Gatsby-55
このサイトは、英語で書かれた物語を一作品、最初から最後まで少しずつ読んでみようという試みです。
取り上げる作品は『The Great Gatsby』です。100年近く前に米国で出版された小説ですが、現代の日本人にも共感したり心を動かされるところが多々あると思います。
ぜひ一緒に、英語の原書を読んでみませんか。
(なお、このコンテンツはその著作者の解釈に基づくものであり、必ずしも正しいとは限らないことをご承知おきください。)
前回まで……ギャッツビーの邸宅で開かれた宴でベイカー嬢に何やら一方的にしゃべって逃げた?らしい似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子――どうやらルシールという女子の方は、本当はベイカー嬢と話がしたかった?のでしょうか?……ベイカー嬢がこうしたパーティーにはたびたび頻繁に来るのか?と尋ねたら、前に来た時の話までいろいろ一人でしゃべっていた?ようでした……逃げていった?この二人の女子を追いかけてまで?話をしようとするベイカー嬢の真意はわかりませんが、読者としては、ルシールの話に出てきた he という男が誰なのか気になるところでは?ないでしょうか?……先をみていきましょう……。
原文はOne More Libraryの『The Great Gatsby』を使用します。
第55回の範囲は35ページ末尾から15行目から36ページ8行目途中まで("Sure I did. I was going 〜から、and shivered. Lucille shivered. まで)をみていきます。
まず、今回の考えるヒントを上げます。
- 35ページ末尾から12-11 行目 There’s something funny about a fellow that’ll do a thing like that とはどういうことを言っているのか
なお、特に断っていなければ、基本的に次に上げる辞書の訳語や定義・意味に基づいて説明します。
主に使用する辞書
『リーダーズ英和中辞典(第2版)』(野村恵造)(研究社 2017)
『Pocket Oxford English Dictionary (Eleventh Edition)』(Maurice Waite) (Oxford University Press 2013)
『岩波国語辞典(第七版新版)』(西尾実 岩淵悦太郎 水谷静夫)(岩波書店 2017)
それでは今回の範囲をみていきましょう。
① “Sure I did. I was going to wear it to-night, but it was too big in the bust and had to be altered. It was gas blue with lavender beads. Two hundred and sixty-five dollars."
「『確かに・もちろん……私は……持ち続けた・保持した・自らのものにした……私は……あることをするつもりで(その準備も進めて)いた……それは何かというと、身に着けることだ……その洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服を……今晩・今宵……そうやってその洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服を今晩・今宵身に着けるつもりでその準備も進めていたのだから、普通に考えると、当然その洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服を今晩・今宵身に着けて来ているだろうと思われるだろうけど、実際には違って、その洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服は……ある状態だった……それは、あまりに・過度にある様態で……どんな様態かというと、大きいことだ……どの部分がかというと、バスト・胸部だ……そうやってその洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服のバスト・胸部の部分があまりに・過度に大きい状態だったので、あることをする必要があった……それは、ある状態にさせることで……その状態とは、変更させる・寸法を直してもらうことだ……その洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服は……ある状態だった……それは、ガスの……青い色だ……あるものが付いた状態で……それは、薄紫色・藤色の……(数多くの)飾り玉だ……二百六十五ドルだ……』」
I は(すべて)、前回の最後にベイカー嬢から再び問いかけられて答えている?らしい Lucille を指すのではないでしょうか?
did は、前回の最後にベイカー嬢が問いかけた言葉である keep を指して言いかえているのではないでしょうか? また、did の後には it [a new evening gown in it(a package from Croirier’s)] が省略されているのではないでしょうか?
it (It) は(すべて)、前回(35ページ末尾から18-17行目に)出てきた、 a new evening gown in it[a package from Croirier’s] を指しているのではないでしょうか?
blue には、下品な・ばちあたりな・わいせつな・エロの・ひどい、という意味もあるようです。
前回の最後に、ベイカー嬢がその洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服を持ち続けた・保持した・自らのものにしたのか?と問いかけたのに対して、確かに・もちろんその洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服を持ち続けた・保持した・自らのものにした?とルシールが答えている?ようです……続けて、今晩・今宵、その洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服を身に着けて来るつもりで準備を進めていた?と……ところが、その洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服は、バスト・胸部の部分があまりに・過度に大きすぎた?と……だから、お直しが必要だった?と……そして、その洋服のメーカー?ブランド?から送られてきた小包・包みに入っていた新しい(ゆるやかで長い)夜会服は、ガス(コンロ)の火の色のような青い色?で薄紫色・藤色の飾り玉が数多く付いていた?と……さらに、値段が、二百六十五ドル?だと……ルシールがギャッツビーの邸宅で開かれた宴に前に来たときに椅子で裂いた・ちぎったガウン?の代用品?として送られてきた?らしい新しい(ゆるやかで長い)夜会服の話をしている?ようです……まず、受け取って自らのものにした?ようです……だから、今晩・今宵身に着けて来るつもりでいた?と……だけど、バスト・胸部のところが大きすぎた?と……開きすぎる?露出しすぎる?ということ?でしょうか?……だから着られない?と言っている?ようです……で、着るなら寸法を直す必要がある?と……着ては来なかったのだけど、その夜会服は、ガスで火をつけたときのような青い色?で薄紫色・藤色の飾り玉が沢山付いていた?ようです……そして、値段まで……現代の金額換算でも、高価?でしょうか?……少なくとも、安物ではないのでは?ないでしょうか?……だから、前回ルシールの話に出てきてから誰だか明かされていない he という男は、決して?安物ではない?洒落た?ステキな?夜会服を?ルシールに贈った?プレゼントした?ということ?でしょうか?……こういうのって、普通は、何か下心があったりするもの?でしょうか?……この場合は、どうなんでしょう?……ただ、ルシールの洋服のサイズとかわかってない?ようなので、親しくはない?間柄?ということ?でしょうか?……親しくない男性からそういう高価な?洋服?をもらって?受け取って着る?と……こだわりないから、何も気にしないの、というスタンスのルシールには、そういう高価な洋服をもらうことにも?その洋服を受け取って着ることにも?何の抵抗もない?ようです……だけど、ベイカー嬢の価値基準とか?感覚とか?でいくと?そういう高価な洋服をそういう間柄でもなくそんないわれもないのに贈り物として受け取り自らのものにするというのは、そうしない選択肢もあるはずだ?というより、そうしない方がベイカー嬢的には普通?だという感覚?みたいなものがあるからこそ?前回の最後に Did you keep it? と問いかけて確かめた?のではないでしょうか?……ということは、ギャッツビーの邸宅で開かれる宴には、軽くて軽薄でチャラい?普通ならしないんじゃない?と思われるようなことでも平気でやってしまう?ルシールみたいな女子もいる?と同時に、ベイカー嬢のように、そうした軽くて軽薄でチャラい?普通ならしないんじゃない?と思われるようなことに対して、やっぱり違和感を持つ?人もいる?ようです……こうしてみると、第53回(34ページ末尾から12行目)でベイカー嬢が ギャッツビーの邸宅の宴に集まっている来客に対して向けた contempuous interest の理由がわかるような気がしませんか?……この宴全体に見られる軽さ?軽薄さ?チャラさ?が、ベイカー嬢が宴の来客に向ける軽蔑の眼差しにつながっていっていた?のではないでしょうか?……そして、軽くて軽薄でチャラいのは、ルシールだけではない?のではないでしょうか?……ルシールにバスト・胸部が開きすぎている服を平気で?送(贈)るような he という男もやっぱり?軽くて軽薄でチャラい?のではないでしょうか?……普通、送(贈)らないんじゃない?という程度の関係・間柄だったりハプニング?だったりなのに、それなのに、わざわざ、しかも決して安物ではなく?むしろ高価と言ってもいいようなものを?送(贈)るようなことをするのは?やっぱり軽くて軽薄でチャラいな?と思われてしまう?のではないでしょうか?……類は友を呼ぶ?……軽くて軽薄でチャラい?ルシールと軽くて軽薄でチャラい? he という男がこんなふうに関わりを持ったのは必然?……そんなことも、もしかしたら作者は言っている?かもしれない?でしょうか?……。
② “There’s something funny about a fellow that’ll do a thing like that," said the other girl eagerly. “He doesn’t want any trouble with ANYbody."
「『あるものがある(そこにはあるものがある状態だ)……それは、漠然とした何かだ……どのようなものかというと、変な・奇妙な・不思議な・ごまかしの・いかがわしい……何についてかというと、一般的に人・男・やつ・輩だ……そういう一般的な人・男・やつ・輩は……ある傾向が当てはまる……それは、する・やることだ……あることを……どんなあることかというと、例えて言えば、he という男がルシールにしたような高価な夜会服を送る行為だ……』と言った……似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子が……熱心に・熱意あふれる様子で・鋭く・きびしく・激しく……『彼は……あることをしない……それは、望む・欲することだ……どのような……面倒・ごたごた・もめごとも……誰が相手かというと……どのような人でもだ……』」
今回の考えるヒントに上げた箇所が出てきました。
There’s は、There is を短く縮めた形ではないでしょうか?
funny は、ここでは、愉快な面白さや楽しさではなく、不愉快な疑ってかかりたくなるようないかがわしさみたいなものを表しているのではないでしょうか?
that’ll は、that will を短く縮めた形ではないでしょうか? that は、直前の a fellow を指して言いかえているのではないでしょうか? ここの will は、ある傾向が当てはまるという意味を表しているのではないでしょうか?
次の that は、前回からルシールが説明したような、he という男がルシールに高価な夜会服を贈った行為を指すのではないでしょうか?
the other girl は、何に対するもう一人の女子なのかというと、ルシールではない方の女子を指しているのではないでしょうか?
He が出てきました……ここでも、まだ、誰を指すのかわからないのではないでしょうか?……ただ、ルシールに高価な夜会服を贈った?らしい男について、ルシールではない方のもう一人の女子には、何か意見というか見解?考え?でもあるようです……。
ANYbody と ANY が大文字になっているのは、どのような人でもというのを強調しているのではないでしょうか?……ただ単なる人ではなく、どんな人でも、誰であろうとも、と一人の例外もなく?どういた類いの人であろうとも例外なく?ということを強調しているのではないでしょうか?……。
ベイカー嬢のそばに並んで座っていた?らしい、ベイカー嬢の質問に答えたくなくてルシールに話を振って後は黙っていた?らしい、もう一人の女子が、口を開いた?ようです……それも、熱心に・熱意あふれる様子で・鋭く・きびしく・激しく?何かを言った?ようです……ルシールに高価な夜会服を送(贈)った行為を指して?そういうことをする傾向のある一般的な人・男・やつ・輩には何か変な・奇妙な・不思議な・ごまかしの・いかがわしい?ところがあると言っている?ようです……これは、一般論として、名前も住所も知らなかった女子に高価な夜会服を贈るようなことをする軽い?軽薄な?チャラい?男・やつ・輩?には、何か変な・奇妙な・不思議な・ごまかしの・いかがわしい?ところがある?と……そう言った上で、続けて、He は、どのような人が相手であっても、どのような面倒・ごたごた・もめごとも望まない・欲しない?と言っているようです……まさに、He こそ、名前も住所も知らなかったルシールに高価な夜会服を贈った人物で?そうした人というのは何か変で奇妙で不思議でごまかしたいかがわしいところがあって?どのような人ともどのような面倒もごたごたももめごとも起こしたくないのだと言っている?ようです……なんでしょう……このもう一人の女子はいったい何が言いたいのでしょうか?……まずは最初にとりあえず、特定の He の話ではなくて、一般的な話という形を取って、でも He がルシールにしたような行いをするような人って、絶対?何かいかがわしいところがあるのよね?と言った上で、今度はずばり He に限定して、He は誰とももめごとを起こしたくないのだ?と決めつけた?ような?自らの意見?考え?を述べている?のではないでしょうか?……何かいかがわしいところがある、などと特定の人に限定して言えば、それこそ失礼だし、まあ名誉毀損?誹謗中傷?的なコメントになってしまう?ので、あの男とは言わずに、一般的な話として、ルシールにしたようなことをする傾向のある人は何かがいかがわしいと遠回しに He にはいかがわしいところがあると言ったのではないでしょうか?……で、どうやら? He がルシールにしたようなことをするのは?誰とももめごとを起こしたくないからだ?と言っている?のではないでしょうか?……もめたくないから?先に手を回して?高価な夜会服を贈った?と言いたい?のでしょうか?……そりゃ、高価な贈り物をもらった相手はまあ、もめない?でしょうか?……要は、先回りして高価な贈り物を渡すことで丸く収めたのだ?と……そうしておけば、文句を言われたりしないし?悪く思われたりもしないから?ということ?でしょうか?……少しでももめごとになりそうな種があれば?その芽が出ないうちにつんでおく?みたいな感じ?でしょうか?……で、そうやって誰とももめごとを起こさないように気を使っている?のは何かいかがわしいところがある?からじゃないか?と、ルシールでない方のもう一人の女子は思っている?のではないでしょうか?……だって、おかしいじゃない、そんな高価なもの、普通贈ったりする?、 変でしょ、絶対何かあるのよ、そうでなきゃ、そこまでするはずないわ、何かがあるのよ、(何かはわからないけど)……みたいな?……で、そうやって、絶対おかしいわ、と思う気持ちの強さが、eagerly 熱心に・熱意あふれる様子で・鋭く・きびしく・激しく話す様子につながっている?のではないでしょうか?……さて、では、He とは、いったい誰なのか?……。
③ “Who doesn’t?" I inquired.
「『誰が……しないのか?……(どのような人が相手でもどのような面倒・ごたごた・もめごとも望む・欲することだ)……』と「自分」が……尋ねた・問うた……」
doesn’t は does not を短く縮めた形ではないでしょうか? また、doesn’t の後には、②で出てきた want any trouble with ANYbody が省略されているのではないでしょうか?
前回の最後にルシールの話に出てきた he がルシールに高価な夜会服を贈ったのは、②で He が誰とももめごとを起こしたくないからだ?と話があったのを受けて、とうとう?読者同様?いったい he (He) が誰なのかさっぱりわからなかった?らしい「自分」が、その he (He) って、いったい誰なのか?と尋ねたようです……やっぱり?ギャッツビーの邸宅で開かれる宴に何度も?来ている?らしいベイカー嬢などは?その辺りのことがわざわざ尋ねなくてもわかる?ようですが、初めて来た?らしい「自分」には、尋ねなければわからなかった?ようです……何も口を挟まず黙って聞くだけ?という方法もあったかもしれませんが、それでは話に入っていけない?ついていけない?し、それに何より読者を代表して?「自分」が尋ねてくれなければ、読者が完全においてけぼりに?なってしまう?のではないでしょうか?……。
④ “Gatsby. Somebody told me —-“
「『ギャッツビーだ……誰かが……話した……私に――』」
me は、②でしゃべって③で「自分」に質問されて④で答えたらしい、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうち、ルシールではない方のもう一人の女子を指すのではないでしょうか?
おおっ!……he (He) は、ギャッツビー?……軽くて軽薄でチャラい男は、ギャッツビーだ?と……ということは、ルシールがギャッツビーの邸宅で開かれた宴に前に来たときに椅子でガウンを裂いたときに、ルシールに氏名と住所を尋ねて、それから一週間以内に洋服のメーカー?ブランド?から新しい(ゆるやかで長い)夜会服を小包で送らせたのは、ギャッツビー?と……宴を催した主?だから?ルシールにわざわざ代わりの?高価な夜会服を贈った?……まあ、気持ち?といえば、そうでしょうか?……それなら、サイズがわからなかったりしても別に不自然でもない?……ただ、宴を催した主だからって?そこまでする必要があるか?といえば、どうなんでしょうか?……で、どうやら②で口を開いた?らしいルシールでない方のもう一人の女子は、普通そこまでしないでしょ?と……どう考えてもおかしいでしょ?と……絶対、何かあるのよ、と……まあ、ギャッツビーの厚意にすぎないかもしれない行いを、悪く取っている?ようです……ものすごいお金持ち?みたいだし、それなら高価な贈り物もあるかな?という気もしないでもないような?……だけど、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうち、ルシールでない方のもう一人の女子は、不自然だ、おかしい、と決めつけている?疑ってかかっている?ようです……なんでしょう……お金持ちの感覚とそうでない庶民の感覚のずれ?みたいなものも?あったり?するかも?しれない?でしょうか?……庶民にはそんな余裕がないから、その程度のことで高価な贈り物をするなどありえない?考えられない?かもしれないけれど?、お金持ちだったら庶民にはその程度と思われることでも高価な贈り物をするのがあたりまえ?別に特別なことではない?普通?だったりする?かもしれない?……もしそうなら、もうこれは、そのルシールでない方のもう一人の女子のひがみ?とかに?近かったり?する?……ギャッツビーはサンタクロースで道化で神レベル・神並み?なわけですから?、下々からすると変?ありえない?としか思えないことでも、サンタクロースや道化や神ならやってあたりまえ?だったりする?かもしれない?……器のちっさい心が狭くて貧しい人間なら絶対やらないようなことでも、サンタクロースや道化や神ならそういう取るに足らない?ちっぽけな?人間のためになんでも惜しみなく与えてくれる?……もしかしたら?そういう違いが、そのルシールでない方のもう一人の女子のゆがんだ?考えを生み出している?かもしれない?でしょうか?……このルシールでない方のもう一人の女子自身が、そんなふうに他人に良くしてあげることがないから?そんなふうに他人に良くしてあげる人を見たときに変に勘ぐって?悪い方に解釈する?……ギャッツビーには、軽くて軽薄でチャラい印象を与える部分も確かにあるのかもしれないけれど?、同時にサンタクロースで道化で神レベル・神並みに誰でも受け入れ誰にでも惜しみなく与える懐の深さ?器の大きさ?みたいなものがある?でしょうか?……神やサンタクロースには、軽くて軽薄でチャラいというイメージはない?そぐわない?ように思われますが、ギャッツビーにはその両面がある?ということ?でしょうか?……さて、一言、ギャッツビーと答えた後、このルシールでない方のもう一人の女子に誰かが話したことがある?ようです……そう言いかけて、言葉が途切れている?ようですが……続きをみていきましょう……。
⑤ The two girls and Jordan leaned together confidentially.
「その似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子とジョーダン(ベイカー嬢)が……上体を曲げた・かがんだ……(三人)一緒に・同時に・一斉に……内密に・打ち明けて……」
The two girls は、第53回(34ページ末尾から3行目)に出てきた two girls in twin yellow dresses と同じ二人の女子を指すのではないでしょうか?
confidentially は、confidential に intended to be kept secret(秘密のままにさせておくよう意図している状態)という意味があるようなので、ここでは、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子とベイカー嬢の三人が、秘密の話をしようという意識を持って、三人が一緒に・同時に・一斉に上体を曲げた・かがんだ状態を表しているのではないでしょうか?
④で似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子が、誰かがそのもう一人の女子に話したことを伝えようとして言葉を区切ったのは、どうやら?⑤の動き?のため?でしょうか?……そのもう一人の女子にルシール、加えてベイカー嬢の三人の女子が、一緒に・同時に・一斉に上体を曲げてかがんで秘密の話を始めようとしている?のではないでしょうか?……秘密の話というのは、普通、小声で?周りに聞こえないように?話すでしょうか?……だから、いわば、秘密の話をするための態勢を取った?ということ?でしょうか?……で、④でルシールでない方のもう一人の女子が、話しかけたところで途中でやめたのは、秘密の話をするからこそ?それまでと同じ体勢で話したのでは支障が出る?ので?一度口を閉じた?……そして、話そうとしていた秘密の話を聞いてもらうのにふさわしい?距離感?心構え?態勢?を整えてから?続きを話そうというつもり?なのでしょうか?……ルシールとベイカー嬢は、そのルシールでない方のもう一人の女子のそんな意図を察した?のでしょうか?……そのルシールでない方のもう一人の女子の思いに添って?合わせて?聞く体勢を変えた?……これからルシールでない方のもう一人の女子が話そうとしている秘密の話を聞くのにふさわしい態勢を整えた?というところ?でしょうか?……さて、では、どんな秘密の話をしようというのでしょうか?……。
⑥ “Somebody told me they thought he killed a man once."
「『誰かが……話した……私に……(漠然と)世間の人々が……思っている・考えている・みなしている……彼(ギャッツビー)が……殺した……人を……一度……』」
me は、②④で口を開いたらしい、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうち、ルシールでない方のもう一人の女子を指すのではないでしょうか?
they は、漠然と世間の人々を表しているのではないでしょうか?
he は、②で出てきた He 、そして前回(35ページ末尾から19行目に)出てきた he と同じ人、そして④で似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子が③の「自分」の質問に答えて明かした、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
⑤で秘密の話をするのにふさわしい態勢が整った?のを受けて?⑥でまた、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子が、誰かから聞いた?話をしゃべり始めた?ようです……誰かがそのルシールでない方のもう一人の女子に話したところによれば?世間の人たちは、he つまりギャッツビーが、一度人を殺したと思っている・考えている・みなしている?と……穏やかじゃないですねえ……殺人?……大きな声じゃ言えません……だけど、ギャッツビーという男は、一度人を殺したと思われている?……少なくともそう思っている人が、世間には相当数いる?ということではないでしょうか?……ただし、このルシールではない方のもう一人の女子の話が真実であれば、の話でしょうけれど……このルシールでない方のもう一人の女子は、ギャッツビーのことが嫌い?なのでしょうか?……ずいぶん?風当たりが強い?……う〜〜〜〜ん……わかりませんけど、もしかしたら?ルシールが高価な夜会服を贈られたことが羨ましかったり?する?のでしょうか?……ルシールだけもらえて?このもう一人の女子の方は何も?もらえなかった?から?ひがみややっかみで?こんなにもギャッツビーのことを悪く言っている?のでしょうか?……たしかに、もしギャッツビーが抜かりなく?このもう一人の女子にも同じように高価な夜会服を贈っておいたら?きっとこんなにも悪くは言われなかった?かもしれません……ギャッツビー、もめごとの芽をつんだつもりが?新たな別のもめごとの種をまいていた?……まあ、そんなこと言い出したらきりがない?ような?……こういうことは、難しい?……何がどう出るかわからない?……ルシールにこういう嫉妬?深い?友人がいることなどきっと?ギャッツビーは知らない?のでは?ないでしょうか?……そこまで行き届くものじゃなくて普通?のようにも?……でも、この辺に?ギャッツビーも所詮?神ではない?人間なんだ?という面がうかがわれる?でしょうか?……本当に全知全能の神ならば、こんな手抜かりある?でしょうか?……何もかもご存知の神様ならば、こんなヘマはやらない?……だけど、ギャッツビーもやっぱり人間で?だからこそわからないことがあって当然?で行き届かないところが出てくる?……どんなに神レベル・神並みの人に思えたとしても?所詮、人間は人間?……人には自ずから限界がある?……決して、神そのものにはなれはしない?……作者は、もしかしたら?そんなことも暗示していたり?するのでしょうか?……完璧な人間などありえない?……欠けたところ、足りないところがあって当然?……それが、人間なんだ?と……。
⑦ A thrill passed over all of us. The three Mr. Mumbles bent forward and listened eagerly.
「ぞくぞくするような恐怖が……伝わった・広まった……あるものの全体に……それは、全員だ……何のかというと、そのテーブルに座っていた人たち(似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子、ベイカー嬢、三人のマンブル氏という男たち、「自分」の七人)だ……その三人のマンブル氏は……曲げた……前方に……そして・その後……耳を傾けた……熱心に・熱意あふれる・関心に満ちた様子で……」
us は、第54回(35ページ11-13行目)に出てきた we (sat down at a table with) the two girls in yellow and three men, (each one introduced to us as Mr. Mumble) から、この部分に出ている七人、つまり、「自分」、ベイカー嬢、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子、三人のマンブル氏という男たちを指すのではないでしょうか?
⑥でギャッツビーが一度人を殺した?などと物騒な話をするものだから?ぞくぞくするような恐怖が、その話をしているテーブルに座っている七人(「自分」、ベイカー嬢、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子、三人のマンブル氏という男たち)全員の全体に伝わった?ようです……そして、三人のマンブル氏は、前方に体を曲げて?熱心に・熱意あふれる・関心に満ちた様子で耳を傾けた?ようです……つまり、ギャッツビーは人殺しだ?という、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子の話で、そのテーブルに座っていた七人全員が、ひえーっ⁉ こわーっ‼ とか思った?……そして、続けてその話に釣られるように?三人のマンブル氏は、もっとその話の続きがよく聞こえるように?もっとその話の続きを聞きたくて?前方に体を曲げて?熱心に・熱意あふれる・関心に満ちた様子で耳を傾けた?その話、もっと詳しく聞こうじゃないか?という姿勢を取った?ということ?ではないでしょうか?……たしか、ギャッツビーは、この邸宅の主であり?この邸宅で宴を催している当人?のはずで?……で、このテーブルで七人が飲んでいる?はずのお酒は?ギャッツビーがふるまっているもの?では?……お酒をごちそうになりながら?お酒をふるまってくれている主?を話題にしている?……しかも、その主が人を殺した?と酷い悪口を言っている?のではないでしょうか?……似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子は、おそらく何度も?ギャッツビーの邸宅で催される宴に来ていて?そのもてなしを受けて?いわばその恩恵に与っている?のに?そうやって何度ももてなしてくれてきた主の悪口を言っている?……ルシールは夜会服もらったのに?あたしはもらってない?……その腹いせ?……いや、このルシールでない方のもう一人の女子だけじゃない?……マンブル氏という三人の男たち……この宴を催してくれた?主であるギャッツビーが人を殺した?という話に食いつく?……興味津々?……それって?どうなの?……いや、マンブル氏だけじゃない?……ベイカー嬢だって、⑤で似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子に合わせる?かのように?自ら進んでこの話に?この悪口に?加わっていた?ような?……どうなっているのでしょうか?……人間とはそうしたもの?……勝手なものだ?……お酒はお酒で美味しく頂いて?でも人を殺した話は――他人のそういう不幸な話?脛に傷持つ?みたいな話は、お酒おごってもらっても聞き逃すわけにはいかない?……いやいや、人の不幸は蜜の味?……なんだか、ずいぶんそういう人間の嫌な部分をまたもや殊更に取り上げて?描いてある?ようにも?……マンブル氏がどういう人たちなのかわかりませんが、もしかしたら?ギャッツビーの邸宅で開かれる宴には、誰でも来られる?からこそ?他の宴には来られない?受け入れてもらえない?ような類いの来客ばかりが?集まってきている?可能性も?あるかも?しれない?でしょうか?……無料で飲み放題食べ放題騒ぎ放題の宴がある、と聞いてその宴に集まる人って、どんな人たちでしょうか?……もちろん、お金持ちの有力者とかでも行くかもしれません……だけど、どちらかというと?お金持ってないとか?無料なら・無料だから行くとか?まあ、タイプ的には?図々しい?厚かましい?傾向の強い?人たちだったりが?多かったり?するかも?しれない?でしょうか?……お金持ちに無料でごちそうしてもらってありがたく感謝するというよりは、普段から贅沢ばっかしてるお金持ちでどうせ有り余ってるお金で飲ませてくれるんでしょ、だったら遠慮なく頂いちゃおっ、みたいな?感じで?別に感謝とかなかったり?する?かもしれない?……そして、たとえば、似た対の黄色い衣服・服装の二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子のように、ルシールにはくれたのに?あたしにはくれてない?みたいに?理不尽で不当な恨み?すら持つことだって?あったりする?かもしれない?……なんだか、どうなんでしょう……サンタクロースで道化で神レベル・神並みのギャッツビー、あくまでも厚意で?ギャッツビーの邸宅で開かれる宴に来たい人は誰でももてなしてあげているのに?こういうのって、恩に対して仇で返されていないでしょうか?……お酒あげたら、悪口が返ってきた?……お酒を飲ませれば悪口を言うもの?であれば?もうお酒飲まさない方がよくない?……相手を喜ばせてあげたら?その相手から悪口という見返りが返ってきた?……なんだか、それって、どうなんでしょう……こうなってくると、付き合う相手選んだ方がよくない?宴に受け入れる人、選んだ方がよくない?……ありがたいとも思わず、感謝もしない、してもらって何が悪い、してもらうのが当然、みたいなのに、そんなに良くしてあげても、なんだか、どうなんだろうねえ、みたいな?話に?なったり?しないでしょうか?……なんでしょう……作者は、もしかしたら?お金持ちに対しては Chapter 2 で、ジョン・D・ロックフェラーのように弱い者や助けを必要とする者に対して心を運び、その心を行いに表すように求めていた?ようでしたけれど?、ここでは、逆に、お金持ってない?贅沢できない?庶民?に対して、厚かましい図々しい心のあり方に疑問を投げかけ?他人様から受ける厚意に対してありがたく感謝することが大切じゃないかと訴えかけている?ようにも?思えなくも?ないような?……ギャッツビーは、別に感謝されたくてしているとかそんなつもりはない?のでしょうけれど?単に厚意でしているだけ?であっても、その厚意に対して悪口で返される?というのは、どうなんでしょうか?……別に報いなど求めていない?のでしょうけれど?でも、あまりに報われなさすぎる?……いくらなんでも?あんまりじゃないか?……いくら神(様)でも?良くしてあげてるのに、感謝もされず、それくらいしてもらってあたりまえ、という態度に出られ、それどころか、あれが足りないこれも足りないと不平不満をぶつけられ、挙句の果てにはあることないこと?悪口まで言われだしたら、どうなんでしょうか?……えっ ⁉ 本物の神様ならなんでも許してなんでも受け入れてくれる?って ⁉ ……そうでしょうか?……なんだか、人として、どうなんでしょう……そういう人としてのあり方を、作者は、もしかしたら?お金持ちではない庶民に対しても、どうあるべきか考え?必要なら改めるよう?訴えかけている?ようにも?思えなくも?ないような?……お金持ちのあり方にも問題があるけれど、お金持ちではない庶民の方にだって問題があるよ、どっちも問題あるよ、どっちも人として、どうあるべきか、見返って反省して考え、そして改めるべきじゃないのか、と作者はもしかしたら?訴えかけている?かもしれない?……う〜〜〜〜〜ん……たしかに、この、おごってもらっといて?おごってくれた人のいないところで?そのおごってくれた人の悪口を言う、ってのは、ねえ……たしかに、ねえ……だけど、案外、気づかずに?いや、気づいていても?よくあったり?して?……どうなんでしょう……。
⑧ “I don’t think it’s so much THAT," argued Lucille sceptically; “it’s more that he was a Greman spy during the war."
「『私は……あることをしない……それは、思う・考える・みなすことだ……ギャッツビーにまつわる何かいかがわしいところが……それほど・そんなに……程度が……ギャッツビーが一度人を殺したというものだ……』と言い争った・口論した・論じた……ルシールが……懐疑的に・疑い深く……『ギャッツビーにまつわる何かいかがわしいところは……ある状態だ……よりいっそう(あてはまる・可能性があるのは)……これから言うことだ……それは、ギャッツビーが……ある状態だった……ドイツの密偵・間諜・間者だ……いつの期間かというと、(あの第一次世界大戦)戦争だ……』」
I は、このセリフをしゃべっているらしい、ルシールを指すのではないでしょうか?
it は、②で出てきた something funny を指しているのではないでしょうか?……②でルシールではない方のもう一人の女子が、ルシールに高価な夜会服を贈った行為を指して、そういうことをする男には何かいかがわしいところがあると言い出して、⑥でその何かいかがわしいところのある男、ギャッツビーが一度人を殺したと言い出したので、そのルシールではない方のもう一人の女子の酷い?言いがかり?に対して?、その何かいかがわしいところについて、ルシールの思うところを?どうやら話している?のではないでしょうか?……。
so は、ここでは、⑥のギャッツビーが一度人を殺したという酷い?話を指して、その酷さの程度を指している?のではないでしょうか?
much は、ここでは、単純に「程度」を表しているのではないでしょうか?
THAT は、すべて大文字で表されているのは、そこをルシールが強調して(たとえば、大きな声とか)言ったからではないでしょうか? また、この THAT は、⑥の he killed a man once を指しているのではないでしょうか?
it’s は、it is を短く縮めた形ではないでしょうか? また、この it も、②で出てきた something funny を指しているのではないでしょうか?
more は、何かと比べて、こちらの方がよりいっそうあてはまる・可能性が高い、というニュアンスで使われているのではないでしょうか? ここでは、THAT つまり he killed a man once と比べて、that he was a German spy durinbg the war の方がよりいっそうあてはまる・可能性が高い、と言っているのではないでしょうか?
that は、「これから文が続く」ことを表し、it’s の it つまり something funny の内容を具体的に説明しているのではないでしょうか?
he は、⑥で出てきた he と同じ、つまりギャッツビーを指すのではないでしょうか?
the war は、おそらく、この小説が出版された1925年当時に最も近い時期に行われたと推測される、この物語の語り手である「自分」も行ってきたと言っていたらしい、第一次世界大戦を指すのではないでしょうか? 第一次大戦では、米国とドイツは敵同士で、米国側の勝利で終わったようです。
似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうち、ルシールではない方のもう一人の女子が、やたら?ギャッツビーのことをこき下ろす?のに対して、ギャッツビーに高価な夜会服を贈られた?らしいルシールが、どうやらギャッツビーを少し?かばっている?のではないでしょうか?……ルシールは、ギャッツビーにまつわる何かいかがわしいところというのが、一度人を殺したということと同じ程度に酷いことではないと思う、と言っている?のではないでしょうか?……要は、そこまでは言いすぎじゃないか?そこまではやってないんじゃないか?と言っている?のではないでしょうか?……ルシールではない方のもう一人の女子の悪口があまりに酷すぎる?ので、ルシールはそのもう一人の女子とは違う考えを持っているという話をした?のではないでしょうか?……ルシールではない方のもう一人の女子が、ギャッツビーは一度人を殺したんだ、と言ったのに対して、人を殺すほど酷いことはしていないと思う、と言っている?のではないでしょうか?……だから、ルシールではない方のもう一人の女子が話した、ギャッツビーは一度人を殺した、という話を疑うように?その話に疑問を投げかけるように?違うと思うと、ルシールではない方のもう一人の女子の考えとは異なる意見・見解・考えを話した?のではないでしょうか?……そして、じゃあ、ルシールは、そのギャッツビーにまつわる何かいかがわしいところというのが、何だと思うのか――それは、ギャッツビーは戦争中にドイツの密偵・間諜・間者だった?と……ルシールにしてみれば?高価な夜会服を贈ってもらったし?何ももらっていない?もう一人の女子に比べたら?ギャッツビーに対する印象や気持ちは好意的?になるでしょうか?……そりゃ、高価な贈り物をもらっといて、いくらなんでもそんなにひどい悪口は言わない?言えない?でしょうか?……だけど、それでも、something funny 何かいかがわしいところがある、ということ自体は否定していない?ようです…… something funny なところがないとは言っていない?……どっちにしろ、ギャッツビーには、何かいかがわしいところがある、というのは否定しない?間違ってないと?……だけど、人を殺してはいないんじゃない?……そこまでのことはしてなくて?第一次大戦中にドイツの密偵・間諜・間者だったんじゃない?と……どっちにしろ、悪口?……五十歩百歩?……そういえば、Chapter 2 (第41回 27ページ20-21行目)で、ギャッツビーのことを、ウィルソン夫人の妹キャサリンが、ドイツ皇帝ヴィルヘルム二世のおいかいとこらしいと話していた?ようでした……ここでも、ドイツですね……第一次大戦では、1917年に米国が参戦することで翌年ドイツを降伏に追い込むことができたようなので、まあ、米国にしてみれば、気持ち的にはドイツに対して優位?なのでしょうか?……なお、ドイツ皇帝ヴィルヘルム二世は、第一次世界大戦の終結後まもなく共和制に移行するまで皇帝の位についていたようです……まあ、国の統治に失敗して戦争にも負けて君主制の廃止を自ら招いたような皇帝でしょうか……で、ギャッツビーが、その皇帝のおいかいとこだ?と……そして、ルシールは、ギャッツビーはドイツの密偵・間諜・間者だ?と……いろんな話が出てきますねえ……ルシールでない方のもう一人の女子は、ギャッツビーは一度人を殺したんだ?と言ってますし……ギャッツビー、言われ放題?……ギャッツビーのおごりで飲み放題食べ放題騒ぎ放題なのに、悪口言われ放題?……なんなんでしょう……どうしてこんなに悪口ばっかり言われるのでしょうねえ……サンタクロースで道化で神レベル・神並み?なのに……本物のサンタクロースや神様なら、悪口言われたりはしない?でしょうか?……だけど、ギャッツビーは、どんなにサンタクロースで道化で神レベル・神並みの部分があっても?あくまでも近いというだけ?似ているにすぎない?本物ではない?本物とは違う?やっぱり?偽物は偽物?……だから、悪口を言われるようなことになる?のでしょうか?……う〜〜〜〜ん……なんだか、釈然としない?ような?……ただ、ギャッツビーも所詮は人間で?決して神と同じことなどできはしない?のと同じように?、悪口言っているお金持ちではない庶民の女子たちだって?言うまでもなく?欠点だらけの人間にすぎない?……他人の悪口を言う資格など到底ない?ような足りないところだらけの庶民に?ギャッツビーの悪口言う資格なんかあるわけない?……あるわけないけど?他人の悪口を言う資格など到底ないような欠点だらけで足りないとこだらけの庶民だからこそ?所詮は人間のくせに神様みたいな顔して神様みたいな偉そうなことして何さ、ふん、偉そうに、けっ!みたいな?ひがみ?反発?でも出てきて?悪口言わずにいられなかったりする?のでしょうか?……なんにしても、もう、悪口で盛り上がっちゃってる?……マンブル氏たちだって、完全に?食いついてる?……これが、人間?……人間とはこのようにあさましい?醜い?もの?……作者は、わざわざ?こういう人間の姿を描いて?読者の目の前に見せている?……やっぱり?この作者って、辛辣?手厳しい?……なんだか、ズケズケグサグサ容赦ない?……この物語を通して何が言いたいのか、それは全部読み終えるまで確かなところはわからないと思いますが、ただ、人に対して向ける批判の目?というのでしょうか?――それが、とても厳しい?……自らに対して厳しくある?「自分」のあり方に象徴されるように?、人のあり方に対して、こうあるべきだ、こうあらねばならぬ、という強い思い?信念?みたいなものが、強く感じられる?でしょうか?……そして、その思い?信念?をこの物語を通して強く打ち出し?訴えかけようとしている?ようにも?思える?でしょうか?……う〜〜〜〜ん……そうすると、そうした醜い人間の姿を浮き彫りにするために?、ギャッツビーは、決して神ではなく人間にすぎないけれど?サンタクロースで道化で神レベル・神並みなのに?理不尽で不合理で不当な悪口を言われる?という役目を負わされている?のでしょうか?……。
⑨ One of the men nodded in confirmation.
「一人が……何のかというと、三人のマンブル氏だ……頭を上下に振った……ある状態・様子で……それは、確認している・認めていることだ……」
the men は、⑦で出てきた The three Mr. Mumbles を指すのではないでしょうか?
⑦で、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子の話――ギャッツビーが一度人を殺した――に食いついて?興味津々?聞く気満々になった?らしい三人のマンブル氏のうち、その一人が、どうやら?⑧のルシールに話に賛成?同意?するところでもあった?のでしょうか?……⑧のルシールの話を確認し認めるような?様子で?頭を上下に振った?ようです……うんうん、その通り?とでも言うような?気持ち?なのでしょうか?……ということは、このマンブル氏は?ギャッツビーが第一次大戦中ドイツの密偵・間諜・間者だったという考えに賛成?ということ?なのでしょうか?……ということは、このマンブル氏も?ギャッツビーには something funny 何かいかがわしいところがある、と思っている?ということ?でしょうか?……もう、そこだけは?誰も?(「自分」以外では)譲らない?……もう、その点は?すでに確定済み?……だとすると、この大盤振る舞いの宴を惜しげもなく催している?らしい主のギャッツビーは、その宴に集まった来客たちに(ほぼ全員?)、何かいかがわしいところがある、と思われている?ということ?……この宴を催しているギャッツビーという男は、何かがいかがわしいのよね、信用できないわ、とか思いながら?、宴に集まった来客たちは、ギャッツビーのもてなしを受けている?ということ?……厚かましい?図々しい?にもほどがある?……無料で飲み食いさせてくれるから行くけどさ、でも、あのギャッツビーってのは、何かいかがわしいのよ、何かおかしいのよ、まっ、良い思いさせてくれるからさ、おいしいとこだけはいただくけど、でも、あいつがいかがわしいのは間違いないわ、ってな感じ?でしょうか?……要は、好いとこ取り?……だけど、うさんくさい?とかって思ってる人のおごりって、怖くない?……よくそんな宴に行くよな、とかって思われた読者の方もいらっしゃったりする?かもしれない?でしょうか?……この物語の中でギャッツビーの邸宅で催される宴に集まっている来客たちは、主のことをいかがわしいと思っているのに、そんな人のもてなし・おごりでも平気で?受ける?ようです……好いとこ取りで危なくなったら逃げればいい?みたいな?感じ?なのでしょうか?……そういうところにも、お金持ちでない庶民の厚かましくて図々しいご都合主義?なところがうかがわれる?でしょうか?……いかがわしくて信用できないとか悪口ばっかり言いながら?ちゃっかりもらえるものはもらっておく?みたいな?……なんでしょう……この物語、問題のある人間のオンパレード?……次から次へと難のある人間の姿を読者の前に見せている?……だけど、そこまでするのには、それなりの理由が?意図が?あるのではないでしょうか?……だから、そこに意識を置いて、読み進めていきたいと思います……。
⑩ “I heard that from a man who knew all about him, grew up with him in Germany," he assured us positively.
「『私は……聞いた……そのこと(ギャッツビーが第一次大戦中ドイツの密偵・間諜・間者だったといこと)を……誰からかというと、ある男・人だ……そのある男・人は……知っていた……すべてを……何についてかというと、彼(ギャッツビー)だ……そして、成長した・大きくなった……大人へと変化する過程をたどって……誰と一緒にかというと、ギャッツビーだ……どこでかというと、ドイツだ……』と、その三人のマンブル氏の一人でルシールの話に同意したように頭を上下に振った男が……保証した・断言した・確約した……私たち(「自分」とベイカー嬢と似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子と他の二人のマンブル氏たちの六人)に……明確に・積極的に……」
I は、⑨で頭を上下に振ってルシールの話に賛成だという考えを示した?らしい、三人のマンブル氏のうちの一人を指すのではないでしょうか?
thatは、⑧でルシールが話した he was a German spy during the war を指すのではないでしょうか?
who は、直前の a man を指して言いかえているのではないでしょうか?
him は(どちらも)、ずっと話題になっている、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
he は、⑨で頭を上下に振ってルシールの話に賛成だという考えを示した?らしい、三人のマンブル氏のうちの一人を指すのではないでしょうか?
us は、⑨で頭を上下に振ってルシールの話に賛成だという考えを示した?らしい、三人のマンブル氏のうちの一人を除いた、他の六人、つまり、「自分」、ベイカー嬢、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子、それに他の二人のマンブル氏たち、ではないでしょうか?
とうとう?三人のマンブル氏のうちの一人が口を開いた?積極的にこの話に――ギャッツビーの悪口?に――参加した?ようです……どうやら?ギャッツビーが第一次大戦中ドイツの密偵・間諜・間者だった?と聞いた?と……で、誰からその話を聞いたのか?――ギャッツビーについてすべてを知っていた?そしてギャッツビーと一緒にドイツで成長して大きくなって大人へと変化する過程をたどった?男だ?と……おや、まあ ⁉ ……そりゃあ、また……その話しぶりも、明確に積極的に保証して断言して確約するような物言いだった?ようです……要は、自信たっぷり?ってこと?……おやおや……まあまあ、それはそれは……う〜〜〜〜ん……どうなんでしょう?……真偽の程はさておき、ただ、一つ確実?なのは、こうやって、ギャッツビーにまつわる something funny 何かいかがわしいところについて、大勢の人たちが?いろいろ?あれやこれやと?ああじゃないかこうじゃないかと?言い合っている?のではないでしょうか?……この三人のマンブル氏の一人である男によれば、ドイツでギャッツビーと一緒に成長して大きくなって大人になったのだ?と、だから?ギャッツビーのことはすべてを知っているのだ?と言っている?男が他にいる?ようです……その男から、ギャッツビーは第一次大戦中ドイツの密偵・間諜・間者だったのだと、この三人のマンブル氏の一人である男は聞いた?ようです……その聞いたことをそのまま?自信たっぷりに?しゃべっている?のではないでしょうか?……なんだか、どんどん?怪しくなっていく?……こんなになってきたら?ドイツ皇帝ヴィルヘルム二世のおいかいとこという話も?ドイツの密偵・間諜・間者だったという話も?人を一度殺したという話も?全部?信用できない?ような?……どれも嘘くさい?……こうなると、本人に直接確かめない限りは?真実はわからない?ような?……ただ、どうしてここまでいろいろ言われるのでしょうねえ……お酒ご馳走してもらって?良い思いさせてもらって?どうしてみんな?寄ってたかって?そこまで悪く言うのでしょうねえ……神レベル・神並みのもてなしができる財力と富に対するやっかみ?ひがみ?……恩知らず?……貧しい心?……でも、たいていの人はそんなもの?……実際によくある?話?……ところで、ギャッツビーって、そんなふうに悪口?言われてること、気づいてる?知ってる?のでしょうか?……週末ごと?と言ってもいいくらい?頻繁にこういう自由な宴を開いて?毎回毎回?大勢の来客が集まってきて?で、そのいわばギャッツビーのお膝元?と言ってもいいような場所で?ギャッツビーの悪口を?ギャッツビーの金で飲める酒をあおりながら?盛んに言い合ってる?ってことを、知らないのでしょうか?……というより、これだけ大勢の人に?言い立てられている?らしいのに、知らないことなどあるのでしょうか?……知ってるとしたら、そうやって悪口言われまくってる?のに?にもかかわらず?それでも?やっぱりずっと?変わらず?大盤振る舞いの宴を開き続けている?のでしょうか?……もしそうなら、どうしてそこまでするのでしょうか?……これだけ?大勢の人たちがこぞって?悪口言ってる?らしいのに?はたして当人の耳に入らずに済むでしょうか?……もし、そうやって心ない?悪口を言われていると承知しておきながら?それでもそういうギャッツビー自身の悪口をギャッツビー自身の宴で平気で言い合っている来客の集まる宴を開き続けているのだとしたら?、いったいどういう意図?気持ち?から、ギャッツビー自身には得るところよりも失うものの方がはるかに大きい?ように思われる宴をあくまでも?開き続けているのでしょうか?……大金使って、感謝されるどころか、悪口言われて、ひどい場合には逆恨みを買ったりもして?何も良いことなし?じゃないでしょうか?……それなのに、どうして?……不思議な気がしませんか?……そこも頭において、読み進めていきたいと思います……。
⑪ “Oh, no," said the first girl, “it couldn’t be that, because he was in the American army during the war."
「『おや・ええっ?……違う……』と言った……最初の女子が(最初にギャッツビーの何かいかがわしいところについて話し出した女子が)……『ギャッツビーにまつわる何かいかがわしいところは……(どう考えても)あるはずがないのではないかと思う……ある状態であることが……それは、ギャッツビーが第一次大戦中にドイツの密偵・間諜・間者であったということだ……なぜなら・理由は……ギャッツビーが……ある状態だったからだ……それは、あるところにいた……米国の……陸の軍隊だ……いつの期間かというと、(第一次世界大戦)戦争だ……』」
the first girl は、②でギャッツビーには何かいかがわしいところがあると言い出して、⑥でギャッツビーは一度人を殺したのだと言った、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子を指すのではないでしょうか?
it は、⑧の it と同じく、②で出てきた somthing funny を指しているのではないでしょうか?
couldn’t は、could not を短く縮めた形ではないでしょうか? ここでは、可能性を否定しているのではないでしょうか?
that は、⑧でルシールが言った he was a German spy during the war を指しているのではないでしょうか?
he は、⑥⑧で出てきた he と同じ、ギャッツビーを指すのではないでしょうか?
the war は、⑧と同じく、第一次世界大戦を指すのではないでしょうか?
⑩で⑧のルシールの話――ギャッツビーは第一次大戦中にドイツの密偵・間諜・間者だった――に賛成する人が現れた?のに対して、⑥でギャッツビーは一度人を殺したのだと言った?らしい、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子が、どうやら?ギャッツビーは第一次大戦中にドイツの密偵・間諜・間者だったという考えを否定?している?ようです……ええっ?それは違うわよ、みたいな?……ギャッツビーが第一次大戦中にドイツの密偵・間諜・間者だったということはあるはずがないのではないかと思う?と……その理由は?――だって、ギャッツビーは第一次大戦中は米国の陸の軍隊にいたからだ?と……どれも嘘くさくなった?今、ギャッツビーが第一次大戦中に米国の陸の軍隊にいたと言われても?それすらも信じがたく?なっているのでは?ないでしょうか?……しかも、そう言っているのが、ギャッツビーは一度人を殺したのだ、と言っている?らしい、ルシールのように高価な夜会服をギャッツビーからもらっていない?らしい、そのことでもしかして一方的にギャッツビーに恨みを持っている?かもしれない?、ルシールではない方のもう一人の女子なので、なおさら信じていいものやら?考えずにはいられない?ような?……まあ、どっちにしろ、ギャッツビーを誹謗中傷?していることには変わりはない?でしょうか?……そもそも、お酒を振る舞いご馳走してくれている宴の主の悪口を言っていること自体がおかしい?のではないでしょうか?……だから、宴の主であるギャッツビーの悪口で盛り上がる?こと自体がおかしい?……話題を変えるとか?そういう悪口の席から立ち去るとか?それが無理ならせめて無視する?聞かない?相手にしない?……そうした対応を取るべき?だったりする?……だけど、場の空気というか雰囲気に流されるのか?とかく悪口に加担したような格好?結果?になりがち?……お酒の席って、案外?難しい?……お酒が入ってないときよりも、悪口とか愚痴や不平不満などネガティブな方に流れやすかったりする?……現に?ルシールではない方のもう一人の女子は、自らのギャッツビーに対する不満?からギャッツビーみたいなことする男って何かがいかがわしいのよね、と口火を切っている?……ギャッツビーも、自らお酒をご馳走して自らの悪口を助長しているようなものでは?……お酒って、厄介?……飲まれたら、危ない?……。
⑫ As our credulity switched back to her she leaned forward with enthusiasm.
「ある状態の時・あることが理由で……私たち(「自分」、ベイカー嬢、ルシール、三人のマンブル氏)の……信じやすいこと・だまされやすいことが……変わった・転換した……戻る方向に……何にかというと、最初の女子に(最初にギャッツビーの何かいかがわしいところについて話し出した女子に)……その最初の女子が(その最初にギャッツビーの何かいかがわしいところについて話し出した女子が)……上体を曲げた・かがんだ……前方に……ある状態で……それは、熱中・熱狂・熱意・意気込みのある様子だ……」
As は、この場合、ある状態になった時に、その状態が理由で、と時と理由のどちらの意味も表しているのではないでしょうか?
our は、⑪でしゃべった?らしい、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子以外の全員、つまり「自分」、ベイカー嬢、ルシール、三人のマンブル氏の六人を指すのではないでしょうか?
her は、⑪で出てきた the first girl、つまり②でギャッツビーには何かいかがわしいところがあると言い出して、⑥でギャッツビーは一度人を殺したのだと言った、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子を指すのではないでしょうか? she も同様ではないでしょうか?
⑪のギャッツビーは第一次大戦中に米国の陸の軍隊にいたのだから、ドイツの密偵・間諜・間者であるはずがない、という話に、それを聞いていた「自分」とベイカー嬢とルシールと三人のマンブル氏の六人の信じやすいだまされやすいところが簡単に?考えを変えて?元の?ギャッツビーは一度人を殺したのだという考えを信じる?気持ちに戻った?……で、そうやって「自分」とベイカー嬢とルシールと三人のマンブル氏の六人が信じやすくて?だまされやすいがゆえに?⑪の話でころころと?簡単に?考えを変えて?やっぱりギャッツビーは一度人を殺したのだという考えを信じる?気持ちに戻った?時に、そうやって⑪の話を聞いていた六人全員がそういう気持ちに戻ったので?、⑪の話をした、最初にギャッツビーの何かいかがわしいところについて話し出した女子が、熱意のある意気込みあふれる?様子で?上体を前方に曲げてかがめた?ようです……なんでしょう……⑪の話を聞いていたみんなが、その⑪の話を信じてくれた?ので?自信を得て?ますますしゃべる意欲が湧いた?のでしょうか?……まあ、みんなお酒が入っているし?一つ話を聞けば?へえ、そうなのか?と思い?また一つ別の話を聞けば?へえ、そうなのか?と思い?いやいやまた別の話を聞けば?へえ、やっぱりそうなのか?と思う?といった調子で、何を聞いても?何を聞かされても?簡単に?へえ、そうなのか?と素直に?信じてしまう?一々真偽の程はいかに?なんて考えたりはしない?ということ?なのではないでしょうか?……そんな様子を credulity という語で表している?ようです……よくよく落ち着いて冷静にしらふの?頭で考えれば、そんなのあるわけないだろ?とか、そりゃおかしいだろ?とかわかりそうなことでも、お酒が入っていたり?気が動転していたり?何かとんでもない思い込みでもしていたり?なんかすると、気づかないうちに嘘を信じ切ってしまっていたり?なんてことがあったり?するのでは?ないでしょうか?……そういう人間の危うさ?みたいなものが?ここでは描かれている?でしょうか?……まあ、何でもかんでもそう疑ってかかったりしない方が普通?ではないでしょうか?……ただ、しらふで通常の状態なら、何かが怪しいぞ?とか、それは嘘だろ?とか気づきそうなことでも、お酒が入っていたり平常心を失ってしまっていたら、何も思わずに信じ込んでしまったりする危険?があるでしょうか?……お酒は、しゃべる方にも厄介?だけど、聞く側にも厄介?……どっちにしろ、用心した方がいい?……。
⑬ “You look at him sometimes when he thinks nobody’s looking at him. I’ll bet he killed a man."
「『あなた(たち)は……見て・目を向けて……どこにかというと、ギャッツビーに……ときどき・時折……どういうときにかというと、ギャッツビーが……思っている……誰もあることをしていない状態だと……それは、見る・目を向けることだ……どこにかというと、ギャッツビーだ……私は、あることをする意志がある……それは、賭けてあることを主張する……それは、ギャッツビーが……殺したことだ……人を……』」
You は、「自分」とベイカー嬢とルシールと三人のマンブル氏の六人全員を指しているのではないでしょうか? このセリフを話しているのは、⑪に続けて、⑪で出てきた the first girl、つまり②でギャッツビーには何かいかがわしいところがあると言い出して、⑥でギャッツビーは一度人を殺したのだと言った、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールではない方のもう一人の女子?のようです。 また、You look は、ほぼ命令文と同じニュアンスではないでしょうか?……強く、こうしてもらいたいと思うことを You で始めて訴えかけている?のではないでしょうか?……。
him は(すべて)、⑥⑧⑪で出てきた he と同じ、ギャッツビーを指すのではないでしょうか? he も(すべて)、同様ではないでしょうか?
I は、このセリフを話しているらしい、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうち、ルシールではない方のもう一人の女子を指すのではないでしょうか?
⑪の話で聞いていたみんなの?信頼を?取り戻し?自信を持ってしゃべる気満々で言い出した?らしいのが……あなたたちにしてほしいことがあるの――それは、ギャッツビーを見てほしいの、それも、ギャッツビーが誰もギャッツビーのことを見ていないと思っているときに?と……私は賭ける意志があるわ、ギャッツビーが人を殺したという考えに?と……要は、誰もギャッツビーのことを見ていないと思っているときのギャッツビーの様子を見てもらえば?どうしてギャッツビーが人を殺したという考えになるのかがわかる?わかってもらえる?と言いたいのでは?ないでしょうか?……そして、その考えにどれくらい自信があるかというと、賭けてもいいくらいだと?言っている?のではないでしょうか?……つまり、この女子は――似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子は、そこまで強く訴えかけてでも?ギャッツビーは一度人を殺したということにしたい?その考えにみんなに賛同してもらいたい?ようです……個人的な不満?恨み?からそこまでする?……するのかも?しれません……あるいは、そういう個人的な思いも?あるかも?しれないけれど?、案外ギャッツビーにも他人にそう思わせてしまうようなところがあったりする?のかもしれない?……まあ、どんなことでも?そんなに簡単に白黒はっきりつけて割り切れたりするものではない?でしょうか?……結局、完璧な人などいない、ということは、誰しも欠けたところや足りないところがあり、そうしたそれぞれの欠けたり足りない要素が複雑に影響し合い絡み合っていろんな事象が起きている?……そういう不完全な人間が関わっているかぎり、完全な嘘もなければ?完全な真実もない?……虚実入り交じった現実こそが?不完全な人間が互いに関わり合うことで生まれている現実?……まあ、お互いさま、というところに落ち着く?のでしょうか?……ギャッツビーに強烈な?敵意を向けている?らしい、ルシールではない方のもう一人の女子にしたって、ギャッツビーの悪口を言って批判したり非難する資格があるかと言ったら、もちろんない?わけで、一方のギャッツビーにしても、誰からも何の批判も非難も受けない完璧な人間かと言ったら、きっと違う?だろうし、だからどちらにも相手も誰も批判も非難もする資格はない?はずで、どっちもどっち?お互いさま?でしょうか?……目くそ鼻くそを笑う?……でも、難の多い人ほど、他人のあらを探しては言い立てたがる?……それが世の常?……ここではきっと?このルシールではない方のもう一人の女子は、ギャッツビーのいないところで、自らの望み通りにギャッツビーをこきおろして殺人者の烙印を押して、自らの話を聞いていたみんなにギャッツビーは殺人者に違いないと納得させられた?ことで、ルシールはもらえたのに自らはもらえなかった逆恨み?の溜飲を下げることができて?さぞや満足した?かもしれない?ですねえ……よっぽど?腹に据えかねた?のでしょうか?……ルシールと同じように?自らもチヤホヤしてもらいたかった?んでしょうか?……なんなら、ギャッツビーに、あたしも、あの子みたいなステキな洋服いただけたら、絶対着てくるんだけど、とか直接言ってみたらどうでしょうねえ……あの子だけステキな洋服いただいちゃって、あたし、寂しかったわ、とか?……それはプライドが許さない?のでしょうか?……図々しいとか思われるかもしれないし?……だけど、大盤振る舞いのギャッツビーなんだから?別に少々甘えたって全然大丈夫そうな気も?しないでも?ないような?……えっ ⁉ 言えるものならきっと言ってる?って?……だから陰で悪口言って勝ったような気分を味わって帳消しということで片付ける?のでしょうか?……女子の思いもいろいろ複雑?……とかくこの世は生きにくい?……そのままならない自らもこの世もままならないままに、それでも、このルシールでない方のもう一人の女子も、ギャッツビーも、みんな、それぞれに自らにできる範囲でできる限り精いっぱいやれることをやっている?のかもしれません……。
⑭ She narrowed her eyes and shivered. Lucille shivered.
「ギャッツビーは人を殺したという考えに賭けてもいいと思っていると言った女子が……狭くした・狭めた・細くした……その女子の両目を……そして・なおかつ・同時に……身震いした……ルシールが……身震いした……」
She は、⑪⑬でしゃべったらしい、似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子で、ギャッツビーは人を殺したという考えに賭けてもいいと思っていると言った女子を指しているのではないでしょうか? her も同様ではないでしょうか?
似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子のうちルシールでない方のもう一人の女子が、⑬でギャッツビーが人を殺したという考えに賭けてもいいと思っていると話した?ところで、しゃべるのをやめて?その女子の両目を細めて?身震いした?ようです……そしたら、その女子と同じような似た対の黄色い衣服・服装を身に着けたルシールも、同じように?身震いした?ようです……ずっと?意見が割れていた?ようだったけど?似た対の黄色い衣服・服装を身に着けた二人の女子は、結局、同じ意見で落ち着いた?同じ気持ちを共有した?ということ?でしょうか?……そりゃあ、人を殺したことがあるなんて!なんて恐ろしい!……ってこと?でしょうか?……ギャッツビーを悪く言うという点ではずっと一致していた?ようでしたけど、ただ、高価な夜会服をもらった方とそうてない方で、その悪口の程度が違っていた?のが、結局、どうしても?何がなんでも?殺人者のレッテルを貼らなきゃ収まらない?らしい女子の意見に合わせる?形で決着を見た?というところ?でしょうか?……まあ、高価な夜会服をもらった方にしても、別にギャッツビーのことなんて基本?どうでもいい?のではないでしょうか?……だから、ドイツの密偵・間諜・間者だろうが、殺人者だろうが、どっちでもかまわない?あたしの知ったこっちゃない?……で、友人?らしいもう一人の女子の方が、どうも?どうしても殺人者の路線にこだわってる?……じゃ、別にそっちでいいわ、みたいな?……そんなの、どうだっていいし、みたいな?……ここでも薄情な?人間の姿が浮かび上がる?でしょうか?……まあ、よくある?こんなの?……場の空気とか力関係とか流れ一つで?どっちにつくか?どっちを取るか?なんてことは?いくらでも?変わりうる?でしょうか?……だから、人も?世間も?何も?当てにはならない?……そして、ままならないし当てにもならない中を、それでも人は、みなそれぞれにベストを尽くしている?のかもしれません……。
おつかれさまでした。どうでしたか?
なんだか、ギャッツビーが気の毒なような?気持ちになったり?しませんか?……いや、いくらなんでもそこまで言われてどうなんだろう?みたいな?……ただ、当の本人は、どうなんでしょうねえ……次元の違うお金持ちで?庶民とは違う価値観とか?思考で?動いているとしたら?案外?そんな悪口なんてどってことなかったり?するのでしょうか?……それとも、どれほどお金持ちであろうとも?感じることとか思うことは庶民と大して違わなかったり?するのでしょうか?……あるいは、悪口を言われてどう感じるかというのは、別にお金持ちか庶民かというのは関係ない?……あくまでも人それぞれ色々?……ただ、悪口が耳に入っていながら?それでもこの宴を開き続けているのだとしたら?その理由は?何なのか?……もし、悪口を言われてもかまわないから宴を開きたい理由が何かあるのだとしたら?その理由は?悪口を言われるデメリットを上回るメリット?でもある?ということ?なのでしょうか?……う〜〜〜〜ん……とにかく、ギャッツビーにまつわる話は謎だらけで?……でも、これが作者の作戦?策略?……読者としては作者に踊らされるがまま?に甘んじるしかない?のでしょうか?……それが、作者の特権?……それにしても、ギャッツビー本人が出てきませんねえ……こうやって気をもまされてるうちに?読者はいつの間にか?ギャッツビーに嵌って?抜け出せなくなっていたりする?……おおっ ⁉ ……それこそ、作者の思うつぼ ⁉ ……。
今回の考えるヒントに上げたお題 「35ページ末尾から12-11 行目 There’s something funny about a fellow that’ll do a thing like that とはどういうことを言っているのか」 ですが……②で説明したとおりです。something funny 何かいかがわしいところがある、などと言い出したりしたら?捨て置くわけにはいかない?のでしょうか?……大いに盛り上がった?ようでした?……みんな、そんなに食いつくか ⁉ というくらい?この話題に吸い寄せられていた?ようじゃなかったですか?……本当に、他人の弱みなら、いくらでも聞くよ?みたいな?……あさましい?……百年近く前の米国人も、現代の日本人も?、国の境を越えて?時を超えて?同じじゃないか?って?……ねえ……きっと?こういうことって?時代も国も場所も関係なく?共通?一緒?……どんなに文明とか科学とかが発展しようとも、人のあり方って何千年何万年経とうとも変わらない?のかもしれません……だからこそ?いつの時代に書かれた物語であろうとも、百年後であろうと千年後であろうと変わらず面白く読めたりする?のかもしれません……。
次回は、ギャッツビーの宴でも、西島と東島の違いが見られる?ようです……ぜひまた一緒にみていってください。
第56回の範囲は36ページ8行目途中から36ページ末尾から12行目まで(We all turned and looked 〜から、in a cynical, melancholy way. まで)をみていきます。
次回の考えるヒントは……
- 36ページ9-12行目 It was testimony to the romantic speculation he inspired that there were whispers about him from those who found little that it was necessary to whisper about in this world とはどういうことを言っているのか
次回は、また違ったキャラの登場人物が出てくる?ようです……ぜひまた一緒に読んでみてください。
最後に、物語を読むときに心にとめたいポイントをまとめます。
・どうして作者はその言葉を使用したのか
・それぞれの登場人物に作者はどんな役割を割り当てているのか
・それぞれの登場人物のセリフや物語の展開を通じて作者は何を言おうとしているのか
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