Gatsby-42

このサイトは、英語で書かれた物語を一作品、最初から最後まで少しずつ読んでみようという試みです。

取り上げる作品は『The Great Gatsby』です。100年近く前に米国で出版された小説ですが、現代の日本人にも共感したり心を動かされるところが多々あると思います。

ぜひ一緒に、英語の原書を読んでみませんか。

(なお、このコンテンツはその著作者の解釈に基づくものであり、必ずしも正しいとは限らないことをご承知おきください。)

 

前回まで……マッキー氏がトムに芸術家支援を要請?する一方で、「自分」はギャッツビーに関する貴重な?なまの?情報?を入手したようです……ブラボー!キャサリン ⁉ ……しかしリポーター?キャサリンの活躍はこれからが本番?……でもその前に、ロングアイランド島の紹介役をやれと、いきなり言われたウィルソン夫人の反応をみていきましょう……。

 

原文はOne More Libraryの『The Great Gatsby』を使用します。

第42回の範囲は27ページ末尾から5行目から28ページ20行目途中まで("Do what?" she asked, startled. から、 she exclaimed surprisingly. まで)をみていきます。

まず、今回の考えるヒントを上げます。

  • 28ページ19行目 It’d be more discreet to go to Europe. とはどういうことを言っているのか

 

なお、特に断っていなければ、基本的に次に上げる辞書の訳語や定義・意味に基づいて説明します。

主に使用する辞書

『リーダーズ英和中辞典(第2版)』(野村恵造)(研究社 2017)

『Pocket Oxford English Dictionary (Eleventh Edition)』(Maurice Waite) (Oxford University Press 2013)

『岩波国語辞典(第七版新版)』(西尾実 岩淵悦太郎 水谷静夫)(岩波書店 2017)

 

それでは今回の範囲をみていきましょう。

① “Do what?" she asked, startled.

「『する?……何を?』ウィルソン夫人が尋ねた……驚いた様子で……」

she は、前回の最後に台所から戻ってきた?らしい、ウィルソン夫人を指すのではないでしょうか?

前回の最後に、トムがウィルソン夫人に向かって、紹介する手紙をマッキー氏に渡してやるよな、と指図?していたようでした……で、ウィルソン夫人としては、リビングに戻ってきていきなり、何かをやれと言われても驚くばかりで?いったい何をやれと言われたのかわからなかった?のではないでしょうか?……だから、何をするのか?と尋ねたようです……。

 

② “You’ll give McKee a letter of introductonn to your husband, so he can do some studies of him." His lips moved silently for a moment as he invented. “GEORGE B. WILSON AT THE GASOLINE PUMP, or something like that."

「『お前は、あることをする(だろう)……それは、与える・渡すことだ……マッキー氏に……手紙・書状を……紹介の……誰にかというと、お前の夫だ……お前がお前の夫に紹介する手紙・書状をマッキー氏に与える・渡す(だろう)から、マッキー氏は、あることができる……それは何かというと、作る・創作する・制作することだ……何をかというと、なんらかの試作・習作で……誰のかというと、マッキー氏だ……』トムの上唇と下唇の両方が、動いた……静かに……短い時間の間……そうやってトムの上唇と下唇の両方が短い時間の間静かに動いたときに同時に、トムは創案した……『ジョージ・B・ウィルソン……場所は……ガソリンポンプ場……そうでなければ、何かだ……あるものに似た……それは、今言った、ガソリンポンプ場のジョージ・B・ウィルソンだ……』」

You は、①に出てきた she つまり、ウィルソン夫人を指すのではないでしょうか? You’ll は、ほぼ命令しているニュアンスではないでしょうか?

your も同様に、ウィルソン夫人を指すのではないでしょうか?

he は、McKee を指すのではないでしょうか? 次の him も同様ではないでしょうか?

次の His は、前回の最後にウィルソン夫人に向かって声をかけ、そしてこの②のセリフをしゃべったらしい、トムを指すのではないでしょうか? 次の he も同様ではないでしょうか?

that は、GEORGE B. WILSON AT THE GASOLINE PUMP を指すのではないでしょうか?

①でウィルソン夫人にき返されて、トムがもう一度指図?しているようです……ただし、今度は、単にマッキー氏に紹介の手紙を渡してやれとだけ言っているのではない?ようです……その紹介する相手に、ウィルソン夫人の夫を指定?しているようです……ウィルソン夫人が夫に紹介する手紙をマッキー氏に与えてやれば、マッキー氏がウィルソン夫人の夫の試作・習作を創作・製作できると……そこまで言ってから、短い時間の間だけどトムの上唇と下唇が静かに動いた?ようです……そうやって上唇と下唇が静かに動いていたときに、同時にトムは創案したと……で、その創案したもの?らしいのが、ガソリンポンプ場のジョージ・B・ウィルソン……試作・習作?のタイトル?のつもり?でしょうか?……続けて、そのタイトルでなければ、何かそのタイトルに似たようなものだと付け加えている?ようです……なんでしょうねえ……おちょくってる?からかってる?バカにしてる?……それに、ウィルソン夫人に対して、your husband という言葉を使っている……今、情婦の関係にある女の夫に紹介しろと指図している……これって、その女に本気だったら、つまりいずれは結婚しようとか考えて?思って?いるのだったら、こんなふうに、その女の夫を会話に持ち出したりするでしょうか?……しかも、今トムとその情婦の女が二人で住んでいる部屋の下の階に住んでいる人間に紹介しろと言っている……なんか、違和感がありませんか?……トムにとって、今のニューヨークの百五十八丁目にあるこの部屋も、仮住まい?腰を据える気は毛頭ない?……それって、ウィルソン夫人との関係も同様?なのでしょうか?一時的なもの?にすぎない?……なんだか、まずマッキー氏に失礼?……紹介してほしいのか、だったら、そうだな、さっきいやに気が合ってたらしいマートルの夫なんかどうだ?……あいつの店で……ガソリンポンプ場のジョージ・B・ウィルソンってのはどうだ?……お前さんのいう試作だか習作だかってのはこんな感じなんだろ?……まっ、気にいらないなら、なんかそんな感じの考えたらいいじゃないか……俺様の知ったことじゃあない……しかも、そんなことを考えてた?らしい間、いったいどんな感じだったのか?上唇と下唇が動いていたと……なんでしょうねえ……声には出さずに何か言っていた?ということ?でしょうか?……気持ち悪い?ですねえ……それに嫌な感じ?ですねえ……それから、ウィルソン夫人にも失礼?……マッキー氏とエアカメラで写真を撮って?楽しんでいたことをからかって?バカにして?あてつけて?紹介の手紙をやれと言った?のかもしれませんが……なんでしょうねえ……俺様のトムは、トムが主役でなければ気に入らない?のでしょうか?……トムは写真など興味もないし?撮ってほしいとも思わない?……だけど、ウィルソン夫人がウキウキルンルンノリノリで楽しんでいるのは気に入らない?……なんか、めんどくさい奴?……それに、ウィルソン夫人の夫に紹介してやれ、と言ったことが、なんとも……どう考えても、失礼きわまりない?ようにも?……本気で付き合っているあいてに、はたしてそんなこと言うでしょうか?……そして、ウィルソン夫人の夫にも失礼?……言うまでもない?でしょうか?……あの自動車修理工場・ガソリンスタンドの店での様子を考えても、あの廃業?同然の店とそのあるじを、芸術の範疇に入る?写真の被写体に推薦?するというのは、なんでしょう……まるで恥をかかせてやれ?とでも考えている?ような?……同時に、そういう店とその主を紹介するというのも、マッキー氏に失礼?なような?……マッキー氏の言いたかったことは、ロングアイランド島を代表するような芸術を解する心を持った権力者?お金持ち?の支援が欲しい?ということだったのでは?ないでしょうか?……トムはおそらく、そんなマッキー氏の気持ちをわかった上で、わざと、故意に、あの廃業?同然の店とその主を紹介してやれ、と思ったのではないでしょうか?……なんでしょう……トムが蚊帳かやの外状態で、ウィルソン夫人とマッキー氏が盛り上がっていた?のがそんなに気に入らなかった?のでしょうか?……じゃあ、ウィルソン夫人の夫はどうなのでしょうか?……トムは、何かウィルソン夫人の夫に恨みでもあるのでしょうか?……なんでしょう……トムって、本っ当!心が狭い ⁉ ……いじけてる?何を?どうして?……ウィルソン夫人の夫をトムと比べたら、経済力とか現在の状態だけを見れば、ウィルソン夫人の夫の方が、まあ、恵まれてない?というか、見方によっては、みじめ?にも見える?……それなのに、どうして?なのでしょうか?……あの自動車修理工場・ガソリンスタンドでもトムはウィルソン夫人の夫をいじめていた?ようでしたけど、それでもまだ足りない?……しかも、妻のウィルソン夫人を寝取っている?わけではないでしょうか?……そこまでやってても、まだ足りない?……さらに、本人のいないところでもバカにしてコケにして名前を出す?……いったいどこまでいじめ抜いたら気が済むのでしょうか?……いやいや、どんなにいじめ抜いても決して満足などしない?……本っ当に不思議ですねえ……どう考えても、トムとウィルソン夫人を比べても、トムとマッキー氏を比べても、トムとウィルソン夫人の夫を比べても、トムの方が経歴?でも経済力?でも立場?でも体力・腕力?でも絶対に?圧倒的に?恵まれている?ようにしか思えない?のに、それなのに、なぜトムはトムよりも弱い者をそこまでして徹底的にいじめ抜く?のでしょうか?……これじゃあ、なんでしょう…… “心"だけは、トムよりもマッキー氏やウィルソン夫人の夫の方が豊かで恵まれている?広くて大きい?ように思えませんか?……トムって、底意地の悪い?弱い者いじめが大好きな?"自己中(心)"のお金持ち?って感じ?でしょうか?……だから、人から相手にされず、寂しい思いをする? ……でも、弱い者いじめやめなきゃ、いつまでたっても寂しいまんまじゃない?でしょうか?……誰よりも愚かなのは?トム?……もしかしたら、トム自身が楽しくない?幸せでない?から、どんな立場や境遇の人であろうと、楽しそうだったり幸せそうに思えたら、ただそれだけで気に入らない?だから手を出す?いじめる?のでしょうか?……もしそうなら、幸せって、経歴も経済力も立場も体力・腕力も関係ない?……どんな立場や境遇でも、それぞれの人に合ったふさわしい幸せ?がある?……そういう意味では、トムは不幸でも、マッキー氏はそれなりに幸せで満足な人生を送っている?……ウィルソン夫人の夫にしたって、他人ひとから見たときにはどうなのかはともかく、本人はけっこう灰の谷での生活に満足してる?廃業同然の店でもウィルソン夫人の夫にとってそんなに悪くない?本人はそれなりに幸せだったりする?……幸せに必要な要素は何なのか、という答えは簡単には出そうにありませんが、少なくとも、"お金=幸せ"という考え方は(絶対に?)違うと、作者は(前回のキャサリンなども含めて、これらの登場人物を通して)言いたい?のではないでしょうか?……徹底的に?嫌われ者?のトムというキャラクターは、そのことを言いたいがために、作者は登場させている?のではないでしょうか?……どう思われますか?……。

 

③ Catherine leaned close to me and whispered in my ear: “Neither of them can stand the person they’re married to." / “Can’t they?"

「キャサリンが、上体を曲げた・傾いた……何かに近づいて……それは、「自分」で……そうやって、上体を曲げて傾けて「自分」に近づいた後、ひそひそ声で話した……どこでかというと、「自分」の耳(の中で)……『どちらもそうではないことがあるのだけど……誰のことかというと、トムとウィルソン夫人の二人で……それは、あることができることで……何かというと、耐える・我慢することで……何をかというと、ある人で……それは、トムとウィルソン夫人の二人が(それぞれ)結婚している相手だ……』 / 『できないのか?……トムとウィルソン夫人の二人は……(それぞれ結婚している相手に耐える・我慢することを)……』」

them は、トムとウィルソン夫人の二人を指しているのではないでしょうか? they も(すべて)同様ではないでしょうか?

Can’t they? は、後に stand the person they’re married to (?) が省略されているのではないでしょうか?

先ほどまでトムに焦点が?当たっていたようなのが、またもやキャサリンと「自分」に変わった?戻ってきた?ようです……前回は、隣り合って座って普通の距離感?で普通に?話していたようでしたが、今度は、何やらキャサリンの方が、「自分」の方に上体を傾けてきて?「自分」の耳元で?ひそひそと話した?ようです……何かと思ったら!あの人たちは二人とも、それぞれの結婚相手に耐えられない・我慢できないんだと……あの人たちって?……そう、あの人たちしかいませんね――トムとウィルソン夫人の二人ではないでしょうか?……その場にいるわけですから、本人に聞こえない方がいいと、ウィルソン夫人の妹キャサリンは思ったようです……で、おそらく、「自分」もキャサリンに調子を合わせて?ひそひそと?あの人たちは(それぞれの結婚相手に耐えること・我慢することが)できないのかと、聞き返した?相槌を打った?話を合わせた?確認した?のではないでしょうか?……う〜〜〜〜ん……キャサリン、いったいどうしたんでしょう?何を思って?いきなりそんなことを?言い出した?のでしょうか?……単に思ったことを口にしてみただけなのか?お姉ちゃんのウィルソン夫人に加勢する?気持ちでもあったのか?「自分」を味方に引き込もう?とでも思ったのか?……キャサリンによれば、トムは妻のデイジーにもう耐えられないと、そしてウィルソン夫人は夫のウィルソンにもう我慢できないと……ウィルソン夫人はたしかにそうかもしれない?でしょうか?……だけど、はたして、トムの方はどうでしょうか?……トムって、デイジーを嫌がっていたでしょうか?……本気で嫌な妻とお客を招いて同席するでしょうか?……なんか、違わない?……だけど、ウィルソン夫人の妹キャサリンは、お姉ちゃんから、トムもウィルソン夫人も、どちらもそれぞれの妻と夫に耐えられない・我慢できないのだと、そう話を聞かされていたのではないでしょうか?……だから、こんなことを言っている?のではないでしょうか?……で、これに対して、「自分」は、そうなのか?と確認を入れた?ように聞こえませんか?……だって、「自分」は先日、トムの自宅に招かれて、デイジーとも同席し夕食をともにしたわけですから、そのときのことを考えたら、トムってデイジーに耐えられないのか?そうだろうか?という疑問がわく方が普通?じゃないでしょうか?……むしろ、トムよりデイジーの方が夫に耐えられなくなってない?でしょうか?……もううんざり!と……「自分」ももしかしたら?同じことを?思っていた?かもしれない?のではないでしょうか?……。

 

④ “Can’t STAND them." She looked at Mrytle and then at Tom. “What I say is, why go on living with them if they can’t stand them? If I was them I’d get a divorce and get married to each other right away."

「『(トムとウィルソン夫人の二人は)あることができない……それは耐えること・我慢することで……何をかというと、それぞれが結婚している相手だ……』キャサリンが、目を向けた……誰に向かってかというと、マートルに……そうやってマートルに目を向けた後、次に(また)目を向けた……誰に向かってかというと、トムだ……『私の意見はこれからいうことなのだけど……なぜ・どうして?……(トムとウィルソン夫人の二人が……あることをするのか[できるのか])……(それは)そのままやり続けること……何をかというと、生活する・住む・生きることだ……誰と一緒にかというと、トムとウィルソン夫人のそれぞれが結婚している相手で……もしこれからいうとおりであれば……トムとウィルソン夫人の二人が……あることができない……それは何かというと、耐えること・我慢することで……何をかというと、それぞれが結婚している相手だ……もしこれからいう仮定のとおりであったとしたら……それは、私が、ある状態であると仮定した場合で……それはトムとウィルソン夫人の状態・立場であるとしたら……私は、こうするだろうと思うことがあるのだけど……それは、実現することで……何をかというと、結婚の解消で……そうやって結婚の解消を実現して、その後で、またあることを実現する……それは何かというと、婚姻の状態で……誰とかというと、(トムとウィルソン夫人の)相互に……直ちに……』」

Can’t STAND は、その前に③で出てきた they (トムとウィルソン夫人の二人)が省略されているのではないでしょうか? STAND がすべて大文字になっているのは、キャサリンがその部分を強く強調して言ったからではないでしょうか?

them は、③で出てきたthe person they’re married to を指しているのではないでしょうか?

She は、③で出てきた Catherine を指すのではないでしょうか?

and then at Tom の部分は、then の後に looked が省略されているのではないでしょうか?

I は(すべて)、キャサリンのセリフのようなので、キャサリンを指すのではないでしょうか?

why go on living は、why の後に、do they (トムとウィルソン夫人の二人)あるいは can they が省略されているのではないでしょうか?

次の them は、③で出てきた the person they’re married to を、その次の they は、トムとウィルソン夫人の二人を、その次の them は、また③で出てきた the person they’re married to を、そして最後の them は、トムとウィルソン夫人の二人を、指すのではないでしょうか?

I’d は、I would あるいは I should の省略された形ではないでしょうか?(should の方が当然そうすべきだというニュアンスが強くなるでしょうか?)

③で「自分」に聞き返されたキャサリンが、同じ言葉を繰り返して、トムとウィルソン夫人の二人がそれぞれの結婚相手に耐えられない・我慢できないんだと主張?しているようです……そう「自分」に答えた後、たぶん「自分」に向けていた目線を、まずはお姉ちゃんのウィルソン夫人の方に向け?それから今度はトムの方に向けた?ようです……そして、またしゃべりだしたようです……まず、このお姉ちゃんの件については、私には意見・考えがあると、宣言?しているようです……そうやって、おもむろに?これから私の意見を言いますと宣言?した上で、本題に入っている?ようです……どうして生活し続けるの?住み続けるの?生き続けるの?それぞれの結婚相手と……もしトムとウィルソン夫人の二人がそれぞれの結婚相手に耐えられない・我慢できないのであれば……耐えられない我慢できない相手とどうして生活し続けるの?住み続けるの?生き続けるの?……そんなのありえないじゃない……そんなことするわけないじゃない……そんなことできるわけないじゃない……と言っているのではないでしょうか?……そして、キャサリンがお姉ちゃんとトムの立場だったら、ただちに結婚を解消して、トムはウィルソン夫人と、そしてウィルソン夫人はトムと、婚姻している状態を実現すると、言っているようです……お姉ちゃんとトムはね、もう夫が耐えられない、妻に我慢できないんだって……もう絶対無理だって……(と、続きを話す前に、お姉ちゃんの様子は?と…トムはどうかしら?…うん、続きを話しても大丈夫そうね?)……こう思うのよ――お姉ちゃんとトムの関係だったら、もう結婚相手に耐えられない、我慢できないわけでしょ、それなのに、結婚相手と同居し続ける、一緒に居続けるなんてありうる?…ありえないでしょ…私だったら、ただちに結婚解消して、トムと(お姉ちゃんと)婚姻の状態になると……キャサリンも、当然?トムとお姉ちゃんの関係を承知している?ようです……で、浮気じゃないんだと、本気?真剣な交際?なのだと……だから、正当化される?と言いたい?のでしょうか?……普通だったら隠さなきゃいけない?後ろめたい?後ろ暗い?関係?……でも、お姉ちゃんとトムの場合は、どっちも結婚相手に耐えられなくなってる?我慢できなくなってる?から、いいの?許されるの?と言いたい?……で、今の状態を継続するんじゃなくて、さっさと耐えられない我慢できない結婚相手とは別れて、トムとお姉ちゃんが結婚すればいいと?言っている?のではないでしょうか?……もしかしたら、キャサリンも、お姉ちゃんとトムの関係は、なんとなく?嫌?なのかもしれない?でしょうか?……もし嫌までいかないにしても、なんか落ち着かない?ものがある?のでしょうか?……少なくとも、早くきれいな?関係にしてほしい?と思っている?でしょうか?……そして、おそらく、それはウィルソン夫人も同様では?ないでしょうか?……いや、キャサリン以上に、もっとずっと早く?正式にトムの妻になりたいと思っている?のではないでしょうか?……トムがらしている?いらつかせている?のは、ウィルソン夫人だけではない?ようです……妹のキャサリンも、お姉ちゃんのことを思うがゆえに?早くきちんとしてほしいなあと、今のままはやめてほしいと、思っている?ようです……ただ、トムが焦らして?いらつかせているのはこの二人だけじゃない?ような?……デイジーも早く浮気をやめてほしいと思っているはずだし?ベイカー嬢もデイジーのことを思ってトムにさっさとあらためろ?と思っている?だろうし?……どうやら、ウィルソン夫人の夫も、何やら車を早く売ってほしいと気をもんでいた?ようだったし?……見方によっては、マッキー氏もロングアイランド島に住むお金持ちの権力者といえる人物の支援がほしいと思っている気持ちをトムにもてあそばれて?焦らされて?いらつかされている?かもしれない?……トム、な〜にやってんの ⁉ ……なんでしょうねえ……トムは、みんなを困らせて?楽しんでる?……またもや、不幸な?トムが、幸せそうだとトムが思った周りの人たちを不幸にして喜んでいる?……何もかもに?恵まれているように見える人が、幸せを感じられていない?……贅沢ぜいたくすぎる?わがままなだけ?……なんでしょうねえ……なんにしても、何もかもに恵まれているのに幸せを感じられていないキャラクター(人物)を登場させることで、何もかもに恵まれれば幸せになれると思うのは間違いだと、作者は言っている?のではないでしょうか?……いろんなものに恵まれれば幸せということにはならないと……恵まれてなくても、何もかもに恵まれた人よりもずっと?幸せな人は大勢?いる?と……だから、幸せになりたくて何もかもを手に入れようとしたら、道を間違えてしまうのではないか?と、作者は言っている?のではないでしょうか?……別に恵まれてなくても幸せにはなれるのだと……幸せとは何もかもに恵まれた状態だと思い込んで何もかもを手に入れようとしたら、何もかもを手に入れたときに、ちっとも幸せではないことに気づいても遅いかもしれないよと……要は、トムみたいになるなと……第34回・第35回でジョン・D・ロックフェラーにとてもよく似た年寄りの男が出てきていましたが、別に、お金持ちになるなとは作者は言ってない?のではないでしょうか?……トムのような “自己中(心)" になるなと、言っている?のではないでしょうか?……ジョン・D・ロックフェラーのように、"自己中(心)"とは真逆の心を持った本物のお金持ちならなれと……だけど、お金持ちになってもトムみたいに “自己中(心)"だったら、幸せにはなれないよと……トムはお金持ちだけど幸せじゃないよと……その理由は? “自己中(心)" が 原因?かもね?と?……もしかしたら、作者はそんな思い?メッセージ?を込めて、トムという強烈な?キャラクター?を登場させている?かもしれない?でしょうか?……どう思われますか?……。

 

⑤ “Doesn’t she like WIlson either?" / The answer to this was unexpected.

「『あることをしていないのか?……ウィルソン夫人は……それは好きであることだ……(夫の)ウィルソンを……耐えられない・我慢できないのと同様に……』 / (「自分」の質問に対する)答えは……何に対するかというと、ウィルソン夫人が(夫の)ウィルソンを、耐えられない・我慢できないのと同様に好きではないのかという質問で……予期しない・意外な・予想外のものだった……」

she は、ウィルソン夫人のことを指すのではないでしょうか? ずっと、them とか they とか、イニシャルトークよりも?わかりにくい?具体的な名前を出さない形でキャサリンがずっと話しているようで、「自分」も極力それに合わせた形で話している?のではないでしょうか?

this は、直前の質問 Doesn’t she like Wilson either? を指すのではないでしょうか?

キャサリンが、トムとウィルソン夫人がそれぞれの結婚相手に耐えられない・我慢できないんだとやたら?主張するので?「自分」はどうやら、ウィルソン夫人は、夫のことが耐えられない・我慢できないのと同じように、夫のことを好きではないのか?と、ウィルソン夫人の夫に対する好意について確かめている?ようです……いやいや、一度は結婚したわけで、結婚したということは好きだったからでしょと……だから、以前は好きだったという前提で、今は好きではないのか?と尋ねているようです……で、この質問に対する答えが、予期しない意外な予想外のものだった?ようです……いったい何が意外?予想外?だったのでしょうか?……。

 

⑥ It came from Myrtle, who had overheard the question, and it was violent and obscene.

「ウィルソン夫人は夫のことが耐えられない・我慢できないのと同様にもう好きではないのかという質問に対する答えは、やってきた……どこからかというと、マートルだった……マートルは、(その質問に答える前に)盗み聞きしていた……ウィルソン夫人は夫のことが耐えられない・我慢できないのと同様にもう好きではないのかという質問を……そうやって、「自分」がキャサリンに尋ねたその質問に対する答えが、その質問を盗み聞きしていたマートルからやってきたと説明した上で、なお付け加えると……その質問に対するマートルの答えは、強暴・狂暴・強烈・暴力的で……なおかつ、けしからぬ・途方もない・胸のむかつくような・汚らわしい・忌まわしいものだった……」

It は、⑤に出てきた The answer to this を指すのではないでしょうか? it も同様ではないでしょうか?

who は、直前の Myrtle を指して言いかえているのではないでしょうか?

thw question は、⑤に出てきた Doesn’t she like Wilson either? を指すのではないでしょうか?

なんと!ウィルソン夫人が夫をもう好きではないのかという質問の答えは、「自分」が尋ねた相手であるキャサリンではなく、当人のウィルソン夫人から返ってきた?ようです……驚きますねえ……「自分」はぎょっと?なったり?しなかった?でしょうか?……ウィルソン夫人、怖いですねえ……盗み聞きしていた?と……キャサリンが「自分」に何を話しているのか、じっと?ずっと?耳がダンボ?状態?聞き耳を立てていた?のでしょうか?……これだから、油断ができない?……キャサリンがお姉ちゃんの顔色を?様子を?うかがうのも当たり前?……で、しかも!その答えがなんと!強暴・狂暴・強烈・暴力的で、なおかつ、けしからぬ・途方もない・胸のむかつくような・汚らわしい・忌まわしいものだった?と……なんて答えたのでしょうねえ、ウィルソン夫人は……「自分」には、ウィルソン夫人の言葉をそのまま書くことはできなかった?ということのようです……とても出版公表できるような内容?言葉?ではなかった?のでしょうか?……もし書けたら、作者は何と書いていた?のでしょうか?……この⑥からわかることは、間違いなくウィルソン夫人は、夫に愛想を尽かしている?ということ?でしょうか?……ウィルソン夫人は本気で夫と別れてトムと結婚する気でいる?のではないでしょうか?……だから、正妻のデイジーにわかるように、トムの自宅にわざわざ何度も電話をかけて、挑発している?嫌がらせ?早く別れろ?とせっついている?……デイジーのせいでトムと結婚できないから、嫌がらせをすると……嫌がらせをやめてほしければ、トムと別れろと……どうも、そういうことではないでしょうか?……トムも強烈ですけど、ウィルソン夫人も半端ない?強烈さ?でしょうか?……でも、怖いけど、遠くから見てるだけなら、おもしろいかも?しれない?……いやいや、不謹慎?……。

 

⑦ “You see," cried Catherine triumphantly. She lowered her voice again. “It’s really his wife that’s keeping them apart. She’s a Catholic, and they don’t believe in divorce."

「『ほらね、あなたはわかる……』と大きな声で言ったのはキャサリンだった……その様子は、大得意で意気揚々としていた……(それから)キャサリンは、低くした・下げた……何をかというと、キャサリンの声量を……③でひそひそ話したときと同じようにもう一度……『原因は……本当は、トムの妻だ……トムの妻が、ある状態を継続している……トムとウィルソン夫人の二人が、離れた状態を……トムの妻は、ローマカトリック教徒だ……トムの妻はローマカトリック教徒だと言った上で、そのローマカトリック教徒は、あることをしない……それは、よいと思うことだ……何をかというと、結婚の解消だ……』」

You は、⑤で質問をしたらしい、「自分」を指すのではないでしょうか? ここでは、⑥で割り込んできた?ウィルソン夫人が夫のことがもう好きではないと答えたのを「自分」が聞いたはずだから、だったら、トムとウィルソン夫人が一緒になるべきだとわかるでしょ、という意味合いで使われている?のではないでしょうか?

最初の She は、Catherine を指しているのではないでしょうか? 次の her も、Catherirne を指しているのではないでしょうか?

It は、漠然と that 以下の原因・理由を表して、It と that の間にあるものを強調している?のではないでしょうか?

his は、トムを指すのではないでしょうか?

that は、直前の his wife を指して言いかえているのではないでしょうか?

them は、トムとウィルソン夫人の二人を指すのではないでしょうか?

次の She は、his wife を指すのではないでしょうか?

最後の they は、直前の a Catholic を指しながら、Catholic 全般を指しているのではないでしょうか?

⑥でウィルソン夫人がキャサリンと「自分」の会話に割り込んでまで?もう夫のことは好きではないと?答えたらしいのを受けて、妹のキャサリンが「自分」に向かって、ほらね、わかったでしょ、みたいな感じで?言ったのではないでしょうか?……それも、つい声が大きくなったようで――絶対に自信があったから?でしょうか?……しかも、大得意で意気揚々としていた?ようです……でも、またもやひそひそ話に戻った?ようで、本当の原因はトムの妻なんだと……トムの妻こそがトムとウィルソン夫人の仲を引き裂いている?みたいなことを言っている?ようです……さらに、トムの妻は、ローマカトリック教徒だと……そして、ローマカトリック教徒というのは、結婚の解消をよいことだと思っていないと(だから結婚の解消をしないと)……なんだか、もっともな理屈を並べ立てているようでいて、なんか変じゃないですか?……だって、そもそも、トムと妻の間に割って入ったのは、ウィルソン夫人でしょ?……トムと妻の仲を引き裂こうとしているのはウィルソン夫人の方じゃないでしょうか?……だけど、おそらくキャサリンの言葉はお姉ちゃんのウィルソン夫人の言葉をそのまま使っているだけなので、ウィルソン夫人が、なんと!厚かましくも?トムとウィルソン夫人の仲をトムの妻が引き裂いている?と言っている?のではないでしょうか?……ウィルソン夫人がトムと結婚するのが既定路線?当然?当たり前?で、その当たり前をトムの妻が妨げている?と……逆じゃない?……ウィルソン夫人がトムと妻を別れさせようとしている?んじゃない?でしょうか?……でも、ウィルソン夫人にかかると、そうならない?……トムと別れない妻が悪いと……じゃあ、どうして妻はトムと別れないのか?……それは、妻はローマカトリック教徒だから?だそうです……どうやら、ウィルソン夫人の考えでは、トムは妻と別れたい、ということになっている?ようです……本当でしょうか?……トムがそういうことにしてごまかしている?のでしょうか?……トムは、妻のデイジーと別れたがっているようには見えなかった?ように思われますが、トムとしては、ウィルソン夫人と結婚する気は(とりあえず?)ない?けれども、ウィルソン夫人を逃すのも嫌だ?ということ?でしょうか?……要は、妻のデイジーも、情婦のウィルソン夫人も、どちらもつなぎとめておきたい?キープしたい?……何をふざけたことを言ってんだ?って感じ?でしょうか?……なんでしょうねえ……欲張りっちゃあ欲張り?なんでしょうか?……なんでしょう……妻の他に女がいる俺様はすごい?かっこいい?みたいな感覚?でもある?のでしょうか?……トムは渡り鳥?でしょうか?……季節に応じてではなく、気分に応じて帰る?行く?女を選ぶ?……でも、渡り鳥は寒さに耐えられないから暖かい土地を求めて移動するだけですけど、トムは単に欲と気まぐれ?だけであっちに行ったりこっちに戻ったり?してるだけ?……なんかもう、徹底的にクズのダメ男?って感じに?なってない?ですか?……しかも、その女を徹底的に?いじめるし?泣かすし?……ねえ……どうなんでしょう……ねえ……。

 

⑧ Daisy was not a Catholic, and I was a little shocked at the elaborateness of the lie.

「デイジーは、ある状態ではなかった……それは、ローマカトリック教徒だ……そのようにデイジーはローマカトリック教徒ではなかったので、「自分」は、ある状態になった……それは、少し衝撃を受けた・あきれた状態で……何にかというと、入念であること・念入りであること・複雑に練られていることで……何のかというと、その嘘だ……」

the lie とは、⑦に出てきた She’s a Catholic. を指すのではないでしょうか?

⑦のキャサリンの話を聞いて、「自分」の心の中で思ったことが語られている?ようです……トムの妻がローマカトリック教徒だって?……デイジーはローマカトリック教徒ではないはずだぞ……ということは、トムがきっと嘘をついているんだ……デイジーがローマカトリック教徒だって……だから、離婚しないと……悪いのはトムじゃない、デイジーだと、トムは離婚しないのをデイジーのせいにしている……なんて汚い?ずるい?んだ……そんな入念な?嘘までついて?ウィルソン夫人との関係を続けている?のか……これは少し衝撃だし、それにあきれるな……などと、思った?のでしょうか?……それにしても、またもやトムのクズぶり?が露呈?している?……まあ、無理のある関係を通そうと思えば、どこかで何かを無理せざるをえない?のでしょうか?……で、自分に非はない、ということにしておかないとまずいので?まっ、デイジーのせいにしとくか?という感じ?でしょうか?……かるっ!……で、トムがそうやってデイジーのせいで離婚はできないとか言うから、ウィルソン夫人がデイジーに恨みをぶつける?ことになる?でしょうか?……デイジーにしてみたら、たまったもんじゃない?と思いませんか?……他に女を作っただけでも裏切られているのに、その上、本当は夫に非があるのに妻のせいにされて、二重の裏切り?じゃないでしょうか?……しかも!デイジーはそのこと知らないんですから!……トムってのは、ほんとにどうしようもないクズ?……社会的に見ればトムは何もかもそろってる?かもしれませんが、人として、人間として、一人の男としては、クズ?ダメ男?ゲス野郎?……で、そんなだからこそ!人から嫌がられる?誰からもまともに相手にされない?寂しい思いを味わう?幸せを感じられない?……その原因は、度を過ぎた"自己中(心)"?……だから、トムみたいに社会的には何もかもそろってる人間になっても、人として、人間として、一人の男として、クズでダメ男でゲス野郎だったら、幸せにはなれないよ、幸せを感じることはできないよ、トムの二の舞いになるよ、と作者は警告?している?のではないでしょうか?……。

 

⑨ “When they do get married," continued Catherine, “they’re going West to live for a while until it blows over."

「『あることが起こったとき……それは、トムとウィルソン夫人の二人が、現実に実現するときで……何をかというと、婚姻の状態で……』と続けて話した……キャサリンが……『トムとウィルソン夫人の二人は……(ここを離れて)向かって行く……どこにかというと、米国西部に……どうするためかというと、住む・生活するためだ……期間は、しばらくの間だ……いつまでかというと、そうした状況が、静まる・無事に去る・立ち消えになるまでだ……』」

they は(すべて)、(③④で出てきた they や them と同じ)トムとウィルソン夫人の二人を指してるのではないでしょうか?

it は、漠然とした状況を指しているのではないでしょうか?……この場合、トムとウィルソン夫人がそれぞれ今の妻や夫と別れることに伴う影響とかそういったもの?を指しているのではないでしょうか?

⑦に続けてキャサリンがまた何かしゃべっているようです……トムとウィルソン夫人の二人が現実に二人の婚姻の状態を実現するときには、二人は米国西部に行くと……そこで生活すると……といっても、しばらくの間だと……そうやってトムとウィルソン夫人の二人が現実に二人の婚姻の状態を実現するときに生じる状況・事態・結果・影響などが静まる・無事に去る・立ち消えになるまでの間と……なんと!もうトムとウィルソン夫人の二人がおそらく正式な夫婦となった後の計画まで立ててあると?……少なくとも、ウィルソン夫人の方は?……だから、キャサリンの口からこんな話が「自分」に伝えられている?のではないでしょうか?……はたして、こういう話をトムとウィルソン夫人の間で実際にしていたとしても、おそらくトムは適当に合わせているだけで、本気でやろうとはまるっきり思っていない?のでは?ないでしょうか?……ウィルソン夫人が一人で思い込んで、一人で舞い上がってる?かもしれない?ように思われませんか?……しかも、西部に行くけど、ずっと向こうに住むとは言ってない?ようです……トムとウィルソン夫人が結婚するということは、それぞれ今の妻や夫と別れるわけで、その影響とかがなくなるまでの間だけ?ニューヨークを離れる?……要は、当然今の妻や夫を怒らせて恨みを買うとかありうるわけで、そうするとニューヨークに居づらくなる?……だから、しばらくはニューヨークを離れると……だけど、いずれは戻ってくるつもりでいると……なんだか都合のいい話?のようにも聞こえる?でしょうか?……だけど、ウィルソン夫人にしてみれば、未来に待っている?はずの夢のようなバラ色の生活・人生に目がくらんでいて?当人の考えがあまりに?都合がよすぎる?ことに気づけない?のでしょうか?……まあ、誰でも、当人にとって都合のいいように考えがちなのが普通?かもしれません……しかし、ここでもトムは、またウィルソン夫人を裏切ってますねえ……ウィルソン夫人はトムと結婚できると思っているわけですから……トムは、決して、ウィルソン夫人に結婚はできない、しない、とは言ってないようですから……トムは、誰にも誠意も真心も尽くさない?ように思われませんか?……それが “自己中(心)" につながり、嫌われる?……なんだか、「自分」の真逆?じゃないですか?……良識と良心のかたまりで誰にでも?誠心誠意、嘘偽りなく?真心と思いやりを持って接し、律儀で誠実、しかも辛抱強くとにかくありのまま(の相手)を受け入れる? a (super-)perfect rose の「自分」は、トムにもデイジーにもウィルソン夫人にも、それにたぶんキャサリンにも、そしてもしかしたらベイカー嬢にも?好かれている?……要は、誰にでも好かれる?……「自分」のこと嫌いな人なんているの?という感じ?でしょうか?…… “自己中(心)" の真逆?って「自分」?みたいなの?かもしれない?……。

 

⑩ “It’d be more discreet to go to Europe."

「『これから言うことの方が、こうではないかと思う……もっと分別がある・思慮深い・慎重な・慎み深い……ここを離れて行くことだ……どこにかというと、ヨーロッパだ……』」

今回の考えるヒントに上げた箇所が出てきました。

It は、最初に漠然とあることがこうではないかと思うと言った後で、その具体的な内容を説明しているのではないでしょうか?……具体的には、後の to go to Europe を指しているのではないでしょうか?

It’d は、It would か It should を省略した形ではないでしょうか?…… should の方が、当然そうだというニュアンスが強いでしょうか?

⑨の話を聞いて、「自分」が答えたようです……米国西部に行くよりも、ヨーロッパに行く方が、もっと分別がある・思慮深い・慎重な・慎み深いのではないかと……なんでしょう……これだと、まるでトムとウィルソン夫人の二人が結婚することを前提にした答えではないでしょうか?……いったい「自分」はどんな思いからこの言葉を口にしたのでしょうねえ……たしかに、本当にトムとウィルソン夫人の二人が結婚するなら、ニューヨークを離れて米国西部に行くよりも、ヨーロッパに行った方が賢明?でしょうか?……そういえば、たしか「自分」は米国中西部の出身で、シカゴにいたトムとデイジー夫妻の家に寄ったことがあると Chapter 1(第4回や第7回)で言っていたようでした……そして、デイジーはルイヴィルの出身だと第26回で言っていたようでした……ルイヴィルというところは、シカゴの南南東の方向にあるけっこう大きな?都市のようです……第27回(18ページ16行目)では、ニューヨークから西の地域にあるという意味で、このシカゴだったり「自分」の出身地である米国中西部などを West と呼んだりすることがあるようでした……だとしたら、もし、本当にトムとウィルソン夫人の二人が結婚するようなことになったら、デイジーの出身地のある地域では、かえって難がある?……だから、ヨーロッパの方が賢明だろうとキャサリンに、それは結局めぐりめぐってウィルソン夫人に言ったようなもの?でしょうか?……「自分」が考えていたのはきっと、デイジーのこと?だった?のではないでしょうか?……まさかとは思うけど、万一のことを考えて?予防線?でも張っておいた?のではないでしょうか?……デイジーがつらい思いをしないですむように……決して、トムとウィルソン夫人の二人を応援しているとか二人の結婚を認めているとかそういうことではなくて、おそらく、そういうことにはなってほしくないと思っている?のではないでしょうか?……ただ、実際どうなるかはわからないし、「自分」には予測もつかないしどうすることもできないので、今、トムとウィルソン夫人の二人が結婚したら西部に行くと言っているから、いやいや、それはまずいと、ヨーロッパの方がいいと、ひと言忠告?しておいた?といったところ?でしょうか?……ただ、「自分」としてはあくまでも、中立の立場から?誰もがつらい思いをせずにすむ方法は何かを常に考えていて?その一環で?この場合は、デイジーがつらい思いをすることになるから、少しでもそのつらさをやわらげるにはどうしたらいいかと考えた結果が、このひと言になった?のでは?ないでしょうか?……だから、別にデイジー側とかトム側とかではなくて、言ってみれば、誰の側にも立たないと同時に、常にみんなの幸せを考えている?すべての人の立場に立っている?とも言える?でしょうか?……めちゃくちゃステキ ⁉ ……もう!a super-super-perfect rose ⁉ ……なんだか、読めば読むほど、トムのクズぶり?が際立ってきて?「自分」のステキ度が上がっていく?ような?気がしませんか?……

 

⑪ “Oh, do you like Europe?" she exclaimed surprisingly.

「『おや、まあ……あることをするのか?……あなたは……それは好きなことだ……何をかというと、ヨーロッパを……』キャサリンが声をあげた……その様子は、驚いているようだった……」

you は、⑩の「自分」の言葉を受けたキャサリンのセリフのようなので、「自分」を指しているのではないでしょうか?

she は、ずっと「自分」と話をしてきた、キャサリンを指すのではないでしょうか?

⑩で「自分」がヨーロッパの方が賢明じゃないかと言ったのを聞いて、キャサリンが「ヨーロッパ」という言葉に食いついた?ようです……「自分」はヨーロッパが好きなのかと……それも、なぜかキャサリンは驚いた?ようで、大きな声で言った?ようです……ヨーロッパに何か?あるのでしょうか?キャサリンは?……ところで、ニューヨークは大西洋のすぐそばで、大西洋の向こうにはもう、ヨーロッパが広がっているようなので、米国西部に行くよりも、ヨーロッパの方が賢明ではないかという提案?忠告?は、それほど無理のある話ではない?のではないでしょうか?……十分現実的?無理がない?というか……そりゃあ、異なる国に行くわけだし、地続きではない所に、おそらく当時は船で行くのでしょうから、米国西部の方が身近で手軽で行きやすい?印象?だけど、考え方によっては、ヨーロッパに行く方が無難?だし、行くのがものすごく大変というわけでもない?から、むしろ一人で勝手に?盛り上がっちゃってる?ウィルソン夫人なら、なんだかロマンチックな?愛の逃避行?みたいな?感じで?かえって?ますます?その気になったり?するかも?しれない?……「自分」がこんなこと言ってたって妹のキャサリンから聞いたら、なるほどね、それもありかもね、いや、そっちの方がいいかしら、なーんて思いだしたり?するかも?しれない?……で、いろいろ一人で妄想?をめぐらして?ベストプラン?をトムに話す?……ねえ、「自分」が妹にこんなこと言ったらしいんだけど、それで考えたのよ、こんなのどうかしら、と……で、トムはそれを右から左に聞き流す?……俺様は米国西部にもヨーロッパにも行く気はないけどな、と……そんなふうにズルズルごまかしながら?はたしていったいいつまでウィルソン夫人との関係が今のまま続けられるのでしょうか?……まっ、俺様はそんなこと別にどうでもいいんだ……続かなくなったら、また他の女に乗りかえるだけの話さ?なーんて、思ってたり?するの?でしょうか?トムは……本当にそうなら、最低最悪のクズでダメ男でゲス野郎?ってことになる?……なんでしょうねえ……何に対しても真剣に向き合うという姿勢がない?のでしょうか?……アメフトきわめた?くらいなのに?……そういうことと、人としてどうかということとは、関係がないものなのでしょうか?……トムって、本当に惜しくて残念?もったいない?……でも、それで損をしているのは、そのせいで不幸になっているのは、誰よりもトム自身?ではないでしょうか?……周りの人を泣かすほど、トムから人(の心)が離れていく?……それでトムはますます寂しい思いをする?……また泣かす?また一人、また一人とどんどん離れていく?……もっと寂しい思いをする?幸せを感じられない?……たまらず、また泣かす?…とまあ、悪循環のドツボ?にはまる?……状況はますます悪くなる一方?……で、救われないまま、ただ無為むい年齢としを重ねて終わる?……。

 

おつかれさまでした。どうでしたか?

ウィルソン夫人が何考えてるのか知りたければ、キャサリンに聞けばいい?のかと思うくらい?じゃなかったですか?……でも、キャサリンのおかげで、いろんなことがわかった?ようでした……妻がいながら他の女にも手を出すような男は嘘つきに決まってる?のでしょうが、トムの嘘はこれまた性質たちが悪い?……「自分」はもしかしたらそこまでひどいとは思わなかったと驚いている?かもしれない?でしょうか?……で、その話を聞いて当然?デイジーに同情?するのではないでしょうか?……で、デイジーが気の毒だ?かわいそうだ?と思ったところで?トムとウィルソン夫人の二人が結婚したら米国西部に行くのだと聞かされて?ヨーロッパの方が賢明だろうと、ひと言忠告?いや、もしかしたら警告?したのかも?しれない?……でも、「自分」じゃなくても、もしかしたら誰でも「自分」の立場であったら、同じことを言っていた?かもしれない?のではないでしょうか?……みっともない?カッコ悪い?クズで?ダメ男で?ゲス野郎の?トムに、ステキすぎる? a super-super-perfect rose?の「自分」……作者は、この二人を対比して読者の前に見せている?ように思われませんか?……。

今回の考えるヒントに上げたお題 「28ページ19行目 It’d be more discreet to go to Europe. とはどういうことを言っているのか」 ですが……⑩で説明したとおりです。おそらく、この言葉、キャサリンつまりウィルソン夫人の側からすると、トムとウィルソン夫人の仲を認めてくれた上で、言ってくれてる?ように聞こえたり?してないでしょうか?……一見、「自分」は、トムとウィルソン夫人の仲を否定しないのか?デイジーのことはどうなるのか?と「自分」の真意を疑ってしまいそうな?印象を?受けないでしょうか?……だけど、本当は違う?……心底デイジーのためを思って?出てきたのがこの言葉だった?のではないでしょうか?……表向きはキャサリンやウィルソン夫人の心証しんしょうも害さない?……だけど、本当のねらいはデイジーを守ることにあった?のではないでしょうか?……そうしてみると、「自分」もなかなかに如才ない?……だけど、誰も傷つけないで誰もが少しでも幸せになれるようなやり方を取っている?……建前と本音をうまく使い分けている?でしょうか?……。

次回は、さらに微妙で?複雑な?話に?なるかも?しれない?……ぜひまた一緒にみていってください。

 

第43回の範囲は28ページ20行目途中から29ページ5行目まで("I just got back from 〜から、Myrtle considered. まで)をみていきます。

次回の考えるヒントは……

  • 29ページ 1行目 “Well, I married him," said Myrtle, ambiguously. とはどういうことを言っているのか

次回は、キャサリンの意外な活躍が?見られる?かもしれない?……ぜひまた一緒に読んでみてください。

 

最後に、物語を読むときに心にとめたいポイントをまとめます。

Point

・どうして作者はその言葉を使用したのか

・それぞれの登場人物に作者はどんな役割を割り当てているのか

・それぞれの登場人物のセリフや物語の展開を通じて作者は何を言おうとしているのか

 

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Posted by preciousgraceful-hm