Gatsby-61
このサイトは、英語で書かれた物語を一作品、最初から最後まで少しずつ読んでみようという試みです。
取り上げる作品は『The Great Gatsby』です。100年近く前に米国で出版された小説ですが、現代の日本人にも共感したり心を動かされるところが多々あると思います。
ぜひ一緒に、英語の原書を読んでみませんか。
(なお、このコンテンツはその著作者の解釈に基づくものであり、必ずしも正しいとは限らないことをご承知おきください。)
前回まで……「自分」は、どうやら第一次大戦中に軍隊が同じだった?らしい感じの良い男性と同じテーブルになり?戦地での話で盛り上がり?酒の力もあってか?至極上機嫌?で宴を楽しめるようになった?ようです……その気の緩みからか?「自分」らしくもない?愚痴を?ついこぼしてしまった?ようです……それが、宴に招いた張本人であるはずの邸宅の主ギャッツビーにまだ顔を合わせることすらできていないのだ、と……いきなりそんな不満?を聞かされた相手の男性は戸惑うばかり?……続きをみていきましょう……。
原文はOne More Libraryの『The Great Gatsby』を使用します。
第61回の範囲は、38ページ末尾から2行目から39ページ末尾から19行目まで("I’m Gatsby," he said 〜から、I will rejoin you later." まで)をみていきます。
まず、今回の考えるヒントを上げます。
- 39ページ 7-8行目 with an irresistible prejudice in your favor とはどういうことを言っているのか
なお、特に断っていなければ、基本的に次に上げる辞書の訳語や定義・意味に基づいて説明します。
主に使用する辞書
『リーダーズ英和中辞典(第2版)』(野村恵造)(研究社 2017)
『Pocket Oxford English Dictionary (Eleventh Edition)』(Maurice Waite) (Oxford University Press 2013)
『岩波国語辞典(第七版新版)』(西尾実 岩淵悦太郎 水谷静夫)(岩波書店 2017)
それでは今回の範囲をみていきましょう。
① “I’m Gatsby," he said suddenly.
「『私が……ある状態である……それは、ギャッツビーだ……』「自分」が新たに知り合いになったばかりの、「自分」とベイカー嬢と同じテーブルに座っていた、「自分」と年齢が同じか近そうな男性が……言った……突然……」
I は、この言葉をしゃべっている he つまり、前回 38ページ末尾から8行目に出てきた my new acquaintance であり、第59回 38ページ8-9行目あたりに出てきた (We were sitting at a table with) a man of about my age を指しているのではないでしょうか?
おっと!……ギャッツビーです!……なんと!前回「自分」がずっと話していた相手が――「自分」が新たに知り合いになったばかりの、「自分」とベイカー嬢と同じテーブルに座っていた、「自分」と年齢が同じか近そうな男性が、ギャッツビーだった ⁉ ようです……ということは?……「自分」は前回話をしている相手が「自分」の知らない人だと思って話をしていたけれど?実は、宴の主催者であり、この邸宅の主であるギャッツビーだった ⁉ ということのようです……ギャッツビーは、自らがこの邸宅の主であり、「自分」を宴に招いた張本人であることを「自分」に告げずに?「自分」と同じテーブルに座って?「自分」に話しかけた?ということ?でしょうか?……う〜〜〜〜〜ん……お酒の席ではあるし?こういうこともあるのでしょうか?……でも、前回の最後に「自分」が思わずこぼした愚痴……あれを、愚痴の原因?中心?になっていたギャッツビー本人に向かって言ってしまった?ということ?ではないでしょうか?……要は、ギャッツビーに対する不満を、直接ギャッツビー本人に話したようなもの?……いや、ズバリそのもの?……しかも、陰口のはずが?陰口にならず?というより?陰口だから本来当人には絶対に聞かせられない悪口を?あろうことか直接本人に面と向かって告げた?……あちゃーっ!やっちまった ⁉ ……だから?酒は怖い ⁉ ……いつもの「自分」なら絶対にない?過ち?だと思いませんか?……いやーーっ……「自分」の心中やいかに?……ところで、そうすると?ギャッツビーはすでに前回?登場していた?ということになるでしょうか?……いやいや、「自分」だけじゃない?……読者もみ〜んな?だまされた?あざむかれた?ような感じが?しないでも?ないような?……いやいやいや……現れたのなら、ちゃんと教えてよ……とか思ったり?……だけど、そうしてみると、ギャッツビーって、実際には?けっこう良い奴?……それどころか?とっても感じが良くて?好青年?……だって、「自分」だって心を許していた?くらいじゃないでしょうか?……しかも、珍しく?「自分」じゃなくて、「自分」の相手をしていたギャッツビーの方が、「自分」に合わせていた?ようでしたから……いやいやいや、謎だらけのギャッツビーが、こんなふうに登場するとは……またもや?作者にしてやられた?……そんな感想をお持ちの方も?いらっしゃったり?しないでしょうか?……だけど、そうなると?大邸宅の主で大金持ちで?サンタクロースで道化で?神レベルで神並みの?男が、「自分」と年齢が同じか近そうな男子で?第一次大戦中は「自分」と同じように軍隊に入って米国を離れて大西洋を渡った向こうにある欧州大陸のフランスで戦った青年?ということになる?ようです……う〜〜〜〜〜ん……なんでしょう……「自分」と年齢が同じか近そうな男子が、大邸宅の主?大金持ち?サンタクロースで道化?神レベルで神並み?なんてあるの ⁉ ……いやー、この邸宅で催されている宴って、すごかったですよねえ?……そういう宴を?「自分」と年齢が同じか近そうな男子が催すの?……経歴だって?「自分」と同じように?戦争で戦ってるらしいけど?「自分」と変わらないようだけど?……なんでしょう……「自分」がごく普通で当たり前の姿?でしょうか?……ギャッツビーがおかしい?……ごく普通の青年は、「自分」のような収入だったり?経済力だったり?仕事だったり?っていうのが普通?一般的?……ギャッツビーが違いすぎる?標準的な青年のあり方から外れている?……ところで、このギャッツビー、最終的には「自分」に、ギャッツビーくらい腹立たしい?許せない?受け入れがたい?人間はいない?とまで言われている?ようでした……最後には「自分」にそんな思いしか残さなかった?ようですが、でも最初の登場は?むしろ真逆?じゃないですか?……めちゃくちゃ感じ良くない?ですか?……「自分」に気持ちよく機嫌良く過ごさせるなんて、他の人は(ベイカー嬢を除いて?)誰もしたことがない?のではないでしょうか?……ギャッツビーがそんな悪い奴にはとても思えないような?……だけど、「自分」の思いはまったく違っている?ようでした……いったい、ギャッツビー、何をやらかして?そこまで「自分」を怒らせた?幻滅させた?絶望させた?のでしょうか?……さてこれが?次の?ギャッツビーにまつわる謎?でしょうか?……しかし!ここまで長かった ‼ ……ギャッツビーがちゃんと出てくるまでに、この物語の三分の一まではいかなくても?四分の一はとうに超えてる?のではないでしょうか?……「自分」は結局ギャッツビーが大嫌いになった?ようでしたが、まずはギャッツビーの方は?「自分」に強く好意を持っている?「自分」と親しくなりたいと強く望んでいる?ようではなかったでしょうか?……さて、面と向かってギャッツビーに対する不満を聞かされて?その上で、自身がギャッツビーだと告げた?らしいギャッツビー――どういう思いでいるのでしょうねえ?……続きをみていきましょう……。
② “What!" I exclaimed. “Oh, I beg your pardon."
「『何 ⁉ ……』「自分」は……叫んだ……『おお・おや……「自分」は……頼む・懇願する……あなたの……許しを……』」
セリフ内の I は、この言葉を話している「自分」を指すのではないでしょうか?
your は、「自分」が話している相手、つまり①で自身がギャッツビーだと告げたギャッツビーを指すのではないでしょうか?
泥酔いでも?やっぱり?「自分」は好青年?で a perfect rose ?……まずは、①の思いがけない告白に――「自分」が新たに知り合いになったばかりの、「自分」とベイカー嬢と同じテーブルに座っていた、「自分」と年齢が同じか近そうな男性が、自身がギャッツビーなのだと告げたのに対して――「自分」は驚きを隠せなかった?……それで、叫び声を上げた?……そして、すぐに?我に返り?本来の「自分」を取り戻し?謝った?……まあ、たしかに「自分」が前回の最後に目の前の相手にこぼした愚痴は、その目の前の相手がギャッツビー本人だからこそ、その相手に非礼を詫びるべきでしょうか?……ただ、同時に?ギャッツビーも人が悪い?……「自分」がちょっと可哀想な感じも?しないでも?ないような?……にもかかわらず?そうであっても?非礼は非礼として詫びる?というところが実に「自分」らしい?……そうしたところこそが?まさしく好青年?で a (super-super) perfect rose ?でしょうか?……だけど、「自分」、どんな気分だったでしょうねえ……それまですっかりリラックスして?素の状態で楽しんでいたものが?①の言葉で一転?……なんだか?冷水でも浴びせられたような?……一気に酔いが冷めたりしなかったでしょうか?……なんでしょう……もしかしたら?この一件?こういうところ?がきっかけで?「自分」のギャッツビーに対する印象や思いが悪くなった?可能性も?あるかも?しれない?……仮に、自身がギャッツビーだと告げずに「自分」に話しかけたギャッツビーの方にも、そして目の前の相手がギャッツビーとは気づかずに話していた「自分」の方にも、どちらにも何もまったく非がなかったとしても、それでも、「自分」としては?前回の最後に「自分」が思わず愚痴をこぼした相手が、誰よりもその愚痴を聞かせてはいけなかったギャッツビー本人だったという事実に加えて、その愚痴をこぼした相手である本人の口から、その相手こそがギャッツビー本人だと聞かされたショックは?並大抵のものではなかった?後々までずっと尾を引くほどの?いや、もしかしたら?生涯忘れないかもしれないくらいの?心の傷?というかトラウマ?というか裏切られたような?あざむかれたような?大きな不信感?と言ってもいいくらいの思いが?そのとき心の奥底に深く刻まれて?残ったりした?のではないでしょうか?……結局、このとき恥をかいたのは?いや、恥をかかされたのは?ギャッツビーよりも?「自分」の方?かもしれない?……ギャッツビーに対する非礼は非礼として詫びるけれども?同時に「自分」の気持ちとしては?「自分」でもどうにもならない恨みがましい思い?に近いような?なんでも疑わずにはいられない?ようなネガティブなものが強く残ったりした?のでは?ないでしょうか?……その辺りのシコリ?みたいなものが?後々のギャッツビーなんか大嫌いだ?とか怒りや絶望につながっていった?のではないか?とも考えられないでしょうか?……最初に声をかけられて話をして感じが良くて安心しきって?信用しきって?いたところへ?まさかの裏切り?足元をすくわれた?みたいな?感覚が?「自分」の方には残っていないでしょうか?……すっかり信頼しきっていたからこそ?その反動はかえって余計に大きくならないでしょうか?……まさしく?その反動ゆえに?「自分」の中に大きな消えない傷が残り?その傷が後々強烈な嫌悪感にまで悪化していった?とも考えられないでしょうか?……ただ、そこまで悪化するには、やはりギャッツビーの何かしら決して「自分」には受け入れられない?許しがたい?行いがあるはずで?それが何なのかをこの物語の展開を追っていきながら確かめていきたいと思います……。
③ “I thought you knew, old sport. I’m afriad I’m not a very good host."
「『私は……思った……あなたが……知っていた・わかっていたと……おい、きみ……私は……ある状態である……それは、残念に・すまなく思って……私が……ある状態であることを……それは、違っていた・そうではなかったことだ……たいそう・大変・まったく……良い・優良な・優秀な……(宴の)主催者・もてなす主人だ……』」
I は(すべて)、このセリフをしゃべっているらしい、自身がギャッツビーだと①で告げたギャッツビーを指すのではないでしょうか?
you は、ギャッツビーがずっと話をしてきた相手である、「自分」を指すのではないでしょうか?
I’m は(どちらも)、I am を短く縮めた形ではないでしょうか?
②で「自分」が謝った?のに対して、ギャッツビーが応じている言葉?のようです……ギャッツビーは、「自分」がもう知っている・わかっていると思っていた?と……「自分」の話している相手が、宴を催している主人であるギャッツビー本人だとわかった上で、「自分」がギャッツビーと話をしているものと思っていた?と言っているようです……そして、ギャッツビーも?謝っている?ようです……ギャッツビーはすまなく思う?と……ギャッツビーが、たいそう・大変・まったく、良い・優良な・優秀な、(宴の)主催者・もてなす主人ではないことを?と……要は、ギャッツビーにも落ち度があったと認めている?のではないでしょうか?……この③の言葉は、前回の最後に「自分」が思わずこぼした?愚痴に対して謝っている?ようにも取れないでしょうか?……まあ、どっちにしろ?宴を催し来客をもてなす主人としてとても良いとか大変優秀とは言えない?わけなので、どうとでも解釈できる?この謝罪の言葉は適切?というか無難?というか申し分なかったりする?でしょうか?……もしかしたら?ギャッツビーは?前回の最後に「自分」がギャッツビーに対する不満をギャッツビー本人とは知らなかったとはいえ思わずギャッツビーに伝えてしまい、そしてギャッツビー本人から、その「自分」がギャッツビーに対する不満を今伝えた目の前の相手こそギャッツビー本人なのだと知らされて、「自分」が恥をかいた?恥をかかされた?ような格好になっていたことをわかっていた?のでしょうか?……だから?そのことを踏まえた上での?この③の言葉なのでしょうか?……あれ?ここでも?ギャッツビーの方が「自分」よりも一枚?(も二枚も?)上手?でしょうか?……まあ、相手の素姓を知っている?、「自分」が誰なのかをわかっているギャッツビーの方が、そもそも立場上、有利?でしょうか?……「自分」の方は、何も情報がなくて、ギャッツビーがどんな顔かたちや姿なのかを何も知らない状態で?その場にいたらしいので?それでは不利になって当然?でしょうか?……それに、「自分」の方にしてみれば、思いがけない事実に戸惑い動揺するのが当然じゃないでしょうか?……ただ、それでも?ギャッツビーの対応は見事?……やっぱり?好青年ぶりを発揮している?……人によっては、不愉快になったり?怒りを露わにしたり?することだって?あるかもしれない?……だけど、ギャッツビーは、自身も悪かった、すまない、と謝っている?ようです……決して、「自分」に対して、非難がましい思いなどは何も持っていない?ように思われませんか?……こういう対応をされると?裏切られたような感覚が残っていたとしても?露骨に不快感をあらわにはできないのではないでしょうか?……仮にこのとき一時的にだけであったとしても、少し心がほぐれるかもしれない?ような?……まあ、向こうも謝ってるし、仕方ない、で流すしかなかったり?するのではないでしょうか?……それ以上争うわけにもいかない?でしょうか?……それこそ幼稚で子どもっぽいわがまま?みたいに見えたり?しかねない?……この場はおそらく?何か心にモヤモヤするものが残っていたとしても?これ以上荒立てず?黙って引くしかない?といったところ?でしょうか?……なんでしょう……こういうギャッツビーの姿からは、幼稚どころか、大人の対応という印象しか受けない?ような……好印象だらけ?のような気も?しませんか?……こういう人が、軽くて軽薄でチャラくて幼稚な来客ばかりが?集まるような宴を催している?……そこにこそ?違和感が?あったり?する?……だから?ギャッツビーは謎?、となるのでしょうか?……う〜〜〜〜ん……ギャッツビー、良いとこ、沢山ありそうなのに、いったい何をやらかしたのでしょうねえ……うーーーーーん……。
④ He smiled understandingly — much more than understandingly.
「ギャッツビーが……笑顔を見せた・笑った……理解をもって・思いやりのあるように――(いや)大いに・よほど・はるかに……さらに多く・いっそう大きく……何と比べてかというと、理解をもって・思いやりのあるようにだ……」
He は、③の言葉を口にした、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
前回の最後に「自分」がまだ顔を合わせたことのないギャッツビーに対する不満を、目の前の相手がそのギャッツビー本人だとは「自分」が気づかずに、目の前にいるギャッツビー本人に言ってしまった失態?により、「自分」が恥をかいたような?恥をかかされたような?格好になってしまった事態?を取りなす?かのように?ギャッツビーが③の言葉を口にしてギャッツビーにも非があった?悪かった?と謝ることで?ギスギスした空気とか?になりかねないその場を取りつくろった?後に取った?らしい、ギャッツビーの行動が?④で描かれている?ようです……では、ギャッツビーは何をしたのか?――それは、笑顔を見せて笑うことだった?と……しかも、理解を示すように?思いやりを運ぶように?と……いや、それ以上?だった?かもしれない?……単に理解を示すとか思いやりを向けるとか、その程度ではなかった?……もっと?ずっと?理解とか思いやりとかをはるかに超えた?ような?笑顔?で「自分」に笑いかけた?ようです……いったい、どういうことでしょうか?……特に、この④の後半は、いったい何を言おうとしているのでしょうか?……きっと「自分」は気が動転していたり?身の置きどころがないような?居心地の悪い?きまりの悪い?思いをしているに?決まってる?……だから?ギャッツビーはその思いを汲んで?「自分」に気を使わせないように?必要以上に?「自分」が「自分」自身を責めたり?この失態や事態を気に病んだり?せずにすむように?フォローした?というか、かばった?というか、「自分」の気が楽になるように?「自分」がこの失態も事態も何も気にせずに普通に落ち着いた気持ちで平常心で過ごせるように?無言で?ただ笑顔だけで?「自分」を守ろうとした?というか「自分」の力になろうとした?というか、何かそんな感じ?でしょうか?……ちょっとたとえが違うかもしれませんが、小さな子どもが何かやらかしたときに、大人が感情的になったりむやみにただ叱ったりするのではなくて、その子どもが落ち着きを失ったり落ち込んでしょげたりしないように、やんわりと励まして力づけてあげるような?そんな感じに似ている?でしょうか?……本人はもう、自らの犯した過ちを重々わかっているわけです……それ以上、もう何も言う必要はないわけです……じゃあ、そこでするべきことは?笑って流す?そして一緒に次に向かって?顔を上げて?明るく前進する?……という感じ?なのでしょうか?……この④で描かれているギャッツビーも、幼稚な子どもどころか?気持ちにゆとりと余裕のある大人?でしょうか?……どちらかというと?神?に近い?ような?……神様だったら?ガミガミとかしつこく怒ったりしない?……慈愛に満ちた?寛大な?慈悲の心で?許してくれる?……そういうイメージの方が近い?でしょうか?……③に続いて④でも、ギャッツビー、とっても素敵な?大人の紳士?って感じがしませんか?……さて、こういう笑顔をギャッツビーに向けられて?「自分」はどんな気分になったんでしょうか?……。
⑤ It was one of those rare smiles with a quality of eternal reassurance in it, that you may come across four or five times in life.
「ギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔は……ある状態だった……それは、一つだ……何のかというと、あの・例の……稀な・珍しい・めったにない・稀少な……笑顔だ……(それは)ある状態・様態だった……それは、特質・性質・特性が……何のかというと、永遠の・永久の・不朽の・不変の・果てしない……安心・安堵させることだ……あるものの中にあった……それは、そのギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔で、あの・例の稀な・珍しい・めったにない・稀少な笑顔の一つであるものだ……(そのギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔で)あの・例の稀な・珍しい・めったにない・稀少な笑顔の一つで、その中に永遠の・永久の・不朽の・不変の・果てしない安心・安堵させることという特質・性質・特性があった笑顔には……あなた(たち)・読者のみんな・誰もが……五分五分の可能性がある……何のかというと、でくわす・見つけることだ(その笑顔を)……四つ、または・あるいは、五つの……回数・頻度……いつの間にかというと、人生・生涯だ……」
It は、④の He smiled understandingly — much more than understandingly つまり、そうしたギャッツビーの笑顔を指すのではないでしょうか?
those は、特定の類いのものを指す意味で使われているのではないでしょうか?……どんな特定の類いかというと、with a quality of eternal reassurance in it という特質・性質・特性を持ったものではないでしょうか?……。
次の it は、最初の It =ギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔を指すと同時に、one of those rare smiles を指すのではないでしょうか?……そうしたギャッツビーの笑顔には、eternal reassurance という特質・性質・特性があった?ようです……。
that は、one of those rare smiles with a quality of eternal reassurance in it を指して言いかえているのではないでしょうか?……また、この that は、本来come across の後に来るはずなのが、前に出ているのではないでしょうか?
you は、特定の誰かを指しているというよりも、この物語を読んでいる読者も含めて、誰でもみんな、という意味で使われているのではないでしょうか?……ここでギャッツビーの笑顔を向けられたのは「自分」だけですが、その「自分」の感じたところを他人事ではなく自らの体験としてみんな誰もにわかってもらえるようにという気持ちも込めて、you が使われているのではないでしょうか?……。
④でギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔というのは、その笑顔の中に、永遠の・永久の・不朽の・不変の・果てしない安心・安堵させることという特質・性質・特性があった、そうした特定の類いの稀な・珍しい・めったにない・稀少な笑顔の一つだった?と……そして、(そのギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔で)あの・例の稀な・珍しい・めったにない・稀少な笑顔の一つで、その中に永遠の・永久の・不朽の・不変の・果てしない安心・安堵させることという特質・性質・特性があった笑顔には、誰もがその人生・生涯で四回あるいは五回でくわす五分五分の可能性がある?と……④のギャッツビーの笑顔を見せられた「自分」は、その笑顔が、めったにない類いの笑顔だと思った?のではないでしょうか?……じゃあ、どんな類いの笑顔かというと、その笑顔の中に、笑顔を向けてもらった相手を果てしなく安心させて安堵させるような特質・性質・特性があった?と言っているのではないでしょうか?……そして、そうした笑顔にでくわす可能性というのは、低い?と言っている?のではないでしょうか?……まず、人生・生涯で四回か五回しか出くわさないかもしれなくて?しかも?その四回か五回でくわす可能性自体が五分五分だ?と……それって、だいたい二人に一人はでくわせない?ってこと?でしょうか?……「自分」はきっと?④のギャッツビーの笑顔を向けられて、まず安心した?安堵した?そんなホッとした気持ちになった?のではないでしょうか?……しかも?そういう笑顔というのは、珍しい?と……めったにでくわせない?と……それくらい?「自分」にとって?ありがたい?救われる?笑顔だった?のでは?ないでしょうか?……ってことは?ギャッツビー、めちゃくちゃ素敵?じゃないですか?……だって、「自分」の失態をカバーしてあげて?「自分」の心苦しい気持ち?みたいなものを?楽にしてあげてる?んじゃないでしょうか?……気にしなくていい、とか言葉で言うんじゃなくて、ただ笑顔だけで、その気持ちを伝えている?のではないでしょうか?……こういうときって?本気で気にしないでほしいとか思って、そのまま気にしないでとかって言葉にして伝えると、本気で本当にそう思ってるのに、なんか嘘くさく聞こえたりする?というか、言葉を重ねれば重ねるほど?空気が重くなるような?というか、何を言っても?やぶ蛇?というか、かえってお互いにやりにくくなる一方だったり?しないでしょうか?……だから、最低限、必要な一言はいるけど?後は?黙っておく方が?こじれなかったり?する?……距離を置く?というか、それ以上触れない?というか、そっとしておく?というか……自然な流れにまかす?とか、うやむやにする?とか、なんか?そんな対応?やり方?の方が?それ以上傷を広げずに?無難におさめられたりする?でしょうか?……まるで?ギャッツビーは?そうしたことを?心得てでもいる?のでしょうか?……「自分」がべた褒め?するほどの素晴らしい笑顔?で対応した?ようです……なんか、ギャッツビー、めちゃくちゃ素敵じゃない?……a (super-super-)perfect rose の「自分」が、ここまで言ってる?なんて……すごくない?……っていうか、どんな笑顔よ?……そんな笑顔見たことある?……うーーーーーん……想像つかない……そんな笑顔、見たことなーい!……なんか、神?レベルの笑顔?……慈愛に満ちた?笑顔?なんでしょうか?……いやあ、神様に会いたい?……神様に会えたら?そういう笑顔を見られる?……そういう笑顔を向けられたら、いったいどんな気分になるんでしょうねえ?……うーーーーーん……すごい!……。
⑥ It faced — or seemed to face — the whole external world for an instant, and then concentrated on you with an irresistible prejudice in your favor.
「そのギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔は……向いていた・向き合っていた――そうでなければ……ある状態に思われた……それは、何をしているかというと、向いている・向き合っていることだ――すべての・全部の・丸ごとの……外の・外部の・外界の……天地・人類・人間・人の世・世の中に……どれくらいの間かというと、ちょっとの間・瞬間だ……そして・それから・その後……次に……一点に注いだ・集中した・集まった……何にかというと、あなた(たち)・読者のみんな・誰もにだ……ある状態で……それは、抵抗できない・抑えられない・たまらなく魅力的な……偏見・先入観・ひいきだ……あなた(たち)・読者のみんな・誰もに有利に・利益になるように・味方して……」
It は、⑤と同じく、④の He smiled understandingly — much more than understandingly つまり、そうしたギャッツビーの笑顔を指すのではないでしょうか?
you と your も、⑤と同じく、特定の誰かを指しているというよりも、この物語を読んでいる読者も含めて、誰でもみんな、という意味で使われているのではないでしょうか?……ここでギャッツビーの笑顔を向けられたのは「自分」だけですが、その「自分」の感じたところを他人事ではなく自らの体験としてみんな誰もにわかってもらえるようにという気持ちも込めて、you (your) が使われているのではないでしょうか?……。
今回の考えるヒントに上げた箇所 with an irresistible prejudice in your favor が出てきました。ギャッツビーの単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔は、その笑顔を向けられた相手に有利に利益になるように、その相手に味方した、たまらなく魅力的なひいき目がある状態で、ギャッツビーのその笑顔が向けられた相手にだけ、その笑顔が注がれて集中して集まっている?ようだと言っている?のではないでしょうか?……ここの irresistible は誰にとって抵抗できず抑えられずたまらなく魅力的なのかといったら、ギャッツビーの笑顔を向けられた相手にとって、なのではないでしょうか?……どうしてそれほど魅力的なのか?――それは、prejudice in your favor つまりその笑顔を向けられた相手の利益になり味方になるようなその相手をひいきするような笑顔や思いをその相手に向けてくれている?からではないでしょうか?……要は、ギャッツビーの笑顔が、その笑顔を向けた相手に対して、ギャッツビーはその笑顔を向けた相手の味方であり、その笑顔を向けた相手の利益を考え、その笑顔を向けた相手の有利になるように事を運び、その笑顔を向けた相手をひいきしてあげますよ、と伝えているような?印象を?与えていたのでは?ないでしょうか?……一言で言えば、私は全面的にあなたの味方です、と宣言しているような笑顔?なのではないでしょうか?……それは心強い?……そんな笑顔を向けられたら、相手はどんな気持ちになるでしょうか?……そりゃあもう、嬉しい ⁉ ……百万の味方を得たような?大船に乗った気分にでもなる?……やっぱり?神?……神様が味方してくれたら?もう怖いものなし ⁉ ……ギャッツビーの笑顔を向けられた「自分」は、そんな気持ちになった?のでしょうか?……。
ギャッツビーが「自分」に向けた笑顔――単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔――は、誰に向けられていたのか?……それは、まず、丸ごと全部すべての外部の外界の天地・人類・人間・人の世・世の中だ?と……要は?ありとあらゆる人たち?ということ?でしょうか?……ただし、そんなふうにすべての人たちに笑顔が向けられていたのはちょっとの間・瞬間だった?と……それから次に、その笑顔は、その笑顔が向けられた相手に集中した?と……で、その集中した様子が、全面的にあなたの味方になると宣言しているようだった?と……ただ、あくまでも、「自分」にはそう思われた?感じられた?ということのようです……おそらく?「自分」は間違いなく「自分」がこの⑤で説明しているとおりだったと確信しているけれども?、でも笑顔がそんなふうにすべての人たちに向けられたり、笑顔が向けられた相手に集中してあなたの100%味方宣言なんかするかなあ?という疑問を持たれるかもしれないから?、だから念のため、添え書き?みたいな感じで?少なくとも「自分」にはそう思われた、と説明を付け加えておいた?のではないでしょうか?……やっぱり?神?……神様だったら?すべての人たちに笑顔を向けながら?同時に?笑顔を向けた相手だけにあなたの100%味方宣言ができる?……なんでしょう……なんか、「自分」、完全に?ギャッツビーに飲まれてる?というか、取り込まれてる?というか、ギャッツビーのペースにはまってる?というか、虜になってない?でしょうか?……秒殺?で人を虜にする笑顔?……えっ?アイドル?……いや、違う?……いや、だけど、なんか、カリスマ?っていうか、なんかそういうもう魔力に近いような?すごいものを感じませんか?……だって、笑顔を向けられただけで、魔法にでもかけられたようじゃないですか?……ギャッツビー、すごいです!……それも、この笑顔、ギャッツビーに対して非礼を働いた「自分」の失態をなぐさめ?励ます?目的で向けられた?ものでしたよね?……神です!……これも、神の所業?じゃないですか?……非礼を黙って許すだけじゃない……失態に恥をかいた相手を慰め励まし元気づける……神です!……うーーーーーん……こういうことされると、この場合で言えば、「自分」はギャッツビーに頭が上がらなくなったり?しないでしょうか?……ギャッツビーに合わせざるを得ないというか?……まあ、「自分」の気持ち的には、自らの失態に気付かされて裏切られたような思いと同時に恥をかかされたような思いを持ったと思ったら?ギャッツビーの方も悪かったと謝られて?その上こんななんとも言葉で表現しがたい?神?かと思わせるような笑顔を見せられて?、しゃべりすぎるというヘマをやらかす前の安心しきっていたほんわかモードから?ズドーンとどん底に突き落とされたような焦りやら恨みがましい思いやら目の前が真っ暗になったような怖くて目を開けていられないようなモードに移ったかと思ったら?神レベルの慈愛に満ちた寛大な慈悲の心がこもった言葉と笑顔を向けられて天使の温もりに触れたかのような救いの幸いモードにでも移行したような?、もう次から次へと情緒が極端な変化をし続けて?ちょっと何がなんだか現実を落ち着いた心で正確に把握できていないんじゃないかっていう?何かこう感情のジェットコースターか竜巻にでも巻き込まれたような?……こういう急激な一連の変化に、「自分」の頭はちゃんとついていっているのでしょうか?……なんだか一方的に翻弄されるばっかり?みたいな?感覚?になっていないでしょうか?……ギャッツビーにしてやられた?上に?完全にギャッツビーのペース?みたいな?……どうなんでしょうねえ……なんか、ギャッツビーが自らがギャッツビーだと告げずにずっと「自分」と話をしていたことも含めて、ギャッツビーが自身も悪かったと「自分」に伝えたことも、そしてこの神か?と思わせるような慈愛に満ちた?笑顔も、全部、何か(悪い)夢でも見ているような?やっぱりだまされてるような?はめられてるような?何か信用しがたい何かうさんくさいものを?心の奥底で感じていたり?しないでしょうか?……どうも、なんだか、できすぎ?というか?、何かがしっくりこない?みたいな?……なんなんでしょうねえ……だけど、なんか、違和感がないでしょうか?……うーーーーーん……こういう怒涛の?展開?みたいなのって?平常心がぶっ飛んじゃって?判断力が鈍らされて?なんか危なっかしい?ような?……なんか言葉にならない?はっきりこれって捉えられないんだけど?でもなんかなんとなく不安?漠然とした不安?みたいなのがつきまとうような?……なんかスッキリしない?何かが心に残るような?……だからでしょうか?……こんなだから?ギャッツビーって、あれこれとやかく言われてしまうのでしょうか?……なんか、これなら?そうやって言われるのもわかる気がする?……納得?……みんなの心になんかしっくりこない?違和感?みたいなものを残すから?あれこれ言われてしまう?……みんな?なんかうさんくさいってことだけは?間違いなく感じてる?……だから?言われてしまう?……あれ?ギャッツビーの自業自得?なの?……こういうこと?……へえーっ……そっかあ……。
⑦ It understood you just so far as you wanted to be understood, believed in you as you would like to believe in yourself, and assured you that it had precisely the impression of you that, at your best, you hoped to convey.
「そのギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔は……理解した・わかっていた……あなた(たち)を・読者のみんなを・誰をも……ちょうど・まさしく……ある範囲の限りで……それは、あなた(たち)・読者のみんな・誰もが……望んでいた・欲した……何をかというと、ある状態であることを……それは、理解された・わかってもらえていることだ……信頼していた……誰・何をかというと、あなた(たち)を・読者のみんなを・誰をも……どのようにかというと……あなた(たち)・読者のみんな・誰もが……こうあってほしいと思う・望む……何をかというと、信頼する・信ずることだ……誰・何をかというと、あなた(たち)を・読者のみんなを・誰をも……なおかつ……請け合った・保証した……あなた(たち)に・読者のみんなに・誰もに……何をかというと、そのギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔が……あるものを示していた・有していた……それは、まさに・ちょうど……印象だ……何のかというと、あなた(たち)・読者のみんな・誰をもだ……具体的にどのような印象かというと……あなた(たち)・読者のみんな・誰をもの最も良い状態で……あなた(たち)・読者のみんな・誰をもが……望んだ・期待した……何をかというと、伝えることだ……」
この It も(そして二つ目の it も)、⑤⑥と同じく、④の He smiled understandingly — much more than understandingly つまり、そうしたギャッツビーの笑顔を指すのではないでしょうか?
そして、ここの you も(すべて)、⑤⑥と同じく、特定の誰かを指しているというよりも、この物語を読んでいる読者も含めて、誰でもみんな、という意味で使われているのではないでしょうか?……ここでギャッツビーの笑顔を向けられたのは「自分」だけですが、その「自分」の感じたところを他人事ではなく自らの体験としてみんな誰もにわかってもらえるようにという気持ちも込めて、you が使われているのではないでしょうか?……。 yourself も同様ではないでしょうか?
最初の that は、「これから文が続く」ことを表し、assured の具体的な内容を説明しているのではないでしょうか?
次の that は、直前の the impression of you を指して言いかえているのではないでしょうか?……この that は、本来 convey の後に来るはずなのが前に出ているのではないでしょうか?
④でギャッツビーが見せた笑顔について、⑤⑥に続き、まだ⑦でも細々と?いろいろ説明している?ようです……その笑顔が、笑顔を向けた相手を理解していた?と……それも、ちょうど笑顔を向けられた相手が自身のことを理解してもらいたいと思っている範囲で理解していた?と……こんなふうに理解してもらいたいと思っているとおりに、ギャッツビーが理解してくれているとその笑顔から感じられた?ということではないでしょうか?……次に、その笑顔が、笑顔を向けた相手を信頼していた?と……それも、笑顔を向けられた相手が自身のことを信頼してもらいたいと思っているとおりに信頼していた?と……こんなふうに信頼してもらいたいと思っているとおりに、ギャッツビーが信頼してくれているとその笑顔から感じられた?ということではないでしょうか?……そして最後に、その笑顔が、笑顔を向けた相手に対して保証していた?と……何をか?――笑顔を向けられた相手が自身の最も良い状態で伝えたいと望んで期待した自身の印象を、その笑顔が示していた?と……こういう印象を持ってもらいたいと望んだとおりの印象を間違いなくギャッツビーが持ってくれているとその笑顔から感じられた?ということではないでしょうか?……ギャッツビーが「自分」に見せた笑顔から、「自分」には三つ感じたことがあった?ようです……まず一つ目が、「自分」がこのように理解してほしいと思っているとおりにギャッツビーが理解してくれていることが、ギャッツビーの笑顔から伝わってきた?ようです……次に二つ目が、「自分」がこのように信頼されたいと思っているとおりに信頼してもらえていることが、ギャッツビーの笑顔から伝わってきた?ようです……そして最後の三つ目が、「自分」がベストの状態でこのような印象を持たれたいと期待したとおりの印象をギャッツビーが持っているとギャッツビーが保証していることが、ギャッツビーの笑顔から伝わってきた?ようです……人間関係に欠かせない?理解と信頼?そして人にどう思われるかという印象?――この三つをおさえた?笑顔?……そりゃあ?こういう笑顔を向けられたら?ファンになる?一生ついていく?……そういう笑顔?でしょうか?……やっぱり?神?を思わせる?……だって、人からこのように理解されたいと思ったとおりに理解してくれる人なんて、そうそういないんじゃないでしょうか?……人からこのように信頼してもらいたいと思ったとおりに信頼してくれる人だって、そうそういるでしょうか?……人にこのような印象を持たれたいと期待したとおりの印象を持ってくれる人だって、はたしてどれだけいるでしょうか?……どれも難題ばかり?じゃないでしょうか?……それをすべて?ギャッツビーの笑顔は一度に満たす?……すごくないですか?……もうどう考えても神レベル?じゃないですか?……要は、ギャッツビーが相手の気持ちをすべて完全につかんでいる?理解している?おさえている?把握している?ってことじゃあないでしょうか?……すごっ!……なんか、人たらし?の気も?……普通に考えると、この三つをおさえられたら、きっと信頼してしまうでしょうねえ……この人、私のことわかってくれてる……みたいな?……もう女子だったら、運命の男性だわっ!……みたいな?……ねえ……だけど、これ、「自分」が初対面で見せられた笑顔ですよね?……もちろん、少し話しただけでもわかることって沢山?あるのかもしれません……だから、ギャッツビーがこういう笑顔を「自分」に見せたことも、十分?あってもいい?のかもしれません……だけど?なんか?引っかかる?……不自然?……違和感?……なんかこう、素敵すぎる笑顔?にやられちゃう?ような?……何かが違う?……笑顔にごまかされそう?っていうか、話がうますぎる?っていうか、何もかもが良すぎて信用できない?……完璧すぎる?のでしょうか?……それで、言いようのない不安?がつきまとう?のでしょうか?……夢の?理想を?体現した?人間がリアルに存在する?違和感?……でも、現実にそんな笑顔を前にしたら、疑う気持ちよりも、良すぎる現実を信じたい気持ちの方が勝ってしまうんじゃないでしょうか?……そりゃあ、ねえ……そりゃそうよねえ……うーーーーーん……だけど、どんな笑顔なんでしょうねえ?……想像もつきません……読者の方々はいかがですか?……うちの主人は、うちの息子は、うちの父は、うちの兄(弟)は、そういう笑顔見せてくれることあるわよ、って方、いらっしゃいますか?……こういう笑顔に出会えるというのは、もうほとんど神様に出会ったのと一緒?みたいだったりしないでしょうか?……ギャッツビーって、たしかに神か?ってところあるんだけど、でも、なんか、神とは違う?とも思わされませんか?……神様にしては、なんか、どうなんだろう?……本当に神様だったら、「自分」をこんなに翻弄したりするでしょうか?……その辺りが?なんか、うさんくさい?……エセ神様?って感じ?……一見、神かと思わせて、実はニセモノ?って感じがしませんか?……入り口の看板は立派な鳥居みたい?に見えて、入ってみたら神社じゃなくてただの野っ原だった?みたいな?……なんか、狐に化かされた?みたいな感じ?……最初に心をつかんでおいて?後で裏切られる?みたいな?……その辺りが?軽い?軽薄?という印象につながっていくのでしょうか?……そうしてみると?ギャッツビーには?たしかに?軽くて軽薄なところがある?のでしょうか?……やっぱり?軽くて軽薄でチャラくて幼稚な来客ばかりが集まる宴を催している主のギャッツビーも同様に?軽くて軽薄でチャラくて幼稚?だということでしょうか?……ゴシックの様式の図書室・書庫・読書室で「自分」が出会った、メガネをかけてフクロウの目のように大きくなったでっぷりした肥満した中年の男性には、ギャッツビーには誰でも読めるわけではない本物のすごい本の価値がわかるすごい能力や素質・素養を持っていると認められていた?らしいのに……ギャッツビーは付き合う相手を間違えてもいるかもしれないけれど?ギャッツビー自身にも何かそのあり方に問題がある?のでしょうか?……。
⑧ Precisely at that point it vanished — and I was looking at an elegant young rough-neck, a year or two over thirty, whose elaborate formality of speech just missed being absurd.
「まさに・ちょうど……ある時点で……それは、そのギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔が、笑顔を見せた相手に理解しているし信頼しているし望みどおりの印象を持っていると伝えたとき・ところの……時点だ……そのギャッツビーが見せた単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを超えたような笑顔が……消滅した――その後……「自分」は……ある状態だった……目を向けていた……誰・何にかというと……上品な・気品のある……年の若い……細工をしない・素朴な者だ……一年か二年……あるものを越えて……それは、三十(才)だ……その上品な・気品のある年の若い細工をしない・素朴な者の……手の込んだ・入念な・労を惜しまない……形式にかなっていること・正式・本式・堅苦しさは……何のかというと、話しことば・話し方だ……かろうじて……避けた・免れた……ある状態になることを……それは、自家撞着(自己矛盾)に陥ることだ……」
that は、④でギャッツビーが見せた笑顔が⑦で説明されたように理解して信頼して望みどおりの印象を持っていると伝えたとき・ところを指しているのではないでしょうか?
it は、⑤⑥⑦と同じく、④の He smiled understandingly — much more than understandingly つまり、そうしたギャッツビーの笑顔を指すのではないでしょうか?
and の前にある –(ダッシュ)は、間をあける効果、少し時間の経過を感じさせる効果、があるのではないでしょうか?
whose は、an elegant young rough-neck を指して言いかえているのではないでしょうか?
「自分」がギャッツビーの笑顔を見て⑦のように感じたときに、そのように感じたと思った途端に?そのギャッツビーの笑顔が――単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを越えたような笑顔が、消滅した?と言っているようです……④でギャッツビーの見せた笑顔について、⑤⑥⑦といろんな説明があった?ようですが、その笑顔自体が存在した?少なくとも「自分」が目にしたと感じた?時間の長さは、実はけっこう短かったり?したんじゃないでしょうか?……それこそ?まるで夢でも見ていたんじゃないか?と思うほどに……で、「自分」がふと現実に?我に?返ってみると?「自分」が目を向けていた相手は、上品で気品のある年の若い素朴な青年だった?と……年齢は三十才を一年か二年越えたくらい?……そして、その上品で気品のある年の若い素朴な青年の手の込んだ入念な労を惜しまない正式な本式の形式にかなっている話しことばや話し方は、自己矛盾に陥ることをかろうじて避けて免れた状態だった?と……現実とは思えないような?夢の中ぐらいでしか見られないんじゃないかと思うような?神?の笑顔?は、「自分」が⑦で説明したようなことを感じたところで消滅した?ようです……その後に残っていた?のは、年齢が三十才を一年か二年超えたくらいの上品で気品のある年の若い素朴な青年で、その青年の話しことばや話し方は正式な本式の形式にかなったものになるよう入念に労を惜しまず努力している様子が感じられ、なおかつ、そうやって正式な本式の形式にかなった話しことばや話し方になるよう気をつけながらも、かろうじて自己矛盾に陥らずにすんでいた?のではないでしょうか?……要は、別に神様がいたわけではない?と……話しことばや話し方に入念に気を使っている「自分」と同じくらいの年齢の若者がいた?と……話の内容よりも言葉とか話し方にばかり?気を使っていたりすると?話に矛盾が生じたりしてくる?……だけど?ギャッツビーの場合は?ぎりぎり?そうした矛盾が生じないですんでいた?のでしょうか?……まあ、人間なんて矛盾だらけ?……その場の都合や気分で?言うことなんていくらでも変わる?……話し方に気を使っていたように?振る舞いなども洗練されていた?のでしょうか?……だからといって、気取っているわけでもない?のでしょうか?……まとめてみると?出来すぎなくらいの?よくできた?好青年?って感じ?でしょうか?……とにかく感じが良い?……人あたりが良い?……誰もが信頼して知らず知らずのうちに心を許してしまいそうな感じ?……やっぱり?人たらしの気が?……最初は良すぎてだまされそう?……でも、段々、漠然とした違和感が生じてくる?……そのうち、うさんくさく思えてきて?……信用できない?距離を置こう?みたいになってくる?……人間は勝手なものです……良すぎても疑うし?あらが目につけばこきおろす?……だけど、人間のそういう身勝手な傾向?を踏まえても?、ギャッツビーには何か?信用できないものが残る?……はっきり言葉で説明できないんだけど、何かがおかしい?みたいな?……そんな漠然とした不信感?の正体も、この物語の展開を追っていきながら、突き止めていけたらと思います……。
⑨ Some time before he introduced himself I’d got a strong impression that he was picking his words with care.
「いつかの……時期・時点に……あることが起こる前の……それは、ギャッツビーが……紹介した……自らを……「自分」は……ある状態だった……それは、得た……強い・強烈な……印象を……具体的にどんな印象かというと……ギャッツビーが……ある状態だった……それは、選び出していることだ……何をかというと、ギャッツビーの……(話す・しゃべる)語・ことば・話だ……ある様子で……それは、注意をしていることだ……」
he は(すべて)、④と同じく、①で自らがギャッツビーだと告げた、ギャッツビーを指すのではないでしょうか? himself も his も同様ではないでしょうか?
I’d は、I had を短く縮めた形ではないでしょうか?
that は、「これから文が続く」ことを表し、impression の内容を具体的に説明しているのではないでしょうか?
④でギャッツビーが見せた、単に理解や思いやりを示したにとどまらないもっとずっと理解や思いやりを越えたような笑顔が消滅したと「自分」が思ったらしい⑧の時点で、「自分」は、ある程度?正常な感覚とか判断力とか?そういった本来の通常の思考力みたいなものを?取り戻したのでは?ないでしょうか?……で、そうやって少し?落ち着きとか?冷静さみたいなものを?取り戻したら?またふと気づいた?思い出した?ことでもあった?のではないでしょうか?……それが、この⑨の気づき?なのではないでしょうか?……どうやら?①でギャッツビーが、自身がギャッツビーなのだと告げたときよりも前のいつかの時期・時点で、「自分」は、ある強い・強烈な印象を持っていた?ようです……それが、ギャッツビーが注意してギャッツビーの話す・しゃべる語・ことば・話を選び出している?ということのようです……⑧でもギャッツビーの話しことばや話し方に触れていた?ようでしたが、よほど?ギャッツビーが気をつけて話をしている?という印象を「自分」は強く持っていた?のではないでしょうか?……思いついたこととか心に浮かんだことを何でもすぐに口にしてしまうような軽はずみなことはしていなかった?のかもしれない?でしょうか?……これを言っても大丈夫だろうか?こういう話し方をするとどんな風に思わせるだろうか?こういう言い方をしておけば問題ないかな?などと?一々?その都度?頭の中で反芻したり?吟味して確かめてから?話していた?ということでしょうか?……話している相手である「自分」の様子も見ながら?どれくらいの距離感を取っておくのが適切か?とか、どれくらいの間合いで次の話を持ち出していくと「自分」のペースや調子に合うか?とか、もしかしたら?そうしたことも?注意深く観察しながら?話していたかも?しれない?でしょうか?……とにかく、ギャッツビーの話し方も含めた「自分」に対する接し方は、もしかしたら?この物語の中で(「自分」の父親を除いて?)他の誰もしたことのない?徹頭徹尾?「自分」に合わせる?というスタンス?だった?のではないでしょうか?……だから?「自分」は気持ちよくなった?のではないでしょうか?……いつもは、「自分」が合わせてあげている相手の方が気持ちよくなるばっかり?って感じ?だったような?……それが、ギャッツビーの場合だけ?「自分」の方が?ギャッツビーに?気持ちよくしてもらってる?……さすがは?神レベル?神並み?……でも、人をもてなすって、そういうことなのかも?しれません……ギャッツビーは、この宴を催した主人で、「自分」をわざわざ招待した張本人なわけですから、招いた側のギャッツビーが、招きに応じて来てくれた「自分」に徹底的に合わせて?とにかく「自分」に気持ちよく過ごしてもらえるように努めるのが当然?かもしれません……それなら、ギャッツビーは、ちゃんと?宴の主催者として?自らの役目をまっとうしている?とも言えるかもしれない?でしょうか?……考えてみれば、トムなんて、「自分」を招いた?というより来いと指図した?命じた?夕食の席で「自分」をもてなして楽しませるどころか、「自分」をトムの味方に引き入れよう?みたいな?姑息な?魂胆で?「自分」を利用して?トムの有利に事を運ぶことしか?考えていなかった?ような……そうしてみると、そういう点では、どれほどうさんくさくても?ギャッツビーの方がはるかに宴の主催者らしい?立派?「自分」の気持ちや立場も思いやっている?慮ったりしている?……やっぱり?若いのによくできた?出来すぎくらいの?好青年?という姿が?浮かび上がってくる?でしょうか?……それも本人の努力でそうしているのであれば?褒められてもいいはず?かもしれません……なんでしょう……なんだか、惜しい?ですねえ……うさんくさささえなければ、ギャッツビー、めちゃくちゃ素敵だったり?しないでしょうか?……やっぱり?一生ついてく、って女子が?大勢出てきそうな?キャラ?……いや、女子じゃなくても?誰でも?そう?……そりゃあ、気持ちよく過ごさせてくれればねえ……お前、本っ当に、良い奴だな、みたいな?……漠然とした不安や不信感さえ?なければねえ……ギャッツビーって、絶対ものすごく?良いところがあると思いませんか?……でも同時に、何かわからないけれど、捨て置けない欠陥?なのか問題?なのか、何かがある、ようにも感じられませんか?……ギャッツビー、惜しい?……もったいない?……せっかくとっても良いところあるのに?……。
⑩ Almost at the moment when Mr. Gatsby identified himself, a butler hurried toward him with the information that Chicago was calling him on the wire.
「ほとんど・ほぼ……ある時点で……それは、瞬間・時機だ……どんな時かというと……ギャッツビー氏が……自らが誰であるかを明らかにしたときだ……使用人頭が……急いで来た……ある方向に……それは、ギャッツビー氏だ……あるものを持って……それは、情報・知らせだ……どんな情報・知らせかというと、シカゴが……ある状態だった……呼んでいる・呼び出している……ギャッツビー氏を……どんな方法でかというと、電話だ……」
himself と him は(どちらもすべて)、Mr. Gatsby を指しているのではないでしょうか?
Mr. Gatsby と Mr. が付いているのは、①で自らが初めてギャッツビーだと告げたときに戻って?正式に?自身がギャッツビーだと自己紹介しているので?男性につける正式な敬称の Mr. を付けた?のではないでしょうか?
that は、「これから文が続く」ことを表し、information の具体的な内容を説明しているのではないでしょうか?
Chicago は、地名を表すのではないでしょうか?……おそらく?シカゴにいる誰かがギャッツビーに電話をかけてきている?ということではないでしょうか?
④でギャッツビーが笑顔を見せた時間も、⑤⑥⑦と「自分」が説明したようなことを「自分」が感じた時間も、「自分」が思いがけない笑顔に惑わされた?らしい状態から⑧で立ち直った?らしい状態で気づいたり考えたりした時間も、⑨で説明しているような気づきがふと思い出されて頭によぎった時間も、すべてとても短い時間だったのでは?ないでしょうか?……もしかしたら?わずか?ほんの?数秒とか?だったり?したんじゃ?ないでしょうか?……で、①で自身がギャッツビーだと告げたときとほぼ同時?くらいのタイミングで?どうやら(ギャッツビーの邸宅の)使用人頭?らしい者が、ギャッツビーのところに急いで来た?ようです……何の用か?――シカゴが電話でギャッツビーを呼び出している状態だという知らせを持ってきた?と……電話の取次?でしょうか?……電話がかかってきていると知らせに来た?ということではないでしょうか?……なんとも絶妙なタイミング?……ギャッツビーが自身がこの宴の主催者でありこの邸宅の主だと告げて、神?かと思わせるような笑顔を見せたと思ったら?いったん?舞台を降りさせるの?裏に引き下がらせるの?……作者もなんともにくいことをする?……きっと?「自分」の心中には色んな思いが渦巻き?嵐が吹き荒れていると言ってもいいくらい?だったり?する?……あれだけ翻弄されているわけですから?もう頭の中はギャッツビーのことでいっぱい?……話している相手がギャッツビーだとは知らずに話をしていた間の会話を思い出したり?夢かと思うような笑顔のことを振り返ったり?そういえば服装はどんなだったかなあ?髪型は?座り方は?姿勢は?お酒はどれくらい飲んでいただろうか?食べ物はどうだったかなあ?……などと?いくらでも考えずにはいられない?かもしれない?……ギャッツビーがそのまま「自分」と一緒に話を続ければ、「自分」としてはもう?食い入るように?じっと目を凝らして?いろいろ観察しまくっていた?のではないでしょうか?……だけど、ギャッツビーはここで消える?と……そうしたら、酔いがまわって当てにならない?記憶を頼りに?ギャッツビーのことをいろいろ思い巡らせる以外にない?……こんなだから?みんながあれこれととやかくギャッツビーのことを噂する?のでしょうか?……言いたくなる?……やっぱり?ギャッツビーがみんなをけしかけているようなもの?……そして、「自分」も例外ではない?……その一人になる?のでしょうか?……「自分」にこれほど激しく感情の起伏を生じさせたりすれば、ギャッツビーは当然「自分」に強烈な印象を残すに決まっているのではないでしょうか?……そうすれば必然的に「自分」はギャッツビーのことを気にかけずにはいられない?でしょうか?……ギャッツビー、物語の主役にふさわしい人物?でしょうか?……何より?強烈なインパクトが申し分ない?……ヒーロー?っていうか、特別感満載?……いかにも何か起こしそう?……いかにも何か起こりそう?……そんな予感をさせる人物?……もしかしたら?「自分」も、そんなドキドキを感じて?これから何か起こりそうな予感に気持ちが高ぶったりしていたかも?しれない?……ところで、シカゴから電話?だそうです……シカゴと言えば?デイジーとトムもたしかシカゴにいた?ような……まあ、シカゴって大都会?のようですし……ところで、ちょうど1925年頃、シカゴでは、有名なマフィアのアル・カポネが一大勢力を築き上げ?大きな存在感を示していた?ようです……ゴッドファーザーの世界?でしょうか?……アンタッチャブル?……無法者が幅を利かせていた?街?でしょうか?……まあ、「自分」の出身地?もシカゴのある米国中西部?の地方都市?のようでしたけど……ギャッツビーにシカゴから電話って何でしょうねえ……トムにかかってきた電話は情婦のようでしたけど……それも二回も……ねえ……今思い出しても、ねえ……ねえ……トムみたいなせこいの?と比べたら、断然ギャッツビーの方が面白みがありそう?じゃないですか?……何より紳士?って感じだし?……「自分」のこと、ちゃんとお客として敬い立てて気分良く過ごせるようにもてなしているようだし?……ギャッツビーが何をやらかすにせよ、トムなんかと比べたら、断然ギャッツビーの活躍?に期待したくなったり?しませんか?……まあ、「自分」のギャッツビーに対する思いは全然違うみたいだけど……でも、トムとあの情婦はもういい、いらない、みたいな気分になったり?しませんか?……あの二人がこれ以上出てきてもねえ……それより、ギャッツビーの方が断然楽しそう?だと思いませんか?……「自分」はギャッツビーに否定的だけど、作者は一体、ギャッツビーに何をさせるのでしょうねえ……そして読者をどう楽しませてくれる?のでしょうか?……そして読者にいったい何を伝えようと、訴えようとしているのでしょうか?……ぜひ、一緒にみていって、確かめてみてください……。
⑪ He excused himself with a small bow that included each of us in turn.
「ギャッツビーが……一言断って中座した……同時にあることをして……それは、小さい・わずかな・おとなしい……お辞儀だ……その小さい・わずかな・おとなしいお辞儀は……含んだ・含めた……それぞれ・各々を……何のかというと、「自分」とベイカー嬢の二人だ……代わるがわる・順番に……」
He と himself は、⑩で出てきた Mr. Gatsby を指しているのではないでしょうか?
that は、直前の a small bow を指して言いかえているのではないでしょうか?
us は、ギャッツビーがずっと話をしてきた相手である「自分」と、横でずっと?話を聞いていたであろう?ベイカー嬢の二人を指しているのではないでしょうか?
⑩で電話の取次を受けた?ギャッツビーが⑪で一言断って中座した?ようです……その際、大げさではないけどお辞儀をした?ようです……そのお辞儀の相手も、「自分」だけじゃなくて、ちゃんと?抜かりなく?ベイカー嬢にも会釈して?中座の非礼を詫びた?ようです……もう完璧に?礼を尽くしている?申し分ない対応?文句のつけようがない?……ここでも出来すぎ?くらいの印象?じゃないでしょうか?……トムなんか、一言も断らなかったし?ましてやお辞儀とか会釈とか、そもそもトムの辞書にそんなものあるの?って感じじゃないでしょうか?……トムは偉そうにふんぞり返って?人に頭を下げさせるばっかり?……場合によっては足元を見て?弱みにつけこんで?ひざまずかせる?……本っ当!サイテー……それに比べたら、ギャッツビー素敵すぎませんか?……もう、その姿が美しい?……でも、本当は、ギャッツビーのような対応が当然?当たり前?普通?なんじゃないでしょうか?……それがこの物語の中では、トムみたいな酷いのが先に出てきているものだから、ギャッツビーが素敵すぎる紳士のように見えてしまう?……だけど、案外、当たり前のことが当たり前にできるというのはとても難しい?誰にでもできているようでいて?誰にでもできているわけではない?……そうかもしれません……人間はみーんな、それってどうなの?困ったな?みたいなところがある方が普通?なのかもしれません……当たり前のことが当たり前にできている人の方が稀?なのかもしれません……不完全な人間が作っている不完全な社会や世の中で不完全な人間が精一杯できることをやっている?……そうやってできあがっているのが現実?なのかもしれません……だから?ギャッツビーみたいなのが神?かと思えてくる?のではないでしょうか?……神?が人間界に降りてくるのはほんの一時?……必要な用だけ済んだらすぐ退散?……神?の本来の居場所である天界?にでも戻る?のでしょうか?……もしかしたら?「自分」とベイカー嬢だけじゃなく?「自分」の五感を通してこの物語を味わっている?読者にも?この物語の表舞台からいったん下がるにあたって?いずれまた登場するけれどもとりあえずしばらく失礼します?ということで?お辞儀をしている?のかも?しれません……作者のはからいが一々、粋で?にくい?……すっかり?作者のペース?……まあ、それも当たり前?……だって、すべて作者が創り出している世界なのだから?……。
⑫ “If you want anything just ask for it, old sport," he urged me. “Excuse me. I will rejoin you later."
「『もし・ある場合には……あなた(たち)が……欲しい・必要とする……何であれ何かを……ただ……求めて・要求して……その何であれ何かを……おい、きみ……』ギャッツビーが……しきりに勧めた・激励した……「自分」に……『失礼する……私は……あることをするつもりだ……再びいっしょになる……あなた(たち)に……のちほど……』」
you は(どちらも)、ギャッツビーとずっと話をしてきた「自分」(と、ずっとそばにいたらしいベイカー嬢)を指しているのではないでしょうか?
it は、anything を指しているのではないでしょうか?
he は、⑪の He と同じく、ギャッツビーを指しているのではないでしょうか?
セリフの中の me は、ギャッツビーの話している言葉なので、ギャッツビーを指すのではないでしょうか? I も同様ではないでしょうか?
ギャッツビーが⑪でお辞儀をして中座する非礼を詫びた上で?⑫で一言付け加えた?ようです……どのようなものであれ、「自分」(やベイカー嬢)が欲しいものや必要なものがあれば何でも、ただ、その「自分」(やベイカー嬢)が欲しいものや必要なものを何でも、求めて要求してくれ、と言っている?ようです……それも、old sport と親しみを込めた呼びかけの言葉を添えた上で……そして、最後に、のちほど「自分」(やベイカー嬢)とまたいっしょに過ごすつもり?だと伝えたようです……何でも出すから?何でも要求してくれ?と言っている?ようじゃないですか?……やっぱり?招いたからには?どこまでも?おもてなしに徹する?……こういう一言って大きい?……言われると言われないとでは全然印象が違う?……気持ちの上で?ゆったり余裕みたいなものが生まれる?……自由に楽しんでもいいんだな?みたいな気持ちにさせてもらえる?でしょうか?……なんでしょう……なんだか、ものすっごく?甘やかしてもらって?なんだかものすごーく偉ーい人にでもなったような気分とかに?なったりとか?するかも?しれない?……まあ、「自分」ならそれで途端に図々しくなったとか態度がデカくなったとかそんなことはなさそうですけど、でもこれ、人によったら、勘違いしそうじゃないですか?……それで、人間変わっちゃう?みたいな?……中には?ギャッツビーを見下したり?舐めてかかったり?するようなのだって?出てこないとも限らない?かもしれない?……だけど、もしかしたら?そういうのまで全部まとめて受け入れてしまう?辺りが?ギャッツビーの器の大きさ?なのかも?しれない?……あれ?そういえば、ギャッツビーはいったいどうして、こんな宴を開いているのでしょうねえ……そこまでして?有象無象の輩も何もかも全部?まるごと飲み込んで?ここまでの宴を開いている理由って、何なんでしょうねえ?……それに、「自分」を宴に招いた目的?理由?は何なんでしょうねえ?……単に?隣家だから?……いやいや、ギャッツビーは、「自分」と特別親しい仲になりたそうだった?ようじゃなかったですか?……だからこそ、翌日の午前中に水中翼船に一緒に乗りに行く約束をしていた?ようではなかったでしょうか?……単に「自分」がとても気持ちの良い青年だから?友だちになりたいとか?……戦地での苦労や辛さも共有した特別な仲でもあるし?……そうしたこともあるのかもしれません……というか、それだけなのでしょうか?……ただ単にそれだけのこと?なのでしょうか?……そうなのかもしれないし?そうでないのかもしれないし?今のところは確かなことはわかりませんが、その辺りのことも、本当の目的や理由が別にあるのかどうかというところも、少し頭においた上で、先を読み進めていきたいと思います……。
おつかれさまでした。どうでしたか?
とうとう!ギャッツビーです!しかも本人が!自ら!名前を告げました!……どうですか?……インパクトの強い?強烈な?衝撃的な?登場の仕方じゃなかったですか?……「自分」も読者も心理的にギャッツビーにも作者にもしてやられた感?が半端なくないですか?……こんなことが現実にあると、ちょっと?いやかなり?いやいやものすごく?しんどくないでしょうか?……後でどっと疲れが来て?もしかしたら?しばらく身動き取れない?かもしれない?みたいな?……こういうのは、この物語の中だけで十分?とか思わないでもない?ような……なんでしょう……さすがは、大邸宅の主にふさわしい存在感?……さすがは、あれだけ自由で何でもありの贅を尽くした大盤振る舞いでもてなしまくる宴を催すだけのことはある?……やっぱり?それだけのスケールにふさわしい随所に神を感じさせるその他大勢とはひと味もふた味も違う人物?……見た目は?「自分」とさして変わらない青年?のようでいて?話し方とか?笑顔とか?礼儀作法とか?来客に対する接し方とか?そうした人となりが?同年代の青年とは思えない?……見た目は青年で?中身は随分成熟した大人?かと感じさせる部分がある?……なんでしょう……あまりに凄すぎて?完璧すぎて?出来すぎで?かえってうさんくさい?かと疑心暗鬼にさせてしまう?ところがある?……それとも、単にやっかみ?妬み?そねみ?を買っているだけ?……それで、酷い噂を立てられる?悪口を言いたい放題言われる?……ひがんだ人が?うがった見方をする人が?あらぬ疑いをかける?言いがかりをつける?……もしかしたら?どっちもある?……ギャッツビーにも言わせてしまうところがあり?言いたい放題言う側にも素直にギャッツビーのすごさを受け入れられないところがある?……さて、とうとう、ギャッツビーが出てきましたが、それで?これから?どんな話が展開していくのでしょうねえ……ギャッツビーは何をするのでしょうねえ……この物語のタイトルにもなっていて、あれだけ「自分」にケチョンケチョンにけなされているわけですから、何かすごいこと?とんでもないこと?を絶対にやらかすはず?なのではないでしょうか?……今回これだけ派手に登場した?わけですから、ぜひ今後にも期待して一緒にギャッツビーの物語をみていってください……。
今回の考えるヒントに上げたお題 「39ページ 7-8行目 with an irresistible prejudice in your favor とはどういうことを言っているのか」 ですが……⑥で説明したとおりです。全面的に味方になってくれる人って、例えば、子どもにとっての親?とかでしょうか?……親は、誰よりも?我が子が可愛い?……当然?可愛い我が子の全面的な味方になる?……だとしたら、ギャッツビーは笑顔を向けた相手に対して我が子に向けるような愛?を向けている?ように(「自分」には)感じられた?ということ?でしょうか?……何があろうと?他人が何を言おうと?親はどこまでも?我が子の絶対的で全面的な味方?でしょうか?……親以外の人からまるで親から向けてもらうような絶対的な?愛?を向けてもらったら、どんな気分でしょうか?……もう、やっぱり?ほとんど神?かと思う?……どうやら?ギャッツビーには?間違いなく?神?の一面もある?のではないでしょうか?……でも、ギャッツビーも人間?なんだし、完璧に神じゃなくても?ほんの少しでも神の一面があるだけであったとしても?それでもすごいし?それって素敵なことだったり?しないでしょうか?……だけど、もし、神の一面もありながら?同時に?その真逆の一面もあったりなんかすると?ちょっと?話が変わってくる?……でも、ギャッツビーも人間?のはず……とすると、そんな二面性?両面性?いやいやもっと?いろいろ?多面性?だってありうる?……でも、誰でも多かれ少なかれそうかもしれない?……我が子には神に等しい親が、他人には全然違ったりしても、そんなの普通?当たり前?……誰でも?向き合う相手次第で?見せる顔が違ったりするもの?……そして、ギャッツビーは「自分」には、心からの親愛の情を感じており?それを言葉や態度、表情に表している?ようです……そのギャッツビーだって?相手次第では?違う表情や態度を見せたりする?かもしれない?のではないでしょうか?……その辺りも、一つ注目してみていきたいと思います……。
次回は、切れ味鋭い?ビシバシと容赦ない?口撃が?繰り出される?……ぜひまた一緒にみていってください。
第62回の範囲は、39ページ末尾から18行目から40ページ9行目まで(When he was gone I 〜から、there isn’t any privacy." まで)をみていきます。
次回の考えるヒントは……
- 39ページ末尾から10行目 Now YOU’RE started on the subject とはどういうことを言っているのか
次回は、ベイカー嬢の隠れた一面?が見えてくるかも?……ぜひまた一緒に確かめてみてください。
最後に、物語を読むときに心にとめたいポイントをまとめます。
・どうして作者はその言葉を使用したのか
・それぞれの登場人物に作者はどんな役割を割り当てているのか
・それぞれの登場人物のセリフや物語の展開を通じて作者は何を言おうとしているのか
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