Gatsby-35
このサイトは、英語で書かれた物語を一作品、最初から最後まで少しずつ読んでみようという試みです。
取り上げる作品は『The Great Gatsby』です。100年近く前に米国で出版された小説ですが、現代の日本人にも共感したり心を動かされるところが多々あると思います。
ぜひ一緒に、英語の原書を読んでみませんか。
(なお、このコンテンツはその著作者の解釈に基づくものであり、必ずしも正しいとは限らないことをご承知おきください。)
前回まで……トムとその女(ウィルソン夫人)と「自分」の三人は、電車でニューヨーク(都市圏)まで出て、駅で少し買い物をして、それからタクシーに乗ったようです……そのタクシーから、ウィルソン夫人が何かを――犬を見つけたようです……一匹欲しいと……たぶん、これから行くであろうトムとウィルソン夫人が二人で過ごすための部屋に――なんと!そこまで深みにはまっている?――置いておく犬を……で、まずは犬の種類を確かめる?ようです……どんな犬なのか――みていきましょう。
原文はOne More Libraryの『The Great Gatsby』を使用します。
第35回の範囲は23ページ20行目から24ページ6行目まで("All kinds. What kind do you 〜から、white sheep turn the corner. まで)をみていきます。
まず、今回の考えるヒントを上げます。
- 23ページ末尾から6-5行目 The Airedale — undoubtedly there was an Airedale concerned in it somewhere, though its feet were startlingly white とはどういうことを言っているのか?
なお、特に断っていなければ、基本的に次に上げる辞書の訳語や定義・意味に基づいて説明します。
主に使用する辞書
『リーダーズ英和中辞典(第2版)』(野村恵造)(研究社 2017)
『Pocket Oxford English Dictionary (Eleventh Edition)』(Maurice Waite) (Oxford University Press 2013)
『岩波国語辞典(第七版新版)』(西尾実 岩淵悦太郎 水谷静夫)(岩波書店 2017)
それでは今回の範囲をみていきましょう。
① “All kinds. What kind do you want, lady?"
「『あらゆる種類だ……何の種類を……あなたは欲しいか?……奥様・御婦人……』」
you は、前回の最後に問いかけた、Mrs. Wilson を指すのではないでしょうか?
前回の最後に、ウィルソン夫人が、犬の種類を訊いていたようでした……で、犬の子が多数入っているらしいバスケット・吊りかごを首にかけた白髪交じりの老年の年寄りの男が、答えたようです……あらゆる種類がそろっている?と……そして逆に尋ねたようです――ご所望の種類は何か?と……あらゆる種類の犬がそろっている?……それって……えーっ?……盛ってる?……。
② “I’d like to get one of those police dogs; I don’t suppose you got that kind?"
「『私はしたいことがある……それは、手に入れることだ……何をかというと、一つを……あの例の警察犬の(うちの一匹)だ……私はしていない……思う・考える・推測・推定することを……あなたが手に入れたことを……種類が警察犬の犬を……』」
I は、前回の最後に問いかけた、Mrs. Wilson を指すのではないでしょうか?
one は、あるもののうちの「一つ」を漠然と指すのではないでしょうか?
those は、「例の」「あの」と誰もが思い浮かべるであろう特定のものを指すニュアンスで使われているのではないでしょうか?
you は、ウィルソン夫人が今話している相手、前回(23ページ14-15行目)出てきた、a gray old man (who bore an absurd resemblance to John D. Rockefeller) (白髪交じりの老年の年寄りの男)を指すのではないでしょうか?
that は、those police dogs を指しているのではないでしょうか?
①で何の種類の犬が欲しいかと訊かれて、ウィルソン夫人が答えているようです……ほら、あの例の警察犬がいるじゃない?あれが一匹欲しいのと……あの例の警察犬の種類の犬を手に入れたとは私は思っていないけどと……要は、警察犬が欲しいけど、警察犬持ってないわよね……と言っている?のではないでしょうか?……日本人なら、警察犬といえば、思いつくのはドーベルマン?……え?違う?……じゃ、何?……(1925年当時の)米国人がどうだったのかわかりませんが……ウィルソン夫人が欲しいのは警察犬だと……警察犬を、トムと二人で過ごすための部屋、夫に内緒の部屋、トムの妻デイジーが知らない部屋、そこに置きたいと……いったいどんな思いから?なのでしょうか?……もしかしたら、トムとの二人の時間?を邪魔されたくない?から見張りが欲しい?番犬に?ということ?なのでしょうか?……でも、なんだか、本当に見張っておかなきゃいけないのは、トムとウィルソン夫人の二人?だったり?しない?でしょうか?……だから、その二人を見張るための番犬(警察犬)を、その二人しか知らない部屋に、その二人だけが過ごす部屋に、その二人のすぐそばに、置いたほうがいいんじゃないか?と作者が皮肉っている?ようにも?聞こえたり?するかも?しれない?……なんか、笑える?……番犬(警察犬)を欲しがっている本人こそ、(他の誰よりも?)見張っておかなきゃいけない相手?だったりする?なんて……ねえ……案外、こんなもの?でしょうか?……。
③ The man peered doubtfully into the basket, plunged in his hand and drew one up, wriggling, by the back of the neck.
「その白髪交じりの老年の年寄りの男は、じっと見た……おぼつかない様子で……あるものの中を……それは何かというと、(その男の首にかけた)バスケット・吊りかごだ……それからずぼっと入れた……(そのバスケット・吊りかごの)中へと……その男の片手を……そして何かを引っ張った……それは(そのバスケット・吊りかごの中にいる犬の子の)一つ(匹)を……上方向に……(その男の身体か腕か)くねらせながら・ねじりながら………そうやって引っ張ったところはその犬の子のどこかというと、後ろ側だ……何のかというと、首のだ……」
The man は、①で尋ねた白髪交じりの老年の年寄りの男を指すのではないでしょうか?
his は、The man つまり白髪交じりの老年の年寄りの男を指すのではないでしょうか?
one は、白髪交じりの老年の年寄りの男が首にかけたバスケット・吊りかごの中にいる a dozen very recent puppies of an indeterminate breed (23ページ16行目)(多数の本当に新しい犬の子で不定の漠然とした曖昧な犬種のもの)のうちの一匹を指すのではないでしょうか?
wriggling は、この年寄りの男が、犬の子を上方向に引っ張ったときに、首にかけたバスケット・吊りかごからそうやって上方向に引っ張るのが難しくて、身体なのか腕なのかくねらせたりねじらせたりしたのではないでしょうか?
②で警察犬が欲しいと言われて、犬の子が多数入っているらしいバスケット・吊りかごを首にかけた白髪交じりの老年の年寄りの男が、どうかなあ、いるかなあ?とおぼつかない様子で?バスケット・吊りかごの中をじっと見た後、その中にずぼっと片手を入れて?それらの犬の子のうち一匹を上方向に引っ張った?ようです……で、そうやって上方向に引っ張るのが難しかった?から、身体か腕をくねらせたりねじらせたりした?ようです……そうやって取り出したらしい一匹の犬の子のどこをつかんでいたのか――その犬の子の首の後ろの辺り?だったようです……警察犬が欲しいと言われて、一匹の犬の子を取り出したようですが、それって……警察犬なの?……さっき、あらゆる種類の犬がいるとか言って、盛ってた?みたいだけど……どうなんでしょう……。
④ “That’s no police dog," said Tom.
「『その白髪交じりの老年の年寄りの男が取り出した一匹の犬の子は、決してない・ありえない……警察犬であることが……』と言ったのはトムだった……」
That は、③で白髪交じりの老年の年寄りの男が取り出したらしい一匹の犬の子を指すのではないでしょうか?
③までは、ウィルソン夫人と、犬の子の入っているらしいバスケット・吊りかごを首にかけた白髪交じりの老年の年寄りの男の間で会話が交わされていましたが、ここでトムが割り込んだ?ようです……その年寄りの男が取り出したらしい一匹の犬の子が、ウィルソン夫人が欲しいと言った警察犬ではないだろうと、絶対違うだろうと……そうトムが指摘しているようです……ところで、この白髪交じりの老年の年寄りの男、John D. Rockefeller に途方もなく似ていると前回説明されていたようでした……ん?……なんでしょうねえ……作者は、この老年の年寄りの男を、大財閥の創始者であり途方もない?資産家で途方もない?スケールの慈善活動に熱心なジョン・D・ロックフェラーにたとえている?のでしょうか?……なんでしょうねえ……作者は、ジョン・D・ロックフェラーが嘘つきだとでも言いたい?のでしょうか?……しかも、この老年の年寄りの男の嘘を指摘しているのは、トム……トムも、見方を変えれば嘘つき……トムだって人を批判する資格などない?トムも一緒?……そして、トムって超がつくほどのお金持ち?だったような……きっと規模や次元がまるで違う?かもしれないけれども、それでも、大ざっぱに分ければ、トムもジョン・D・ロックフェラーも、庶民の区分には入らない?お金持ちの区分に入る?……ということは、同類?……大金持ちがさらにもっとすごい大金持ちを批判している?という見方も?もしかしたらできる?かもしれない?……なんでしょうねえ……作者がジョン・D・ロックフェラーのことをどう思っていたのかわかりませんが、本当にあまり快く思っていなかったのか?それとも、大金持ちが自らの非を棚に上げてもっとすごい大金持ちを批判している有り様をここであてこすって?皮肉って?いるのか?……そういう理由で?この老年の年寄りの男が John D. Rockefeller に途方もなく似ているという設定にしてある?のでしょうか?……。
⑤ “No, it’s not exactly a police dog, " said the man with disappointment in his voice. “It’s more of an Airedale."
【One More Library の原書データでは、polICE dog となっていますが、Scribner の書籍では、police dog が正しいようなので、訂正しておきます。】
「『この取り出した一匹の犬の子は決して警察犬ではない……この犬は、そうではない……正確には……警察犬では……』と言ったその白髪交じりの老年の年寄りの男は、失望した様子だった……その男の声が……『この犬は、(警察犬というよりは)エアデールテリヤだ……』」
No は、④のトムの言葉を受けて、(It’s) No (police dog) と繰り返している?のではないでしょうか? 要は、トムの言葉の通りだと言っている?のではないでしょうか?
it は、④でトムが That と言ったものと同じ、③で白髪交じりの老年の年寄りの男が取り出した一匹の犬の子を指すのではないでしょうか? It も同様ではないでしょうか?
the man は、③と同じく、白髪交じりの老年の年寄りの男を指すのではないでしょうか?
his は、the man つまり白髪交じりの老年の年寄りの男を指すのではないでしょうか?
④で、その犬の子は警察犬ではないだろうとトムにきつく?指摘されたのを受けて、白髪交じりの老年の年寄りの男が、トムの言うとおり違うと……ただ、正確には警察犬ではない、という言い方に変えて?いるようです……そういう男の声は、がっかりしたような?声だったようです……そして続けて、この犬の子は、警察犬というよりは、エアデールテリヤだと……どういうことでしょうか?……米国でもやはり、警察犬といえばこの犬、みたいな犬種?があって、エアデールテリヤというのは、その警察犬には該当しないと……ただ、エアデールテリヤという犬種は、警察犬として使われることも?あるようです……だから、百パーセント警察犬ではないけれど、でも、八十?五十?三十?パーセントくらいは、警察犬の範囲に入る?とでも言いたい?のでしょうか?……なんだか屁理屈?みたいに聞こえなくもないような?……要は、この老年の年寄りの男、ウィルソン夫人に見せた犬を、警察犬ということにしておきたい?ようです……やっぱり嘘つき?……というか、口がうまい?……ジョン・D・ロックフェラーのような次元の違うスーパーお金持ちは、口がうまい?という皮肉やあてこすりも?ここに込められていたりする?のでしょうか?……こういう口のうまさというか要領の良さというか、こういうものはトムには見られない?ような……そういう口がうまかったり要領が良かったりする人に対して、トムは何か批判的?というか、トムが敵わない?してやられたりする?ところがあって、要はトムがお山の大将になれない相手だから、気に入らない?……トムが苦手?というかトムの天敵?みたいな存在は、こういうタイプの人間なんだと、ここで示している?という見方も?できる?でしょうか?……。
⑥ He passed his hand over the brown wash-rag of a back. “Look at that coat. Some coat. That’s a dog that’ll never bother you with catching cold."
「その白髪交じりの老年の年寄りの男は、動かした……その男の片手を……あるものの上をあちこちと……それは何かというと、茶色の洗面用のぼろきれ(みたいな)背中だ……『見ろ……何をかというと、(ウィルソン夫人とトムのいるところからは遠くに見える)この毛を……なかなかの・たいした・すてきな・すごい毛だ……(ウィルソン夫人とトムのいるところからは遠くに見える)この犬は、ある種類の犬だ……それはどんな種類かというと、きっとこうなるだろうということがあるのだけれど、それは何かというと、決してしないことだ……何をしないかというと、悩ます・わずらわせる・困らせることを……誰をかというとあなた(方)を……何(どんなこと)でかというと、感染する・かかることだ……何にかというと、かぜ・感冒だ……』」
He は、⑤の his と同じく、白髪交じりの老年の年寄りの男を指すのではないでしょうか? 次の his も同様ではないでしょうか?
that は、本当はこの白髪交じりの老年の年寄りの男の目の前にいる(その手に持っている)犬を指すのだけれど、ウィルソン夫人とトムの目線に立って、そこからだと遠くに見えるはずなので、それでウィルソン夫人とトムの立場に立って(this を使わず)、that が使われているのではないでしょうか? 次の That も同様ではないでしょうか? ただ、その次の that は、直前の a dog を指して言いかえているのではないでしょうか?
you は、最初に(②で)話していたウィルソン夫人と④で割り込んできた?らしいトムの二人?を(少なくとも)指すのではないでしょうか?
⑤で一応警察犬になるのだと、うまいこと言ってごまかした?らしい白髪交じりの老年の年寄りの男が、続けて、手に持っていたはずの犬の茶色い洗面用のぼろきれみたいな背の上をあちこち、もう片方の手で触ったようです……そしてまた口を開いたようです……そちら様から見えるはずのこの毛を見てほしいと……なかなかの・たいした・すてきな・すごい毛だ……そちら様から見えるはずのこの犬は、決してかぜにかかることで困らせたり悩ませたりしない犬だと……要は、この犬がいれば、かぜひかないと……毛がふわふわ?で温かい?……だからかぜひかない?……そう言いたい?……なんでしょうねえ……売り込んでる?……。
⑦ “I think it’s cute," said Mrs. Wilson enthusiastically. “How much is it?"
「『私は思うことがある……その白髪交じりの老年の年寄りの男が手に持っているらしい犬が、愛らしいと……』と言ったウィルソン夫人は、夢中になっている様子だった……『どのくらいの価格・値段か……その白髪交じりの老年の年寄りの男が手に持っているらしい犬は……』」
I は、このセリフを言っているらしい、Mrs. Wilson を指すのではないでしょうか?
it は(すべて)、⑤の it (It) と同じもの、③で白髪交じりの老年の年寄りの男が取り出した一匹の犬の子を指すのではないでしょうか?
白髪交じりの老年の年寄りの男が、⑤でうまいこと言って?警察犬の一種だと?まるめこんで?⑥で(毛がふわふわ?の)この犬がいればかぜひかない?とかなんとかうまいこと言って?売り込んで?……で、⑦でウィルソン夫人が、その犬、愛らしいなあ、と……もう夢中?……で、とうとう?値段を訊いたようです……まんまと引っかかった?乗ってしまった?……まあ、素直に取れば、別に欲しかったんだし、いいじゃないかとも?……でも、どうなんでしょう?……なんか、うさんくさくないですか?……要は、だまされてない?……なんでしょうねえ……夫をあざむき?裏切って?いるらしいウィルソン夫人が、そして同様に妻をあざむき?裏切って?いるらしいトムも、この二人よりも口が上手くて要領のいい、この二人よりも一枚も?二枚も?上手の相手に、だまされている?……妻に裏切られていることに何も気づかず疑いもしないウィルソンのことをバカにしていたこの二人が、もしかしたら、白髪交じりの老年の年寄りの男に、内心では、しめしめと、だまされてごまかされて愚かな御仁だと、密かにバカにされていたかも?しれない?……言いかえれば、悪人が、さらに上手の悪人の餌食になる?……そんな姿を、もしかしたら描いている?かもしれない?……まあ、トムの方は、④で違うだろと指摘していたようでしたから、厳密にはだまされてごまかされているわけではありませんが……でも、何かそんなことを、作者はもしかしたら暗に言いたい?のかもしれない?でしょうか?……。
⑧ “That dog?" He looked at it admiringly. “That dog will cost you ten dollars."
「『(ウィルソン夫人とトムのいるところからは遠くに見える)この犬(のこと)か?……(値段を訊いているのは)……』白髪交じりの老年の年寄りの男が、目を向けた……何にかというと、その男が手に持っているらしい犬だ……その様子は、見とれる・慕うように……『(ウィルソン夫人とトムのいるところからは遠くに見える)この犬は、(もしお買いになるのであれば)費用がかかる……あなたに……十ドルの……』」
That は(どちらも)、⑥の that (That) と同様に、ウィルソン夫人とトムの目線に立って、そこからだと遠くに見えるはずなので、this の代わりに使われているのではないでしょうか? ところで、どうしてそんな言い方をしているのでしょうか?……要は、お客様の立場に立って、商品を売り込んでいた?ということではないでしょうか?……お客様目線で話されれば、たぶんそう言われた側は気分が良い?のではないでしょうか?……そのあたりも、この男はうまい?……そういうところも含めて、ウィルソン夫人(とトム)がこの男に取り込まれている?かもしれない?……。
He は、⑥の He と同じく、白髪交じりの老年の年寄りの男を指すのではないでしょうか?
it は、⑦の it と同じもの、③で白髪交じりの老年の年寄りの男が取り出した一匹の犬の子を指すのではないでしょうか?
you は、⑥と同じく、ウィルソン夫人とトムの二人を(少なくとも)指すのではないでしょうか?
⑦でとうとう?ウィルソン夫人に値段を尋ねさせることに成功した?白髪交じりの老年の年寄りの男が、本当はわかっているのに、わざわざこの犬のことか?と確かめて?、もったいつけて?さも手放すのが惜しいとでも言わんばかりの様子で?犬を見つめて?、そしておもむろに重々しく?さも重大な発表でもするかのように?値段を告げた?……この犬の値段は、十ドルだと……なんだか、ここまできたら、芝居がかっている?ほとんど一幕の芝居として成立?完結?している?……白髪交じりの老年の年寄りの男が描いた筋書き通りに事が運んでいたりする?……ウィルソン夫人(とトムの二人)は、まさにまんまとはめられた?だまされた?……といっても、ウィルソン夫人が自ら進んではまっていった?ようなもの?でしょうか……夫人が最初に犬の姿に目を留めたときから、その瞬間にすでに、男の手に落ちていた?ようなもの?でしょうか……釣り餌に食いついたら最後、もう逃げられない?……なんでしょうねえ……なんだか、ウィルソン夫人とトムの関係ももしかしたら似てる?……わかりませんが、トムに別にウィルソン夫人をだまそうとかはめようとかそんな意識はなかったでしょうが、でも結果的には、何か良さげなものに――愛らしい犬の子だったり、超がつくほどのお金持ちでアメフトの最強選手だったことを彷彿とさせる?ような外見とか雰囲気だったり――食いついてしまい、そのままずるずると沼に落ちて?行きつくところまで行く?……それも、犬はウィルソン夫人が欲しがった警察犬ではないらしい?だまされている?ごまかされて偽物をつかまされようとしている?……そして、トムも?……ぱっと見良さそうで、実は、中身が…見かけだおしだったりする?……そんな見方もできる?でしょうか?……トムの方は、トムがお山の大将になれる相手でありさえすればいいとしたら……ウィルソン夫人って、犬も男も偽物ばかり?手を出して?……だけど、そもそも夫人自身も、いわば偽物?……外見だけ良さげに取りつくろってるかもしれないけど、中身が?……トムと同じ見かけだおし?……結局、すべては当人自身に原因が?当人自身が原因?……作者はそんなこともここで言っている?のでしょうか?……。
⑨ The Airedale — undoubtedly there was an Airedale concerned in it somewhere, though its feet were startlingly white — changed hands and settled down into Mrs. Wilson’s lap, where she fondled the weather-proof coat with rapture.
「そのエアデールテリヤは――(その説明の前に、)疑いなく、あるものがいた……別のエアデールテリヤが……関わりがある……何にかというと、そのエアデールテリヤだ……どこかで……もっとも、これから言う事実があるけれど……それは、そのエアデールテリヤの足が、はっとするような白い色だったことで――(そのエアデールテリヤの説明に戻ると)持ち主が変わった……そして、落ち着いた……どこの中にかというと、ウィルソン夫人の膝だ……そのウィルソン夫人の膝の中で、ウイルソン夫人は、かわいがった……そのどんな悪天候にも耐える毛を……有頂天で・狂喜して・恍惚と……」
今回の考えるヒントに上げた箇所が出てきました。
The Airedale は、⑧の That dog、⑤でエアデールテリヤだと説明のあった犬の子を指すのではないでしょうか?
an Airedale は、The Airedale とは別のエアデールテリヤを表しているのではないでしょうか?
it は、The Airedale を指しているのではないでしょうか? 次のits も同様ではないでしょうか?
⑧で白髪交じりの老年の年寄りの男が値段は十ドルだと言ったらしい犬の子について、この⑨では説明しているようです……そのエアデールテリヤは、その年寄りの男がエアデールテリヤだと説明しているのだから、きっとエアデールテリヤなのだろう……それなら、当然、そのエアデールテリヤに関わりのある別のエアデールテリヤがいるはずだと……要は、エアデールテリヤの犬の子にはエアデールテリヤの親がいるはずだと言っているのではないでしょうか?……だから、その犬の子の親であるエアデールテリヤがきっとどこかにいるのはまちがいないはずだと……で、そう言った後に続けて、ただ、もっとも、実はある事実があると……それは何か――そのエアデールテリヤの足がはっとするような白い色だったと……それがどうしたというのか?……どうやら、エアデールテリヤという犬種は、身体は黒っぽく、足などは茶褐色?黄土色?に近い感じ?……ということは?……エアデールテリヤの犬の子なら、足が白いはずがないと、言いたいのではないでしょうか?……それなのに、この犬の子は、みまごうことなく足が白いと……どう考えても、エアデールテリヤのはずがないと……この年寄りの男がエアデールテリヤだって言うのなら、その親もエアデールテリヤのはずで、きっとどこかにいるんだろうね、でもさあ、足、どう見ても白いんだけど、どういうこと?なんか違わない?……みたいな嫌味?皮肉?をひと言挟んでいる?のではないでしょうか?……この説明で、読者は、ああやっぱり、この年寄りの男は嘘ついてるんだな、女はだまされてるんだな、とわかるのではないでしょうか?……。
where は、直前の Mrs. Wilson’s lap を指して言いかえているのではないでしょうか?
she は、Mrs. Wilson を指しているのではないでしょうか?
the weather-proof coat は、⑥の that coat (Some coat) と同じものを指しているのではないでしょうか?
で、白髪交じりの老年の年寄りの男が値段は十ドルだと言ったらしい犬の子であるエアデールテリヤは、どうやら持ち主が変わって、ウィルソン夫人の膝の中に落ち着いたようです……その膝の中に落ち着いた犬の子を、ウィルソン夫人はどんな悪天候にも耐える(丈夫な?)毛のある背を触ってかわいがったようです……まさに欲しい物を手に入れて?有頂天で狂喜して……ということは、交渉成立?白髪交じりの老年の年寄りの男の勝ち?……まんまとかもを落とした?……しかも、白い足を見るかぎり、エアデールテリヤのはずがない犬の子を、その年寄りの男の思惑どおり?売りつけることができた?……結局、ウィルソン夫人は、警察犬でもなければ、一応警察犬とも言いうるエアデールテリヤでもない、警察犬にはかすりもしない、真っ赤な偽物?をつかまされた?ということになる?のではないでしょうか?……それなのに、当の本人は、大喜び?……だまされて手にした完全な偽物に……何これ?……まるで、夫人にとっては、本物かどうかは問題ではないじゃないかと、皮肉ってあてこすっているようにも?聞こえる?……どうせ何もかもが偽物でもいいんじゃないかと……結局、夫人には本物と偽物の区別がつかないんだから……だって、警察犬が欲しいって言ってたくせに、それ、全然警察犬じゃないじゃん……そもそも、警察犬ってどんな犬か、全然わかってないでしょ、知らないでしょ……知らないくせに、何もわかってないくせに、警察犬が欲しいとかって言ってたでしょ……何それ?……バカじゃない?……番犬が欲しいとか言ってたけど、結局、目の前にある良さげなものに流れてんじゃん……番犬のこととか、忘れてるでしょ……結局、目先でなんとなく良さげな方に流れるだけじゃね?……なんだよ、お前こそ、バカじゃん……第33回で、完全に夫のことをコケにしていた?らしいウィルソン夫人が、ここで、思いっきり赤っ恥?でもかかされている?ような印象すら受けませんか?……この物語の作者、なかなかに手厳しい?怖い?……それとも、案外、これが現実?……やっぱり、誰かをバカにする人こそがバカ?……当の本人は気づいてないけど……やっぱり、このお話の作者、なかなかに恐ろしい?……あまりに鋭い?指摘を、ドキリとするような見せ方で読者に突きつける?……どう思われますか?……。
⑩ “Is it a boy or a girl?" she asked delicately.
「『どうなのか?……持ち主が変わってウィルソン夫人の膝の中に落ち着いた犬の子は……雄……それとも、雌……』とウィルソン夫人が尋ねた……その様子は、優雅で上品だった……」
it は、⑨でウィルソン夫人の膝の中に落ち着いた The Airedale を指すのではないでしょうか?
she は、⑨で欲しかった犬の子を手に入れて大喜び?らしい Mrs. Wilson を指すのではないでしょうか?
どうやら⑨で、ウィルソン夫人は欲しいと思った犬の子を手に入れたようでした……そして、今度はその犬の子の性別を尋ねているようです……それも、欲しい犬の子を手に入れて大満足?したのか、優雅で上品な様子だったようです……なんでしょうねえ……欲しい物を手に入れて気持ちに余裕でも生まれた?のでしょうか?……それで話し方まで余裕が生まれた?のでしょうか?……なんだか妙な感じがしませんか?……なんだか座りがが悪いような?というか……⑨で、夫人が手に入れた犬は、夫人が最初に欲しいと望んだ犬種とは似ても似つかない?まったくの別物?だとわかったわけで……それなのに、夫人の様子がそんなふうに変わっているというのは……なんとも……たとえば、その犬の子をまんまと売りつけることに成功した白髪交じりの老年の年寄りの男の目からしたら、夫人の姿はどんな風に映っていたでしょうか?……まあ、その年寄りの男にしてみれば、まんまとしてやったりで、夫人の存在はありがたいばっかりといえばそれまでですが……どれほど愚かで滑稽に見えただろうかと……なんとまあ、この御仁はこれでいいのかと……なんでしょうねえ……こんなじゃあ、それこそ本当にバカにされませんか?……そして、本物のバカは、本当に夫人だということになりませんか?……なんだか夫人も、本当にこれでいいんでしょうか?……ところで、ここまでこの年寄りの男を見てきて、なんだかこの男、ずいぶん?相当?狡猾?な印象も?受けませんか?……一見、道路脇?道端?で、犬の子が何匹も?入っているらしいバスケット・吊りかごを首にかけて、とても大人物といった風貌ではなさそう?な気がしませんか?……一見、大したことなさそうに見えて、実は、すごい?あなどれない?……要は、ウィルソン夫人やトムとは逆のパターン?……つまり、外見よりも中身がすごい?……要は、本物?……それで、John D. Rockefeller に途方もなく似ているという形で、たとえてある?……(ただ、ジョン・D・ロックフェラーの外見が実際にどうだったのかはわかりませんが、もしかしたら、大人物とは思えないような、ごく普通の人と変わらないような見た目というか印象だったりしたのでしょうか?)……そうしてみると、作者は、もしかしたら、ジョン・D・ロックフェラーぐらいのお金持ちなら、本物だと?、トムみたいなのは偽物?見かけだおしだ?とでも言いたい?のでしょうか?……見方を変えれば、トム程度の偽物?見かけだおし?じゃあ、ジョン・D・ロックフェラーのような本物?の手にかかれば、造作ない?簡単にしてやられる?とでも言いたい?のでしょうか?……ジョン・D・ロックフェラーという途方もない資産家は、慈善活動に大変熱心だったようなので、その点がトムとの決定的な違い?かもしれません……その辺でトムとはまったく、ものが違うと……慈善の心とは、"自己中(心)"の真逆?……その辺りを、この年寄りの男の存在を通して、作者は皮肉ってあてこすっている?のかもしれません……"自己中(心)"で自らの利害しか頭にない?らしいトムは偽物のお金持ちだと?……"自己中(心)"の真逆の心を持ち、それを行動に表していたジョン・D・ロックフェラーは、本物のお金持ちだと?……そして、そのジョン・D・ロックフェラーに途方もなく似た男に、トムの情婦である女をだまさせることで、本物に偽物を懲らしめさせている?……そんな見方も?できるかも?しれない?……そういえば!Chapter 1 (第10回 9ページ10行目)でトムが「自分」にトムとデイジーの住む邸宅を自慢?していたとき、Demaine という the oil man から買ったのだと言っていました……このジョン・D・ロックフェラーは、石油会社を興して大成功を(というより、大大大大大成功といってもいいくらい?)収めたようです……トムの買った邸宅は、石油業を営んでいた男のものだった……その辺りにも、なんだか作者の意図が?うかがわれる?でしょうか?……偽物が、本物のお金持ちの同業者?から家を買って、本物のお金持ちの同業者?が住んでいた家に住んでいる……偽物が本物の宿を借りている?……虎の威を借る狐?……ジョン・D・ロックフェラーは、まさしく虎?……そして、トムは、狐?……偽物がいくら本物の上っ面だけ借りたところで、偽物はどこまでいっても偽物?……狐はどう頑張っても、絶対に虎にはなれない?し、虎ではない?……(もし、虎になりたければ、虎と同じことをやってみろと、もしかしたら作者は暗に言っている?かもしれない?……)……。
⑪ “That dog? That dog’s a boy."
「『そのウィルソン夫人の膝の中に落ち着いた犬の子か?……その犬の子は、雄だ……』」
That は(どちらも)、今はウィルソン夫人の膝の中に落ち着いて、白髪交じりの老年の年寄りの男のところからは遠くにいる犬の子を指しているのではないでしょうか?
⑩でウィルソン夫人の膝の中に落ち着いた犬の子が雄か雌かと訊かれて、白髪交じりの老年の年寄りの男は、雄だと答えたようです……本当でしょうか?……実際、雄だからそう答えたのか、それとも雄と答えた方がウィルソン夫人が喜ぶとでも思ったのか?……警察犬といえば番犬、番犬といえば雌よりも雄のイメージ?なんでしょうか?……見方によっては、この年寄りの男、どこまでもお客様目線?……お客は当然喜ぶ?……さすが?……。
⑫ “It’s a bitch," said Tom decisively. “Here’s your money. Go and buy ten more dogs with it."
「『そのウィルソン夫人の膝の中に落ち着いた犬の子は、あま・めす犬だ……』と言ったトムは、断固たる調子・迷いがない様子だった……『ここにあるのは、お前の金だ……行け……そして買え……十匹……さらに……犬を……ある手段で……それは、そのお前の金で……』」
It は、⑩の it と同じもの、⑪の That dog と同じもの、つまりウィルソン夫人の膝の中に落ち着いた犬の子を指すのではないでしょうか?
your は、トムが話しかけている相手、おそらく⑪で口を開いた男、つまり白髪交じりの老年の年寄りの男を指すのではないでしょうか?
最後の it は、your money を指すのではないでしょうか?
⑪で白髪交じりの老年の年寄りの男が、ウィルソン夫人が手に入れた犬の子が雄だとウィルソン夫人に答えたのに対して、またもやトムが横から口を挟んだようです……ウィルソン夫人が手に入れた犬の子は、雄だというのは嘘だろうと……雌に決まってると……それも断固たる調子で・迷いがない様子で言ったようです……どうしてそんな自信満々に雌だと言い切ったのでしょうか?……もしかしたら、この白髪交じりの老年の年寄りの男が調子のいいことばっかり言ってうさんくさいし信用できないし――現に見るからにエアデールテリヤであるはずがない犬の子を、エアデールテリヤだということにして、まんまと売りつけています――だから、その雄だという答えも、どうせまた嘘だろと……要は、トムはそのウィルソン夫人が手に入れた犬の子が雌だろうと思ってそう言っているわけではなく、単に、その白髪交じりの老年の年寄りの男が雄だと言ったから、トムは逆の雌だと言い返した?……それだけのこと?かもしれない?……もし、白髪交じりの老年の年寄りの男が雌だと言っていたら、トムは逆の雄だと言い返していた?かもしれない?……だから、白髪交じりの老年の年寄りの男が何と言おうと、トムはその男の言うことを何も信じない、真に受けない、というスタンスを取っていた?かもしれない?……白髪交じりの老年の年寄りの男が何を言おうと、全否定の答えで返すと決めていた?ようなもの?かもしれない?……そして、犬の代金をトムが払ったようです……違う見方をすれば、トムがウィルソン夫人に対してええカッコした?とも言える?でしょうか?……なんでしょうねえ……一見さえない?風貌の年寄りの男に、偉そうにふんぞり返って、さも俺様の方が断然?偉いというスタンスで?顔をして?犬の代金を払ってやった?かもしれない?……まるで、金を払うというよりは、金を恵んでやる?に近い?感じで?……金をやるからさっさと消えろと、そしてその金でさらに十匹の犬を買えと……指図まで?している?ようです……ぱっと見には、トムの方がまるで偉い人みたいに見えるかも?しれない?……でも、本当に偉い?というより賢い?賢明?現実に利益を手にしたのはどちらでしょうか?……金を恵んでもらうようなスタンスをもしかしたら自ら進んで?取った?かもしれない?白髪交じりの老年の年寄りの男の方では?ないでしょうか?……トムは、まったくの偽物の犬に大金を?はたいたようなもの?なわけで?大損でしかない?のではないでしょうか?……なんでしょうねえ……中身のない空虚な見せかけのええカッコは手に入れたかもしれないけど、大金を失った?トム……虚栄心というエゴは満足したかもしれない?(懐は傷んだけど……)……一方、一見プライドを捨てたような?情けない?姿にも見えなくもないような邪険な?扱いを?受けたかもしれないけれど、大金を?手に入れた白髪交じりの老年の年寄りの男……空虚な見せかけの偽物の?価値のない?プライドという見返りだけを手に入れたトムと、まぎれもなく本物の価値のある現金を手に入れた白髪交じりの老年の年寄りの男……なんだか、こうやって対比することで、作者は読者に何か気づかせたい?かもしれない?……本当に価値があるのはどっちだろうか?と……あなたはどちらを選ぶか?と……価値のない偽物のプライドか、それとも本物の価値のある利益か……そして、本物の価値のある利益を手に入れた白髪交じりの老年の年寄りの男は、ジョン・D・ロックフェラーに途方もなく似ていたと……本物の価値のある利益を手に入れる男というのは、慈善活動に大変熱心だった、"自己中(心)"とは真逆の心を持った、ジョン・D・ロックフェラーのような男だと、もしかしたら作者はそう言っている?のかもしれない?……。
⑬ We drove over to Fifth Avenue, so warm and soft, almost pastoral, on the summer Sunday afternoon that I wouldn’t have been surprised to see a great flock of white sheep turn the corner.
「トムと「自分」とウィルソン夫人の三人は、タクシーに乗って行った……どこにかというと、五番街だ……とても暖かくて温和で温暖で、しかもほとんど田園風景のよう・牧歌的だったので……いつかというと、夏の日曜日の午後で……だから、「自分」は、ある状態にならなかっただろうと思う……それは、驚いた状態で……何にかというと、目にすることで……じゃあ何を目にするかというと、大きな群れになった白い羊が、曲がるところだ……どこをかというと、(五番街の町)角を……」
We は、前回(23ページ14行目)出てきたWe と同じ、第34回の最後(22ページ末尾から4行目)に出てきた、Tom Buchanan and his girl and I を指すのではないでしょうか?
that は、「これから文が続く」ことを表し、so (warm and soft, almost pastoral) を受けて、だからどうだったのかということを説明していると思われます。
⑫で犬の代金を払って、それで白髪交じりの老年の年寄りの男はいなくなったのではないでしょうか?……で、また出発した?タクシーで目的地である例の部屋?を目指して?……そうやって進んでいき、五番街に着いた?ようです……暖かくて温和で温暖……ほとんど田園風景のよう・牧歌的だった……なんだかずいぶんのんびりした感じ?だったのでしょうか?……夏のようですけど、まるでぽかぽか陽気?気持ちいい?野っ原が広がり花が咲き?緑の絨毯に腰を下ろしてくつろぎたくなるような?他に人もいないし?のびのび寝っ転がって大の字になっても良さそうなくらい?……そんな感じ?印象?だったのでしょうか?……五番街というのはニューヨーク(都市圏)でも随一?の繁華街のようですが、そのどこよりも人出が多そうな所が、まるで田園にでもいるような印象だった?と……だから、大きな群れになった白い羊が角を曲がって現れても「自分」は驚かなかっただろうと思うと……それくらい、のんびりした感じ?だったと……別に本当に羊の群れが現れたわけではないのではないでしょうか?……繁華街でも夏の日曜の午後は人出が少ない?のでしょうか?……安息日?とか?……そもそも店が休み?だから?……それなら人出が少なくて当然?……そういうところは現代日本とはずいぶん違う?でしょうか?……現代の米国では?どうなんでしょうねえ?……。
おつかれさまでした。どうでしたか?
どうやら、トムとウィルソン夫人の二人で、二人だけの秘密の部屋?例の部屋?で犬を飼うようです……犬を飼うほど、そんなにしょっちゅう行くの?……もしかして、ほとんど入り浸り?に近い?状態?……あれまあ……大丈夫でしょうか?……そんなことしてたら、ウィルソン夫人なんて、完全に勘違い?しない?……トムと結婚とか?考えない?……トムの方はどうなんでしょう?……デイジーと別れてウィルソン夫人と結婚する気がはたしてあるのでしょうか?……もし、ないとしたら……怖くないですか?……ウィルソン夫人はすっかりその気になっていたら?……トムはどうするつもりなんでしょう?……女の方は本気で、男の方は遊びだったら?……怖いですねえ……トムみたいなのに関わったら、怖いことしか起こらない?……なんだか、トム=不幸の元凶?みたいな?気が?しないでも?ないような?……しかも、トムは周りを不幸にするのはもちろん、トム自身も自らを不幸にしている?ような?……見方によっては、哀れ?でしょうか?……。
さて、今回の考えるヒントに上げたお題 「23ページ末尾から6-5行目 The Airedale — undoubtedly there was an Airedale concerned in it somewhere, though its feet were startlingly white とはどういうことを言っているのか?」 ですが……⑨で説明したとおりです。エアデールテリヤというのは、毛むくじゃら?の顔が四角い感じ?の犬?でしょうか?……警察犬にもなるというのは、賢い?犬なのでしょうか?……白髪交じりの老年の年寄りの男が持っていた犬は結局、エアデールテリヤではなかったようですが……賢明な白髪交じりの老年の年寄りの男が持っていたなら、犬も賢いかも?しれない?……で、愚かで哀れな飼い主の下に行ったわけだけれど……なんだか犬が可哀想で不幸な?気も?……でも、賢い犬なら、どんなに愚かな飼い主でも、賢くたちまわり?幸せな日々を送れる?かもしれません……。
次回は、例の部屋に?……ぜひまた一緒にみていってください。
第36回の範囲は24ページ7行目から24ページ末尾から13行目まで("Hold on," I said, 〜から、ladies swinging in the gardens of Versailles.まで)をみていきます。
次回の考えるヒントは……
- 24ページ末尾から15-13行目 to move about was to stumble continually over scenes of ladies swinging in the gardens of Versailles とはどういうことを言っているのか
次回は、不思議な場所が出てくる?……ぜひまた一緒に読んでみてください。
最後に、物語を読むときに心にとめたいポイントをまとめます。
・どうして作者はその言葉を使用したのか
・それぞれの登場人物に作者はどんな役割を割り当てているのか
・それぞれの登場人物のセリフや物語の展開を通じて作者は何を言おうとしているのか
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