のでしょうか?……その結果出てきたのがこの⑫の言葉なのでしょうか?……でも、あれですね、いかにもお金持ちの生まれって感じではない?ということでしょうか?……貧民街とか田舎とか、決して裕福ではない、それどころかどん底から這い上がった?みたいな印象すらあったり?するのでしょうか?……それとも単に、どんな生まれ育ちであったとしても、へえーっ、そうなんだー、と納得してしまいそうだった?というだけの話でしょうか?……やっぱり?謎に包まれた男にはどんな過去でもあり?ってこと?でしょうか?……あるいは逆に、典型的ないかにもお金持ちの家の子どもと思わせるところがギャッツビーにはなかった?のでしょうか?……だから、「自分」はこんな⑫のようなことを言っている?のでしょうか?……そうかもしれません……だって、第60回では、「自分」は、目の前の相手がまさかこの宴を催している当の主本人だとはこれっぽっちも思わずに話していた?わけですから、きっとそのギャッツビーにはいかにも大邸宅の主でお金持ち、といった雰囲気や空気がまったく感じられなかった?のではないでしょうか?……だから、⑫で言っているように、貧民街とか田舎とかの出だと言われても驚かないし?信じる?と言っている?のかもしれない?でしょうか?……もっと言えば、「自分」と変わらない青年にしか見えないのに、その青年が大金持ちで大邸宅の主で大盤振る舞いの宴を催して桁違いの膨大な数の来客を集めているという事実の方にこそ?「自分」は違和感を覚えている?のでは?ないでしょうか?……どんな出自でも信じられるよ、だって「自分」と変わらない印象しか受けないもんね、それよりむしろ、「自分」と同じ青年(風情)がこれだけの大金持ちってのが信じられないよ、ありえないだろ、そんなの……みたいな?……そして、読者のみなさんも「自分」と同じ感想を持ってらっしゃる方が大勢いらっしゃるのでは?ないでしょうか?……。
⑬ That was comprehensible.
「ギャッツビーがルイジアナ州の沼・湿地・湿原から急に現れたとか、ニューヨーク市の南部のイーストサイドから急に現れたということが……ある状態だった……それは、理解できることだ……」
That は、⑫の that Gatsby sprang from the swamps of Louisiana or from the lower East Side of New York を指しているのではないでしょうか?
⑫で「自分」が感じたところが理解できる、つまり納得がいく?と言っているのではないでしょうか?……その根拠は?――(みんながいろいろ言い立てている悪口や噂もあるかもしれないけれど?やっぱり?)「自分」が第60回で話したときの印象?ではないでしょうか?……つまり、ごくごく普通のありふれた?青年にしか見えない?と……だから、現在はこの大邸宅の主で大金持ちかもしれないけれど、その出自はお金持ちじゃなくても全然違和感なく?受け入れられる?と……もしかしたら?むしろ?その方がしっくりきたりとか?したりする?のかもしれない?……「自分」のそんな思いから?⑬の言葉が出てきている?のでしょうか?……ということは、ギャッツビーって、叩き上げ?とか成り上がり?とかって感じ?なのでしょうか?……立身出世?……自らの努力で今の地位とか財産とかを築き上げた?のでしょうか?……なんでしょう……いかにも大金持ちの子息という感じではない?……どちらかというと?ごく普通の青年?なんだけど?今は大金を?富を?一財産を?持ってる?って感じ?なのでしょうか?……話し方とかずいぶん気を使っているようでしたけど?、もしかしたら?品のある身のこなし?とかも本人の努力で?気をつけて?振る舞っていたり?するかも?しれない?のでしょうか?……だから、もともと生まれ育ちが良いというよりは、どんな生まれ育ちにしても?長じてから本人の努力で作り上げたり?積み上げたり?してきたものが相当あったり?するかもしれない?のでしょうか?……「自分」の感じたところからすると、そうしたギャッツビーの姿が浮かび上がってきたりする?でしょうか?……もしそうなら、なんか好印象になりませんか?……だって、自ら努力して築き上げてきたのなら、立派じゃないですか?……話し方も振る舞いも自らの努力で改めたり変えたりしてきたのなら、それだってすごくないですか?……トムみたいなのより全然良くないですか?……トムはお金持ちの家に生まれてアメフトのスター選手になって、その後はと言ったらお金は有り余るほどある?のかもしれないけど、傍若無人で “自己中(心)"で身勝手で横暴な傲慢なクズ・ダメ男・ゲス野郎?って感じじゃないですか?……トムの努力したことって、アメフトくらい?なんじゃないか?とまで言うのは酷すぎる?でしょうか?……だけど、そう言いたくなるくらい?トムの有り様は酷くないですか?……それを思ったら、ギャッツビーはもう素晴らしくないですか?……まず、これまで見た限りでは、"自己中(心)"ではない、と思いませんか?……そもそも、「自分」に合わせている、「自分」を心地良くしてあげている、初めての登場人物?って感じじゃないですか?…… そこからしてもうトムとは正反対で真逆じゃないですか?……それなのに!大勢の?女子が揃いも揃ってギャッツビー嫌い?……まあ、ベイカー嬢はトムを完全に敵視している?のではないか?と思われますが……なんだか残念?……読者の方々はどうですか?……「自分」なんかは、やっぱり?それほど?ギャッツビーに対する印象は、ベイカー嬢を始めとする女子たちほど悪くはないのでは?ないでしょうか?……どうでしょう?……読者の方でも女性の方々には、ベイカー嬢とかの気持ちがわかる、といった方、いらっしゃるのでしょうか?……ギャッツビー、なんか信用できない、みたいな?……一方男性の読者の方々はどうでしょうか?……「自分」とか、ゴシックの様式の図書室・書庫・読書室で会ったメガネをかけてフクロウの目のようになったでっぷりした肥満した中年の男性のように、ベイカー嬢を始めとする女子たちほどギャッツビーにそこまで悪い感情は持ってなかったりされるのでしょうか?……男ウケはいいのに女子ウケは悪い女子とかいたりする?ようですけど、男ウケはいいのに女子ウケは悪い男子とかもいたりして?、で、ギャッツビーもそのタイプ?なんでしょうか?……あいつ、良い奴なのにな、なんであんなに女子に嫌われんだろ?……みたいな?……女子と男子って、見ているところとか?感じてるポイント?みたいなものが?違うのでしょうか?……ただ、ギャッツビー自身は?女子にも男子にも等しく?おもてなしの心で?向き合って?接している?ような?気がしませんか?……基本、誰に対しても?同じような誠意を示す?というか……ただ、受けとめる側が?いろいろ?勝手な?受けとめ方をしている?でしょうか?……なんでしょう……なんだか、善意って、示している側の思いがどうかということよりも、受けとめる側の受けとめ方の問題?って感じがしないでもない?ような?……素直に?ありがたく?受けとめる人もいれば?、勝手に悪意にとって?猜疑心を向けて?不信感しか持たなかったり?挙句の果てに悪口言って?こきおろす?って人もいる?……もしそうなら、せっかくの善意を逆に悪く取られたりしても、それは善意を向けた側に非があるのではなく、受けとめる側の問題だと思って、気にすることない?ような?……残念ではあるけれど、仕方がない、そういう相手だったのだ、と思って割り切っておけばいい?ような?……まあ、神レベルなら?、いつかわかってくれる、と信じて待つ?のも一つ?でしょうか?……まあ、たいていの人は?そんな辛抱強くなかったり?するような?……ベイカー嬢にはベイカー嬢の理由や根拠があるのでしょうが、なんとなく?何でも?良い方に解釈して?良い方に受けとめておく方が?お互いに幸せ?だったり?するかも?しれない?ような?……まあ、人と人とのコミュニケーションって案外、すれ違う方が多い?のかもしれません……上手くいかないのが当たり前?……十人十色って、十人いたら十通りの考え方や感じ方がある?……そうすると、良かれと思ったことが相手にとって良いとは限らない?……相手と同じ考え方や感じ方に立って相手をわかっていなければ、相手に良かれとはいかない?……だから、上手く噛み合ったら奇跡?ラッキー?……それぐらいに思っておくと?気が楽かも?……さて、ギャッツビー――良くも?悪くも?インパクトが強烈すぎる?からこそ?注目の的になる?好き嫌いも極端に分かれる?……そうした宴に集まる大勢の来客たちと一緒に、ギャッツビーの謎を解いていきましょうか?……。
⑭ But young men didn’t — at least in my provincial inexperience I believed they didn’t — drift cooly out of nowhere and buy a palace on Long Island Sound.
「ギャッツビーがルイジアナ州の沼・湿地・湿原から急に現れたとか、ニューヨーク市の南部のイーストサイドから急に現れたということが理解できると言ったのに、これからそれとは矛盾することを言うけれど……年の若い……男子が……あることをしなかった――少なくとも……ある状態で……それは、「自分」の地方の……無経験・未熟だ……「自分」は……思った……年の若い男子が……あることをしなかった――それは、漂流する・流浪する・放浪することだ……冷静に・沈着に……あるところから現れて……どこからかというと……どこともわからぬところだ……そして・その後……購入する・買うことだ……宮殿・御殿だ……どこに接しているかというと……ロングアイランド海峡だ……」
in my provincial inexperience は、young men つまり they を説明しているのではないでしょうか?……young men didn’t と断定するような言い方で説明を始めたけれど、ダッシュ(–)で説明を付け加えて、少なくとも young men in my provincial inexperience なら、次のダッシュ(–)の後で説明するようなことはしなかったと思った、と⑭で言おうとしていることが「自分」の思ったことにすぎないと補足しているのではないでしょうか?……。
they は、young men を指しているのではないでしょうか?
palace は、ギャッツビーの大邸宅のことを宮殿・御殿のようだと例えているのではないでしょうか?
⑫⑬で「自分」が感じたところ――ギャッツビーなら貧民街とか田舎の出でも違和感なく信じられる・理解できる――を説明した上で、⑭では「自分」にはなかったと思われる?ありえない?ことに触れている?ようです……年の若い男子が――少なくとも「自分」の生まれ育った地方の無経験で未熟な状態の年の若い男子が、これから説明することはしなかったと思うのだが――(それは)どこともわからぬところから現れて冷静に沈着に漂流し流浪し放浪して、その後ロングアイランド海峡に接している宮殿・御殿を購入し買うことはしなかった(と思う)?と……「自分」はギャッツビーに直に接したときの印象で、ギャッツビーが貧しい家の生まれでも田舎の出でも違和感なく信じられると説明した上で、それでも、「自分」の生まれ育った地方の感覚で言えば?「自分」と同じように?無経験で未熟な年の若い男子が、どこで生まれてどこで育ったのかわからない状態で?どこかを?冷静沈着に流浪した後?今の大邸宅を購入することはしなかったと思う?と……要は、ギャッツビーがどんな経歴を経て今の大邸宅を購入したのか、想像もつかない?ありえないとしか思えない?と言っているのではないでしょうか?……「自分」はまだ、いわば見習い中?みたいな立場?ではなかったでしょうか?……債券を扱う仕事をしようと東部に出てきて、それも(最初の)一年間は父親が経済的に援助してくれる?ようでした……だから、「自分」には、ギャッツビーのような大邸宅を購入するなど到底ありえない話?なのではないでしょうか?……それなのに、「自分」と大して変わらない?ようなギャッツビーは、「自分」には到底購入などできない?大邸宅をどうやら購入している?ようではないか?と……そこに大きな違和感を?「自分」は感じている?のではないでしょうか?……少なくとも「自分」の生まれ育った地方では、「自分」と同い年くらいでそういうことをしている青年はいないのでは?ないでしょうか?……だから、この⑭の言葉が出てきている?のではないでしょうか?……大金持ちの息子で邸宅そのものを譲り受けた?とかだったら?、もしかしたら?違和感はなかったのかも?しれない?でしょうか?……だけど、ギャッツビー自身が購入したものだとしたら、それは違和感がある?と……それも経歴がどうやらはっきりしないらしい?いわばぽっと出?みたいなのが?突然大邸宅を購入した話など聞いたこともない?と言いたい?のではないでしょうか?……こうしたところに?人はうさんくささ?を感じる?のでしょうか?……納得のいく説明がほしい?と……で、説明がないんだったら、噂に陰口に悪口になんでも言っちゃうよ、みたいな?……なにせ、大金が絡んでるし?……そりゃあもう、容赦ない?……その辺りの大勢の人達の気持ちを?この⑭の言葉は凝縮して表している?でしょうか?……やっぱり?ギャッツビーの金の出所が問題?……そこがスッキリ納得のいく説明をしてもらわないと?どんなにご馳走してもらっても?いただくものはいただくけど?放ってはおけない?追及の手を緩めない?……どうなんでしょう?……ギャッツビーは、その辺りの大勢の人たちの気持ちを知っていたり?わかっているのでしょうか?……いろいろ言われてるな、とか?……なんか、ギャッツビーの邸宅で開いている宴であれだけ大っぴらに?ギャッツビーの悪口を言いたい放題言っていた?ようでしたから?ギャッツビーの耳に入っていても?不思議はないような?……だったら?経歴とか説明すれば解決する?……で、ベイカー嬢にはオックスフォード(大学)の出身者だと話したことがある?ようでしたが、ところがベイカー嬢は、その話を信じていない?と……説明してるのに信じてもらえないんじゃあ、いったいどうしたらいいの?って感じ?にならないでしょうか?……まあ、ギャッツビーに信用がない、と言ってしまえばそれまでですが……ベイカー嬢じゃなくて、経歴を説明する相手を選んだらいいのでしょうか?……ギャッツビーを信用してくれそうな人に話すとか?……じゃあ、ギャッツビーの場合は?女子より男子?……やっぱり?ギャッツビーは付き合う相手を間違えている?……ゴシックの様式の図書室・書庫・読書室で会ったメガネをかけてフクロウの目のようになったでっぷりした肥満した中年の男性とかなら、もうすでに、その蔵書の本を通じて、ギャッツビーに対する信用がある?ようでしたから、そういう人ならギャッツビーのことをちゃんと理解して受けとめ受け入れてくれる?のではないでしょうか?……だからやっぱり?ベイカー嬢もウィルソン夫人の妹キャサリンも、そしてもしかしたら?「自分」も?、ギャッツビーが付き合うべき相手ではない?のではないでしょうか?……だからこそ他のその他大勢の連中?と変わらない発想?思考?の過程を?たどって?この⑭の言葉が出てきている?のではないでしょうか?……とりあえず、ギャッツビーと直に接した人でギャッツビーの真の理解者は現れていない?ようではないでしょうか?……それなのに?ギャッツビーが前回見せた笑顔は、その笑顔を向けられた相手が、ギャッツビーこそ自身の真の理解者じゃないか?と思わずにいられないような?笑顔ではなかったでしょうか?……こういうところも?神?を思わせる?……自らを理解してもらえるかどうかよりも、自身が相手を理解することに意識を向けている?……わかってもらいたい、評価されたい、認められたい、っていう圧倒的大多数の人たち?とは違って?、自らが理解されているかどうかにこだわりはない?……それよりも、わかってもらいたい、評価されたい、認められたい、という圧倒的大多数の人たちの思いに応えようと?、自身のことはかまわず?ひたすら相手のことだけを思っている?……これがギャッツビーの真の姿なら、ギャッツビーって、やっぱり?めちゃくちゃ素敵じゃないですか?……そして、あまりに素敵すぎるからこそ?真の理解者がごくごく限られた特別な人しかいないのでしょうか?……どうでしょう?……ベイカー嬢やウィルソン夫人の妹キャサリンみたいにギャッツビーに警戒心を感じてしまっている方と、常人では考えられない大きな器を持っていそうな?ギャッツビーに心惹かれてしまう方と、もしかしたら二つに割れてしまっている?かもしれません……。
⑮ “Anyhow, he gives large parties," said Jordan, changing the subject with an urbane distaste for the concrete.
「『とにかく……ギャッツビーは……催す……大きい……宴・宴会を……』と言った……ジョーダン(ベイカー嬢)が……変更して……主題・テーマを……あるものを持って・ある様子で……それは、都会風の……嫌うこと・嫌悪だ……何に対するかというと、具体的なものだ……」
he は、⑩の he と同じく、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
the subject は、「自分」とベイカー嬢の間でずっと交わされてきた会話の内容を指すのではないでしょうか?
urbane は、都会(の人)にありがちな、というニュアンスで使われているのではないでしょうか?……都会の人は干渉されたり詮索されたりするのを嫌がる(傾向がある)ということを、an urbane distaste for the concrete という表現で表しているのではないでしょうか?……。
⑪から⑭まで「自分」の心中の考えが説明されていたようでしたが、⑩で口を開いた後だまっていた?らしいベイカー嬢がまた⑮で話し始めた?ようです……⑩まではベイカー嬢はギャッツビーに対する不信感とか嫌悪感?すら隠そうともせずに話していたような印象?でしたが、この⑮では、そのギャッツビーにきつく?当たる調子が和らいでいる?ようです……ベイカー嬢としてはギャッツビーは信用する気にならない?と強く前置きした上で?それでもギャッツビーは大きい宴・宴会を催す?と言い出したようです……それまでの悪口からベイカー嬢にとってギャッツビーのありがたいところ?に触れている?ようです……それが、大きい宴を催すことだ?と……大きい宴にはきっと大勢の来客が集まる?のではないかと思われますが、逆に小さい宴だと来客の数も少ない?でしょうか?……そうすると、狭い会場に集った少数の来客同士で具体的な個人的な話までやらざるをえなくなったりする?のでしょうか?……これが広い会場で大勢の来客がいれば、合わないとか嫌だなとか思ったらすぐに他へ移ったりできる?でしょうか?(実際、ベイカー嬢は一緒に来たはずの?大学生の男子を振って?「自分」と過ごす方を選んだ?ようでした)……とやかく言われたくない?根掘り葉掘り訊かれたくない?ただ飲んで騒いで楽しみたい?……小さい宴だとそれが通らないけど?大きい宴ならそれで通せる?……で、ベイカー嬢は、都会の人にありがちな?いわば大勢の来客が素性を明かさず匿名のまま楽しむ仮面舞踏会?みたいな宴の方が好都合?と思っている?のではないでしょうか?……ベイカー嬢はデイジーと地元が一緒?で地方から都会に出てきた?ようでしたけど、どうやら誰もが顔見知り?みたいな小さい町よりも、隣りにどんな人が住んでいるのかさえ知らない?ような人間関係が希薄な?大都会の方がいい?ようです……まあ、若ければ特に、人からかまわれるのが嫌?かもしれません……。
⑯ “And I like large parties. They’re so intimate. At small parties there isn’t any privacy."
「『そして……私は……好きだ……大きい……宴・宴会が……来客たちが……ある状態である……それは、あまりに・とても……親密な・個人的な・私的な・詳細な……あるところでは……それは、小さい……宴・宴会だ……ある状態である(そこにある状態である)……あるものがない……それは、どのようなものであれ……プライバシー・個人的な秘め事だ……』」
I は、⑮に続いてベイカー嬢が話している言葉のようなので、ベイカー嬢を指すのではないでしょうか?
They は、parties に集まる来客を指しているのではないでしょうか?……人の話す言葉というのは、必ずしも筋が通らないというか、話の順序が前後したりするものではないでしょうか?……ここでは、ベイカー嬢が自らが言いたいことから言っている?のではないでしょうか?……つまり、⑮でギャッツビーが大きい宴を催すと言った上で、ベイカー嬢はその大きい宴が好きだとまず言って、次に言いたいことが、小さい宴での来客の状態――つまりベイカー嬢が嫌だと思っていること?なのではないでしょうか?……要は、大きい宴が好きだというよりは、来客があまりに親密すぎるのが嫌?なのではないでしょうか?……人との距離が近くなりすぎるのが嫌?なのではないでしょうか?……距離をおいて?お互いに素性を明かさないまま?相手が誰なのか知らなくていいし?自身のことも知らせずに?ただその場限りの享楽に身を任せたい?うつつを抜かしたい?……みたいな感じ?でしょうか?……最後に付け加えた?小さい宴ではどのようなものであれプライバシーがない?という言葉は、プライバシーがほしい?個人的な話はしたくない?というベイカー嬢の気持ちが表れているのではないでしょうか?……だから、ベイカー嬢にとって、ギャッツビーの催す大規模な?宴はありがたい?ということなのではないでしょうか?……ギャッツビーを信用してないし?嫌いみたいだし?それなのに楽しむとこだけちゃっかりいただいてく?って感じ?でしょうか?……ベイカー嬢も?結局その他大勢の来客たちと変わらない?ような?……ただ、多少でも?ありがたい?という気持ちもあるらしい?……まあ、ギャッツビーが誰でも来ていいよ、という宴を催して大勢の来客を受け入れている?のですから、その気持ちに応じて宴に行って楽しめばいい?のかもしれませんが……ギャッツビーはうさんくさいと思い悪口を言いまくっていながら?飲ませてくれるし楽しませてくれるから宴には行く?……これが、ほぼすべての?来客のスタンス?というところ?でしょうか?……なんだかギャッツビーが報われないような?というより恩に仇で返されている?ような?気がしないでも?ないような?……それなのに?それでも?ギャッツビーはこうした宴を頻繁に催している?ようでした……その目的?があるのなら知りたいですねえ……気になりませんか?……そうしたところも?作者の術中に?はまっている?かもしれない?……だけど、ねえ……どうしてそこまでして、って思いませんか?……何かあるんじゃないか?って……そして宴に集まっている大勢の来客たちもやっぱり?同じように思っている?……だから?噂が噂を呼ぶ?……ギャッツビーの富――大金の出所、そして大盤振る舞いの宴を催す目的……この二つが、大勢の来客にも読者にも捨て置けない?気になるポイント?でしょうか?……。
おつかれさまでした。どうでしたか?
やっとギャッツビーが現れたかと思ったら?また謎に次ぐ謎?……ギャッツビーそのものが謎めいた存在?……とことん?引っ張りますねえ、作者は……だから?読む方は続きが気になってやめられなくなる?でしょうか?……さて、なんでも?自信満々?かと思われたベイカー嬢も?どうやら自身の個人的な領分には立ち入られたくない?ようでした……安易に人を信用しない?警戒心の強いところ?とも一致する?でしょうか?……まあ、若くてしかも女性なら?できるだけ自らをさらけ出すようなことはしない?のが当然?でしょうか?……少しくらいは飲んで騒いで楽しみたいという気持ちもあるけど?同時に世間の有象無象の輩に付け入る隙を与えるわけにもいかない?自らを守らなくてはいけない?……やっぱり?賢明で頭の良い?でも同時に世間一般の?若い女性らしい?姿が浮かび上がってくる?でしょうか?……どうなんでしょう?……強くて頼りになる?ベイカー嬢に好意を持ち?頼りにしている?「自分」としては、こういうベイカー嬢の世間並みの?女子(の弱さ?)みたいなところが少し見えて?ちょっと男心をくすぐられたり?する?のでしょうか?……ベイカー嬢を頼っているのは「自分」の方なのに?「自分」がベイカー嬢を守る?力になる?みたいな?……これでまたひとつ?「自分」はベイカー嬢にさらに心を掴まれた?でしょうか?……まあ、どっちにしろ?どんなベイカー嬢の姿にも?惹かれるばっかり?かもしれませんけど……。
今回の考えるヒントに上げたお題 「39ページ末尾から10行目 Now YOU’RE started on the subject とはどういうことを言っているのか」 ですが……⑥で説明したとおりです。ベイカー嬢はもしかしたら?この「自分」のように謎めいたギャッツビーにいろんな想像をめぐらせてしまう人の姿を沢山?見てきた?のでしょうか?……それで、この言葉が出てきた?のでしょうか?……ベイカー嬢にしたら?またか、みたいな?……そして、なーんだ、「自分」も他の連中と一緒か、みたいな?……きっと圧倒的大多数の人がギャッツビーに初めて知り合ったときの反応が、揃いも揃って今回の「自分」みたいな感じ?だったのでは?ないでしょうか?……「自分」の方はベイカー嬢に心惹かれるばかりかもしれませんけど?、ベイカー嬢としてはあまり「自分」に新鮮味とか何か真新しさ?みたいなものは何も感じてない?かもしれない?ような?……ただまあ、合わせてくれて?譲ってくれる?ところはまあ、悪くないか?みたいな?程度?でしょうか?……それでも?「自分」はきっと?ベイカー嬢と一緒にいられるだけでハッピー?ご機嫌?……Chapter 1 、Chapter 2 と「自分」は人にしてあげるばっかり?って感じでしたから?Chapter 3 くらい「自分」も幸せに過ごさせてあげてもいいんじゃない?って?……そうですね……。
次回は、宴のメインイベント?らしき催しが披露される?ようです……ぜひまた一緒にみていってください。
第63回の範囲は、40ページ10行目から40ページ末尾から5行目まで(There was the boom of 〜から、with Gatsby’s head for one link. まで)をみていきます。
次回の考えるヒントは……
- 40ページ17行目 with jovial condescension とはどういうことを言っているのか
次回は、泥酔してても「自分」の観察力がいかんなく?発揮される?……ぜひまた一緒に確かめてみてください。
最後に、物語を読むときに心にとめたいポイントをまとめます。
・どうして作者はその言葉を使用したのか
・それぞれの登場人物に作者はどんな役割を割り当てているのか
・それぞれの登場人物のセリフや物語の展開を通じて作者は何を言おうとしているのか
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